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219.【誤解】経由【理解】ゆき(第5回)(2025.08.02)

 いつもご覧いただきまして、誠にありがとうございます。中村尚裕です。


 さて私、このところ『“【誤解】の【余地】のない【表現】”を目指したくなる【心理】』について考えております。


 実際のところ、“【誤解】の【余地】のない【表現】”というものを望む【作者】は少なくないようです。

 ですが【観客】も【作者】も【人間】で、【人間】であるからには【多様性】を持ちます。しかも【他人】の【思考】は覗けません。となれば【作者】と【不特定多数】の【観客】の間で【思考】を【完全一致】させるなど、【事実上不可能】です。


 もちろん【定義】を【共有】することは【可能】ですが、これは【高等数学】や【法律】にも【匹敵】する【ハードル】を越えてのことです。相応に【膨大】な【背景情報】を【共有】し、しかも【事実】のみを扱います。

 【表現】としては【記事】に近く、従って【創作】、特に【物語】とは極めて【相性】が悪いということになりそうですね。


 もちろんその一方で、“【現状】に【安住】せず【前進】する【姿勢】”とその【過程】には、むしろ大いに【存在意義】と【価値】があるものです。


 ただ【我流】では、「【誤解】されたくない」という【心理】が、往々にして『【過程】を飛ばして【ゴール】に至りたい』という【姿勢】に結び付いてしまうところもよく【観測】するところです。


 『【誤解】される』、『【理解】されない』というものは、気分のいいものではありません。なので“【誤解】を【回避】したい【動機】”の【存在】そのものは、私としても【否定】しません。


 ただし『【記述】したこと以上の【意味付け】を【理解】されたい』という【願望】が加わると、話が変わります。


 「【記述】したこと以上の【意味付け】を【観客】に読み取ってもらいたい」という【願望】は、【作者】が【観客】に【文面】以上の【拡大解釈】を【期待】する【言葉】です。これは『【作者】が“【誤解】の【余地】”を【表現】に持たせること』に他なりません。

 「【誤解】されたくない」と語っておきながら、“【誤解】の【余地】”を除くどころか「【都合】よく【表現】を【誤解】してほしい」というならば、その【作者】の【姿勢】は【不誠実】ということになりますね。


 もちろん【誤解】に伴う【不快】な【経験】もあるでしょう。実際、“【積極的】に【誤解】する【姿勢】”も見られます。

 ですがそれは“【不快】な【誤解】を示す【観客】”に対する【向き合い方】の【問題】です。【誤解】の【きっかけ】となる【表現】の【問題】ではありません。つまり『誰を“【観客】にしない”か』は極めて【重要】な【命題】ということになります。


 その上で、私の考えは『【誤解】を受け入れる』というものです。


 前回からは、この【考え方】を掘り下げを試みています。


 『【誤解】を【回避】したいなら、まずは【誤解】を【観察】するところから』ということですね。


 私なりに【理解】の【プロセス】を振り返ると、何もないところから【理解】がいきなり【発生】することはほぼありません。つまり【圧倒的大多数】の場合においては『【理解】の【前段階】には、【背景知識】が【ゼロ】ではないにしろ【不充分】な、“【理解未満】という【誤解】”の【状態】が【存在】する』ということになります。


 ということは、“【理解】へ至る【誤解】”、言い換えれば“【前段階】の【理解】”とでも称すべきものが【存在】するわけです。


 これを踏まえて私の【感覚】を【言語化】するなら、『【理解】とは、【自分】の中にある【イメージ】を【組み立てて】、【理解】に【相当】する【イメージ】を【完成】させること』というところです。

 この【感覚】はもっと【深掘り】できますが、それはもっと後のこととしましょう。ここでは私の【認識】として『【理解】とは【組み立てて】、【完成】させるもの』とだけ【記憶】しておいて下さい。


 今回はこの【組み立て】という【感覚】を元に、【誤解】や【理解】という【現象】を【考察】してみましょう。


 ◇


○【誤解】の【存在】を受け入れる(その2)


 さて、ここで【組み立て】というからには、そのための【パーツ】が【存在】することになります。

 であれば【プラモデル】の【組立説明書】のように、【組み立て】には【有利】な【順序】もあれば【コツ】もあるというものです。のみならず、さらには【補助パーツ】や【補助ツール】も加わると、【イメージ】の【組み立て】はさらに【スムーズ】に進む――と、このように【表現】してみれば、呑み込みやすいかとも考えます。


 そうなると、『予め【パーツ】に相当する“【前段階】の【理解】”がいくつもある』という【状態】が【存在】するはずです。そこに最後の【パーツ】とともに【組立説明書】に相当する【気付き】が加わり、【組み立て】を経てようやく【理解】が【完成】することになります。


 で、あれば。

 『【理解】のための【パーツ】、つまり“【前段階】の【理解】”が仕込まれていないと、【理解】は【完成】しない』ということになります。

 また【組立説明書】に【記載】されるような、【順序】や【コツ】も同様です。全てが【必須】ではないにしろ、【理解】が組み上がるには何らかの形で【組み立て方】に辿り着かなければなりません。


 これが【意味】するところは、『何もないところに、いきなり【理解】を【出現】させようとすると【不利】』ということです。【言い方】を変えると『【誤解】の中でも“【前段階】の【理解】”に当たる【パーツ】としての【誤解】の【存在】は、むしろ【肯定】した方が【理解】のためには【有利】』というところですね。


 すると、巷間よく語られる【経験則】が【説得力】を伴って見えてきます。


 ◇


・【経験則】:1の【理解】を得るためには、10を語れ(【表現】せよ)。10を語る(【表現】する)ためには、100(の【背景知識】)を知れ


 ◇


 つまりは『一つ一つの【表現】で得られる【理解】は、【100%】などではない。言い換えるなら【歩留まり】がある』というわけです。


 もちろんこの【経験則】には、【定量的】な【根拠】があるわけではありません。

 ただ『【理解】のための【パーツ】や【組立説明書】に【相当】する“【前段階】の【理解】”が【必要】』という【認識】を踏まえてみれば、『【理解】に及ばない【誤解】であるとか、さらには【誤解】にすら至らない【見落とし】であるとかは、むしろ当たり前に【存在】する』と考えた方がよさそうです。


 我が身を振り返ってみるに、【小説】を含めた【物語】を一読しただけで、そこに込められている【意味付け】全てを余すことなく【読解】するなど、およそ【不可能】というものです。

 これが意味するのは、『【誤解】するな、というのは【無理難題】』という【事実】です。 


 ただ、【パーツ】の揃え方であるとか、【組立説明書】の見せ方であるとかに【工夫】を凝らすことはできます。

 実際【プラモデル】の【組立説明書】では、“【組み立て】の【ハードル】を下げて【楽しさ】を【演出】する【工夫】”の数々がこれでもかとばかりに盛り込まれています。


 ここから言えるのは、つまりこういうことです。


 ◇


・【気付き】:上手い【表現】は、上手い【組み立て方】を押さえた作りになっている


 ◇


 つまり『やりようはある』ということです。『1を【表現】したら【全部理解】して!』などという【駄々】はさておき、『【歩留まり】を【覚悟】した上でなら、【理解】されやすさを【追求】する【余地】は【存在】する』ということになりますね。


 ◇


 さて、今回は一旦ここまで。


 【理解】への【過程】に【組み立て】という【感覚】を持ち込んでみれば、【パーツ】というものが【存在】することになります。


 ここで『【パーツ】は“【前段階】の【理解】”、しかもいくつもある』と考えてみて下さい。すると【パーツ】が揃い、かつ【組立説明書】に【相当】する【気付き】が加わって、そこから【組み立て】を経て、ようやく【理解】が【完成】することになります。


 であれば、『何もないところに、いきなり【理解】を【出現】させようとすると【不利】』ということになります。これは『“【前段階】の【理解】”に当たる【パーツ】としての【誤解】の【存在】は、むしろ【肯定】した方が【理解】のためには【有利】』ということでもありますね。

 そして“【前段階】の【理解】”として【誤解】の【存在】を認めるなら、『【理解】には【歩留まり】がある』ということも見えてきます。『【誤解】するな、というのは【無理難題】』というわけです。


 その上で、『上手い【組み立て方】がある』のも【事実】です。ならば『上手い【表現】は、上手い【組み立て方】を押さえた作りになっている』ということになりますね。そしてそのための【仕込み】があることも【想像】することはできます。


 次回は【理解】を組み立てやすくする【仕込み】について、【考察】を巡らせてみましょう。


 よろしければまたお付き合い下さいませ。


 それでは引き続き、よろしくお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
誤解と曲解 似てるようで違うかも 意図的に悪く解釈するのが 曲解のように理解してるかも ┐(´д`)┌
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