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目標:推しキャラ死亡ルート回避  作者: 櫻井 羊
一章 1年次前期
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5話


 マッドサイエンティストとはこいつの事を言うんだろうな、と思う。


 連れて行かれた部屋には拘束具付きの椅子があった。私ともっくんはそこに座らされる。私はともかく、もっくんの顔色の悪さが気にかかった。あの男の言葉を鵜呑みにするなら、もっくんはこの男が前いた施設にいたことになる。そして軍が介入するまでそこで実験体になっていたんだろう。二次創作の話だと思ったら事実だった。もっくんの過去やばいな。


 考え事をしているうちにまた何かを注射された。痛みがないから、何がなんだかわからない。注射の跡がやばい。


 もっくんの方を見ればもっくんは固く目をつぶって何かに耐えていた。



 というか私は希少種なのでこいつの実験及び研究は意味ないんだけど。でもそんなことを言ったら何をされるかわかったもんじゃない。黙っとこ。ていうかどうにか逃げ出したい。




 それから、1日に何度も薬らしきものを投入された。経過観察の時は独房のようなところに閉じ込められて、手足、首を鎖で繋がれる。時折何かを試すように、検査をされる。



 ときおり隣の部屋から叫び声が聞こえる。たぶんもっくん。



 ここにきてから私の体調は下降気味だ。中々治らない。なんでだろう。



 早く逃げなきゃなぁ。仕事途中だし。学園でも騒ぎになってるだろうし、バルドさんたちも困っているだろう。



 そういえばもっくんが登場するのって1年生の時の後半からだったな。もしかして今みたいにここにつれて来られていたんだろうか。細かいところまで覚えていないからわかんないや。



 ……なんか、眠いなぁ。







 薄れゆく意識の中で、もっくんの叫び声と、ゴポリという不愉快な音だけが聞こえた。



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