二人目の仲間か、どうしようか。
俺たちはその後も依頼を繰り返し、
1週間後には依頼達成状況が良好と判断され、昇格試験にも挑戦した。
今回は前回のようなことはなく、モンスター討伐の手際を見て判断された。
無事Cランクに昇格し、その後も1週間ほどCランクの依頼をちょっとずつこなしていったが、
二人では厳しくなってきた。
戦闘能力的には俺達二人とも問題ないのだが、如何せん相手の数や質が高くなると
自然二人では厳しくなってくる。
俺はその間も以前習得した氷魔法と雷魔法の訓練を続け、実戦でも十二分に通用する
レベルまで練度を高めた。
レベルは2週間かけて3ずつ上がった。
能力値は魔法をよく使うようになってきたのでINTを重視して上げた。
シアについてはスキルにおいても進展があった。
今まで2本の剣で戦い続けてきた成果か、スキル『二刀流』を取得した。
その後のシアの剣捌きは今までのものでも十分すごいものがあったが、
これを取得した後は2本の剣をまさに手足のように扱い敵を薙ぎ払っていった。
本人も取る前後では「まるで違います!」と言っていた。
名前:カイト・タニモト
種族:人族
身分:冒険者 所有者(奴隷:シア)
性別:男
職業:1.剣士 2.魔導師 3.治癒術師
年齢:16歳
Lv.26
HP:102/81(+21)
MP:110/91(+19)
STR(筋力):44(+19)
DEF(防御力):37(+17)
INT(賢さ):50(+19)
AGI(素早さ):39(+17)
LUK(運):1(+5)
『能力値中上昇』、『異世界言語(会話)』、『異世界言語(筆記)』、
『生活魔法』、『剣術』、『ステータス操作』、『全魔法素質解放』、
『無詠唱』、『鑑定』、『偽装』、『レベルアップ時ボーナス』、
『パーティ恩恵(リーダー)』、『パーティ恩恵(メンバー)』、
『火魔法』、『水魔法』、『土魔法』、『風魔法』、『治癒魔法』、
『職業操作』、『隠密』、『経験値解放』、『氷魔法』、『雷魔法』
スキルポイント:35
名前:シア
人種:獣人族(狼)
身分:奴隷 所有者:カイト・タニモト
職業:戦士
性別:女
年齢:15歳
Lv23
HP:110/91(+19)
MP:52/37(+15)
STR(筋力):63(+22)
DEF(防御力):42(+17)
INT(賢さ):20(+15)
AGI(素早さ):60(+20)
LUK(運):21(+5)
『経験値蓄積』、『ステータス鑑定(自己)』、『剣術』、『身体能力小上昇』、『二刀流』
スキルポイント:22
お金もかなりの額貯まった。
Cランクに昇格する前の1週間、1日の支出も含めた収入が約9000ピンス。
Cランクに昇格後の1週間が1日約1万3000ピンス。
今の手持ちは合計24万3258ピンスとなった。
これだけあれば1人くらいなら奴隷を買えるだろうとシアも言ってくれたし、
できれば早急に戦力増強をしたいと思っていたところなので俺たちは次の日は
奴隷商館に行くことにした。
夕食後、シアに一応どんな奴がいいか聞いてみる。
「シア、次の仲間はどんな奴がいい?
シアの希望も聞いておきたい。」
「私はご主人様がお選びになる人でしたらどんな人でも構いません。」
「うーん、そう言われてもなぁ。人には相性ってものがあるからなぁ。
俺と相性良くてもシアと相性悪かったらパーティー内でギクシャクすることになる。
だから一応シアの好き嫌いを聞いておきたい。」
「私の好きな人はご主人様です!
嫌いな人はご主人様を悪者にする奴等全員です。」
「お、おう、そ、そうか。ありがとう。
いやいや、そうじゃなくてだな、俺以外で
性別とか種族とかで好き嫌いは無いのか?
できるだけシアの意見も尊重したいしな。」
「ご主人様はとてもお優しい方ですから私のような奴隷にも
配慮してくださいますが、奴隷の意思など無視して主人の一存で決めるというのが
この世界での基本です。ですからご主人様はご主人様のご意思を尊重なさればいいのですよ?
それに、ご主人様がお選びになられた人でしたらきっと仲良くできると思います。」
うぅむ、そこまで言ってくれるなら、俺の好みで選んでしまうか。
だが男か女かはできれば意見を聞きたいところだ。
俺としては基本むさ苦しいオッサンとかじゃなければどっちでもいいんだが、
男ならシアの美貌に欲情するかもしれん。
女ならそんなことはないが、女同士で仲良くできるかどうかわからん。
だからどっちもどっちなのだ。
「わかった、だがシア、せめて男か女どっちがいいかだけでも
意見をくれないか?そこだけは俺も今決めかねているのだ。」
そう言うとシアは顎に人差し指をあて考え込む。
「・・・・そうですね、申し上げさせていただくなら、私は女性の方が
いいです。ご主人様以外の男性は基本信用できません。」
おおぅ、結構はっきりというな。
でも、これ、俺が聴かずに男の奴隷買ったらシアは我慢したかもしれないってことだよな?
よかったぁー、聴いといて。
「わかった、ありがとう。じゃあ最悪の場合を除いて女性の奴隷を買うことにしよう。
シアもそれでいいか?」
「はい。それで大丈夫です。」
それで今日の話し合いは終了し、床に就くことになった。
===== シア視点 =====
ご主人様はいつも私のような奴隷にも気遣って下さるとてもお優しい方です。
食事もご主人様と同じものを与えて下さり衣服も普通奴隷が着る物ではないようなものまで、
しかも数着与えて下さります。
ご主人様には感謝してもしきれません。
このご恩は私の一生を使ってでも返せるものかどうかさえ怪しいものですが、
私はご主人様の奴隷として一生をご主人様のためだけに捧げられることを
大変ありがたいことだと思っています。
今後もご主人様のお傍にいられるよう精進せねば・・・・。
今日も次に仲間にする奴隷についてどうするか私に尋ねて来られました。
奴隷の意見など聴かずに自分の思い通りに進めるのが所有者として普通だというのに・・・・。
本当にご主人様はお優しい方です。
私がご主人様に申し上げさせていただくと、せめて男女どちらがいいかだけでも聴かせてほしい、
とのこと。
私はご主人様以外男を信用できませんが、そのように私の好みを申し上げるのも・・・・
そこで私は最近のご主人様のご様子に思い至ります。
ご主人様はお一人でいるときとてもお辛そうなお顔をなさいます。
ご主人様はとてもお優しい方です。
ライル様のことはご主人様ご自身とてもお辛いでしょうに
あのように自ら、暴走した住民の矢面に立たれて悪役を買って出られる。
それを思うだけで胸が苦しくなります。
ご主人様がお選びになるのなら男でもうまくやっていく覚悟はありますが、
願わくば今後ご主人様が買われる奴隷は女性だけで固めて、ご主人様の心労を少しでも
和らげて差し上げることができれば・・・・。
「・・・・そうですね、申し上げさせていただくなら、私は女性の方が
いいです。ご主人様以外の男性は基本信用できません。」
私が申し上げると、ご主人様も納得してくださったご様子。
「わかった、ありがとう。じゃあ最悪の場合を除いて女性の奴隷を買うことにしよう。
シアもそれでいいか?」
「はい。それで大丈夫です。」
尚も私を気遣って下さるご主人様。
このようなご主人様のお優しさに報いさせていただくためにも
しっかりしないと!
===== シア視点終了 =====
次の日、俺たちはこの町に来た日に出会ったパヴロが営む
奴隷商館にやってきた。
次話で、恐らく2人目のヒロイン登場です。
これもまた私の独断と偏見で書かせていただきます。
ご了承ください。
シア視点を入れたのは初の試みですね。
何となく書いてみるか、と思って入れてみました。
今後もまたそういったものが出てくるかは今のところ未定です。




