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ダンジョンリフォーマー〜リフォームで魔王と仲良くなる異世界放浪記〜  作者: スイセイムシ
シュライク魔法学園―魔道習得編  サイドC
36/155

30 転校生にペアを作れはただの公開処刑




「リードです。よろしくお願いします」


 俺は呆けた顔をしたここ――上級クラス――の生徒たちに自己紹介をした。

 学園での自己紹介は二度目となる。

 一度目よりも、相手の反応は悪い。生徒たちはコレジャナイみたいな顔をしている。

 大方、元の世界の転校生みたいな超絶イケメンとか、帰国子女的な想像でもしいていたのだろう。

 それがふたを開けてみれば、トカゲ。もはや人間でもない。

 がっかりもするだろう。


「ガリ先生、新入生は女の子だって聞いたんですけど」


 チャラそうな青髪の青年が文句を言う。

 ああ、なるほど。こいつらは俺に期待して残念がったわけじゃなく。

 トリシュか、アルテマイヤがどちらかがこのクラスに来ると思っていたのだろう。

 女の子と聞いて男だったらそりゃ残念がるか。


「女の子だろうが男だろうが、さして変らんだろうが。文句を言うなライザ。そんなに新入生の女の子に会いたきゃ、初級か選抜に行ってこい」

「初級と選抜にいるんですね!」


 先生ことガリがけだる気にそういうと、ライザの不貞腐れた顔が一気に幸福の絶頂にいるような顔になった。

 なんとなくこいつがどういうやつかは理解できた。


「そうだ。行くなら放課後に行けよ。また教頭に怒鳴られてもたまらん。ああ、いかん……。想像したらやる気がでなくなって来た。今日は報告事項を伝えたらHRは終わることにする」


 マジかよ、先生……! フォローも何もなしにこの生徒の荒波の中にぶち込む気かよ!

 俺が心の中で「早まるな!」と念じても止まるわけもなく。


「近くの村から神隠しの知らせが来ている。学園長が茂みに近づくなと言伝だ。お前ら、学外に出る時は、茂みに近寄るなよ。じゃあ、これで今日のHRは終了する」


 そういうと、ガリは足早に教室から出ていく。

 あのおっさん、適当すぎるだろ。席さえ案内されてねえよ。

 空いてる席を探して自分で座るしかない。

 教室一帯に目を走らせると、めちゃくちゃ目立つ大男の隣に空席があった。

 そいつは、試験の時に手合わせしたハリボテ少女だった。






 隣の少女にびくびくしながら席に座っているとクライハ教頭が入って来た。


「皆さん、学期はじめだというのに全員そろって授業に参加しているようで感心です」


 そういうとクライハは授業を始めた。

 授業の内容は前の学期で教えたという一級魔法の復習だった。

 ハーレーの教え方とは大して変わらず、それぞれの魔法のマナの配合率について確認し、

 そして


「皆さん、おそらく、学期が始まるまで、まったく魔法を使ってない人もいると思うので今日はグランドに出て、ペアで簡単な合体魔法でウォーミングアップをしましょう」


 予想通り、オリエンテーションが入った。

 今現在新入生でボッチ状態の俺にペアを作れて……。無から有を作れていうほど無理難題だろ。

 俺が中二の時に封印したス〇ンドのエアーフレンズでも解放しろとでもいうのか?

 あれは俺の友達となる能力があるが、自分含め、周りの人間が目視できないんだよ……。


 俺の煩悶をよそにぞろぞろと生徒たちは席を立って、教室を出ていく。

 しょうがないので俺も席を立って、グランド(処刑場)に向かう。



―|―|―



「さて、皆さん、ペアを作って合体魔法を行ってください」


 生徒たちがひしめくグランドで賽は投げられてしまった。

 続々と周りの生徒たちが二人一組になって、塊を作っていく。

 おお、ヤバい……!このままでは公開処刑だ。

 塊を作れていない奴を探さないといけない。


 周りをぐるりと確認する。

 塊を作れていない奴がいた。そいつはグランドに直立不動で立っている。

 まさにおあつらえ向きの奴だったが、俺の足は動かなかった。

 そいつはおそらく俺と確執のあるハリボテ少女だったからだ。





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