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エルハイミ-おっさんが異世界転生して美少女に!?-  作者: さいとう みさき
第十二章
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第十二章12-23スィーフ出発

おっさんが異世界に転生して美少女になっちゃうお話です。

異世界で力強く生き抜くためにいろいろと頑張っていくお話です。


おっかいぃものぉ~

おっかいぃものぉ~(イオマ談)

 12-23スィーフ出発



 「まさかボーンズ神父自ら乗り込んでくるとは思いませんでした」


 

 ネミルさんはそう悔しそうに言った。

 しかしこんな所まで単独で入り込んできたのだ、その実力だけは認めなければならない。

 

 「それより連合にはこの事は連絡したのですの?」


 今回の問題がボーンズ神父の趣味が最優先されたとはいえ結果ジュメルの目的を手助けしていた。

 ジュメル技術開発部とか言うのもどんどんと面倒なものを開発してくる。

 その事も含め今各国で起こっている巨乳の新興宗教について注意を促さらなければならない。


 「それについては既に学園都市ボヘーミャに連絡をしました。学園長も驚いていましたがすぐに各国に連絡をしてくれるそうです」


 そうか、師匠には連絡言っているのか。

 だったら大丈夫だろう。

 あたしはとりあえずは安堵の息を吐くのだった。



 「それでエルハイミはこの後どうするんだい?」



 イリナさんの質問にあたしは即答する。


 「迷いの森へ、そして学園都市ボヘーミャを目指しますわ」


 あたしはティアナと学園都市ボヘーミャで落ち合う事にしている。

 もう二年。

 その間あたしはティアナに触れられ無く、また会える日を心待ちにしている。



 「学園都市ボヘーミャか。懐かしいね。教授たちは変わりないのかね?」


 「そうですわね、教授たちは変わらずだと思いますわよ。そして学園長も」


 普通の人は年を重ねるだろう。

 しかしあの学園のある一定の人たちはそれが無い。

 エルフや師匠の様に「時の指輪」をはめた者は時間の概念が変わってしまう。


 あたしは何となくシェルにはめてもらった「時の指輪」の指をなでてみる。

 

 

 「それよりエルハイミ、お土産買うって約束は? 早く買い物も済ませちゃいましょうよ!」



 シェルがそんなあたしを呼び物思いから引き戻す。


 「そうですわね、早いとこ買い物も済ませましょうですわ!」


 「なんだい、今度は買い物かい? だったらプルスやミネルバを連れて行く方が良いぞ? この街ではあの子らのアドバイスは良い物が買えるからね」


 そう言ってくれるイリナさん。

 あたしたちはさっそくプルスさんとミネルバさんにお願いして街に買い出しに行くのであった。   

 


 * * * * *

 


 あたしたちは迷いの森に向かう為にスィーフを出発しようとしていた。



 「エルハイミ、もう行くのか?」


 イリナさんたちがあたしたちの出発に来ていた。

 ここから先は森に入る関係で徒歩での移動となる。


 「ええ、ここからは徒歩で行くので時間もかかりますのですわ」


 「なんで徒歩なのよ? 精霊都市ユグリアまではキャラバンとかあるじゃない?」


 ミネルバさんが不思議がる。

 確かに普通はキャラバンか何かで行くのがセオリーだがあたしたちは最短距離の迷いの森をぬけるルートを行くつもりだ。



 「あたしがいるから森抜けが出来るのよ!」



 シェルが偉そうにその薄い胸を張って威張っている。


 「ああ、そうか! エルフのあんたがいるから最短ルートがいけるんだ!」


 プルスさんはポンと手を打ち納得した顔をする。

 迷いの森はこの世界最大の森と言われているほど広大な大きさを誇る。

 それを迂回するルートで精霊都市ユグリアに行くならこの水上都市スィーフから頑張っても二ヶ月はかかる。


 あたしたちはそこを最短ルートで移動しようとしているのだった。



 「エルハイミさん、本当にありがとう。あなたのおかげでスィーフは助かったわ。陛下も名残惜しんでいましたよ」


 ネミルさんもそう言ってあたしに手を差し出す。

 あたしはその手を握り返して笑う。


 「ネミルさんに『育乳教』の話をされた時は流石に驚きましたが、それでも助かった命が有ったのは事実でしたわ。それにこれでソラリマズ陛下も少しは慎重になるでしょうですわ?」


 「全くです」


 ネミルさんも笑い返してくれた。

 

 「しかしあのボーンズ神父、まだまだ貴女たちを狙っています。くれぐれも気を付けて」


 「ええ、分かっていますわ」


 あたしはそれだけ言って握手している手を放す。

 そして仲間のみんなを引き連れていよいよこのスィーフを旅立つ。



 「エルハイミ、何かあったら遠慮なく言ってくれ! あたしたちもあんたを手伝うからな!!」


 「イリナさんたちもお元気でですわ!」


 あたしたちは手を振りながら出発をした。

 

 ネミルさんやイリナさんたちはずっとあたしたちを見送ってくれたのだった。




 * * * * *



 「しかし面倒でいやがります。黒龍様、魔力をいただければ竜の姿で一気に森までお運びしますよ?」


 「クロエ、あの森にはエルフの長老たちがいる。下手に刺激をしてはいけません。特にメル長老は前回の戦いの折に面倒な上級精霊をけしかけてくるので厄介でしたからね」


 コクはとぼとぼ歩きながらクロエさんにそう言っていた。


 前回の戦いって‥‥‥

 コクが戦ったのって「女神戦争」よね?

 それって神話の時代じゃない!?


 「どちらにせよこの人数では厳しいだろう。クロエよこれは黒龍様と主様がお決めになられた事。大人しく従うのだ」


 クロさんにそう言われクロエさんは「う~でいやがります」とか言いながらあたしたちにくっついてとぼとぼと歩いていた。


 水上都市スィーフでは予想外の事に時間を費やした。

 このままではティアナとの約束の時間前に着けなくなってしまう。


 最前線で今頑張っているティアナはボヘーミャに来るのが遅れるとは言っていてもあたしたちが送れて良いと言う訳ではない。

 なので頑張って森を目指さなければならないのだ。


 「さあ、頑張って『迷いの森』を目指しますわよ!」



 あたしは元気にそう言うのであった。


 


   

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― 新着の感想 ―
[一言] ほほー。 そんな追記で来ましたか。 それなら、あからさまな宣伝コメントっぽくなりますね! 後は他の方の作品で「OH~YES! YES! YE~~ッッS!!」とか、そんな感じのセリフを見…
[一言] あー、キツいっすね。 メル教のメルを排除したと思ったら、メル村長。 同一だとつい……。 書籍化されたら改名ですね。 ……ん? 現状? 大量の確認作業と改稿で泣きそうですね。 な…
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