表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12 Gates City ワールドガイド  作者: 澤群キョウ
キャラクターたちの初登場記録と、迷宮都市豆知識 1
25/50

12_Celebrity of the 12 gates city 〈道楽息子〉

 第十六話「Celebrity of the 12 gates city」 サブタイトルは「道楽息子」。


 迷宮の景色が映し出されている。

 歩いているのは樹木の神官長であるキーレイ・リシュラで、「白」の迷宮を名うての探索者たちと共に進んでいるようだ。


 魔術を自在に操り、強敵を砕く。その光景は夢だったようで、神官長は神殿の一番前の長椅子の上で目覚めた。

 疲れた体をしっかり休めようと決めて、キーレイは自宅に戻る。

 だが、ようやく休みを取ったキーレイを強引にたたき起こす者がいた。そんな真似をできる人間は多くない。

 容赦なく起こしたのは魔術師であるニーロで、「黄」への挑戦をしたいと相談を持ち掛けてくる。




 ― 迷宮都市豆知識 ―



 □樹木の神殿の一番前の長椅子


 左端にはよくニーロが座っていると、キーレイは認識している。

 妙な夢を見たのはまさにいつもニーロが座っているところで、「迷宮の声」がよく聞こえる場所だ。

 


 □カッカーの仲間たち


 キーレイの見た夢には、カッカーがかつて組んでいた仲間たちが登場している。

 神官戦士であるカッカー、元騎士のアーク、スカウトのゴリューズ、流水の神官チュール、そして魔術師のラーデン。

 カッカーは神官でありながら前衛で戦い、戦士として大いに活躍していた。


 夢の中ではラーデンとして行動していたと気づき、キーレイは少し困惑している。


 

 □たったの五層


 ニーロが挑みたいのは「黄」の迷宮で、目的地が五層でも大変に難しい探索を覚悟しなければならない。

 しかし、キーレイは「仕方がない」と受け入れる。こんな答えは、相当な実力者でなければできないものだ。



 □アダルツォの帰郷


 アダルツォはフェリクスたちに礼を言いに来て、樹木の神殿で祈りを捧げていた。

 アデルミラが世話になった話を聞いてのことで、本当にあんなに支払わせて良かったのかと正直に打ち明ける。

 娼館の下働きを辞めるにはただ金を払うだけではダメで、交渉をうまく進める必要があった。

 吊り上げられたと言っているが、実際にはウィルフレドのお陰でだいぶ金額は抑えられている。



 □マリートとキーレイ


 マリートはニーロに対しては一生懸命頼れる兄貴を演じるが、キーレイには憎まれ口をたたくことが多い。

 他の誰とも違う態度で接するのは、理由があるからだ。

 二人の関係についてはもう少し後のエピソードで語られる。


 

 □特別な「行き止まり」


 ニーロが調べたいのは「黄」の迷宮の中にある特別なところで、どうやら普通には戻れない特殊な造りになっている箇所があるようだ。

 歩いて戻れなくなる地点は珍しいと無彩の魔術師は言い、どうしても調べてみたいと願っている。

 

 

 □食べ歩き仲間


 迷宮都市で生まれ、育ち、ずっと暮らし続けているキーレイの唯一の趣味は食べ歩きなのだが、これに付き合ってくれる仲間はこれまでいなかった。

 ウィルフレドはちょうどよい食べ歩きの仲間であり、キーレイはこれまでに見つけた旨い店を紹介している。

 高級店ではなく、それなりに安くて美味い店に通うのが好きらしい。

 そんな仲間の登場で、自分の世界の狭さをキーレイは思い知らされることになった。


 

 □強盗少年との邂逅


 おそるべき「黄」の迷宮の中で、キーレイたちはティーオに強盗を働いた少年と出会う。

 どうやらニーロの後をつけて迷宮に入り込んだらしく、罠にかかったまま必死で耐えていたようだ。

 動けば死ぬと理解する勘の良さ、耐え続けた精神力の強さに、キーレイはひどく感心している。


 ニーロは素直に喜び、マリートとロビッシュもめでたいと感じているようだ。これは、探索強者ならではの感覚といっていいだろう。

 

 

 □変な奴に声をかけられた


 店で用心棒にぼこぼこにされた少年を救ったのは、仲間を集めて大勢で動く集団であるドレーンたちである。

 神官であるドニオンが傷を癒し、仲間に入れようとした。だが、少年は彼らのうさん臭さにすぐに気付いて、礼も言わずに速攻で逃げている。

 


 □迷宮渡り


 ラーデンが考えていた「なにか」。

 それが魔法生物なのか、迷宮の仕掛けなのかはわからない。

 だが、迷宮と迷宮の間を移動するなんらかが存在しているのではないかとラーデンは考え、ニーロに聞かせている。

 キーレイはこの話を聞き、迷宮内で起きる不思議な現象の正体について考えを巡らせていった。



 □姿が見えない敵


 目的地である行き止まりでとどまり続けた一行を、姿の見えない敵が襲った。

 まったく見えないわけではなく、「ひどく見えづらい」敵が、「壁から抜け出して」出現したようだ。

 ニーロの探していたものではなく、目的は果たされずに終わった。

 とても恐ろしい敵だが、迷宮の中にはこの嫌な魔法生物の対処法が隠されている。

 無彩の魔術師たちならば、いつかきっと見つけだせるだろう。



 □不完全な脱出


 ラーデンになったかのような生々しい夢の記憶のお陰か、キーレイは脱出の魔術を使い、成功させた。

 とはいえ、その成功は半端なものになったようで、仲間たちは入口の穴の中にバラバラに散らばっている。

 ニーロはすぐそばに、ロビッシュは少し離れたところに。ウィルフレドは中二階の縁に倒れ、マリートは土の中に半分埋まってしまった。

 魔術の行使が初めてで脱出を成功させられたのだから、キーレイの素質は上々と言っていいだろう。

 時には全員が土の中に飛ばされるなんて悲劇に見舞われるパーティもいるのだから。



 □悲劇の内訳


 かなりの実力者揃いであるニーロのパーティはこの探索でロビッシュを失う。

 ウィルフレドも初めての死を経験し、マリートは土の中に埋まった。


 ニーロはキーレイの隣で倒れていたおかげで、ぎりぎりのところで死は免れている。

 深い傷を負い、生死の境をさまよう中で、ピエルナの姿を見たようだ。


 ピエルナは「赤」の迷宮で一人、立ち尽くしていたという。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ