どうしよう、こんなん夢オチって言われた方がまだ説得力あるわ。
うまく書けているか自信がありません。
ご意見・ご感想をいただければ今後の参考とさせていただき、
改善の余地が出てくると思います。
是非よろしくお願いします。
俺は今どうすればいいか非常に迷っている。
風呂に必要なものはそろってる。
お湯も魔法で張った。
後必要なものと言ったらそれは俺の覚悟ただ一つ。
マジでどうしよう。
こんなん経験したことないし全くどうしたらいいかわからん。
えっ、幼馴染と小さいころ一緒のお風呂に入ってたんじゃないかって?
仮にそんなことがあったとしてもそんなガキの頃の経験なんて役に立つか!
今目の前にいるのはあのシアだぞ!?
シアは俺を見ながらウキウキそわそわしている。
そんな遠足を前日に控えた小学生のような無邪気な笑顔で
俺を見ないでくれ!
はぁ。
なんか俺一人だけが暴走してたみたいで恥ずかしくなってくる。
まっ、ちゃんと隠すとこ隠せば何とかなるか。
「はぁ、シア、じゃあ入るか!」
「はい、まずどうすればいいんですか?」
うっ、いきなりキツイところ聞いてくるなぁ。
「・・・・まずはだな、衣類を全部脱いでだな、」
「はい、脱げばいいんですね!」
と言って、シアはすぐに自分の服を取っ払う。
「し、シア!?あのな、恥ずかしくないのか?その、俺も一応男だし、
シアはかわいいからその刺激が強すぎるというかなんというか・・・・」
「?、でもこれがお風呂に入る時の格好なんですよね?」
「ああ、まぁそうなんだが・・・・」
「でしたらこれで大丈夫じゃないでしょうか。
それに私は奴隷です。自分の主になる方に喜んでいただくためにどうすればいいかというのは
売られる前にちゃんと教えていただいています。
ましてお相手はご主人様なんです。
私なんかで喜んでいただけるのでしたら私はどんなことでもする所存でいます!」
ど、どんなことでも、だとー!?
そんなこと幼馴染にも言われたことないぞ!
「し、シア、そういうことを言うとだな、男は勘違いをしてしまうから、
あんまりそういうことをホイホイ言うのは・・・・」
「もちろん、こんなことを申し上げるのはお慕いしているご主人様だけです。
ご主人様さえよろしければ私はいつでも夜伽の準備をするのですが・・・・。」
と顔を赤らめて手で頬を抑えるシア。
もうやめて!俺の理性はもう0よ!
ヤバい、ほんとにヤバい!
シアがここまで俺を慕ってくれてるなんて。
これ以上はもうほんとに俺の理性が飛ぶ。
ここまで来たら腹を括るしかないか。
でもその前にちゃんと確認しないと。
「ふぅ、シア、そういう風に思ってくれるのは嬉しいし、正直シアみたいなかわいい娘と
そういうことしたいって気持ちもある。でもだからちゃんと確認しないといけないことがある。
シアが俺に好意を抱いてくれてるのはシアを助けたことからきてるんじゃないか?
もしかしたらそれは純粋な男女としての好意ではなく俺に恩を感じているだけかもしれん。
もしそうだったら俺はそれに付け込んで利用するようなことはしたくない。
そのことについて少し考えてくれないか?」
シアは俺の言葉を聴き、目から涙を流す。
だが今までのように取り乱すというものではなく、
落ち着いた表情だ。
「私のような奴隷にこのようにお気を使って下さる、そのようなご主人様のお優しい
ところが私は大好きです。助けていただいたことについて感謝しているのもありますが、
それとは別に、奴隷の私がこんなことを申していいのかわかりませんが、
一人の女としてご主人様をお慕い申し上げています。」
そう言われてから後の俺の記憶は曖昧なものだった。
キスした後一緒に風呂に入って体を洗いあった辺りから
もう理性が吹っ飛んでしまった。
次の日、目覚めると、ベッドはツインを取ったのに、シアは俺の横で幸せそうに
眠っていた。
寝言で「ご主人様ぁ~。」
と言ってる。
ほんとに可愛いなぁ、シアは。
こんなかわいい娘としちゃったんだな、俺。
暴走しちゃってあんま覚えてないな。
初めてなのにもったいないことした。
はぁ、とりあえず服着て今日の準備しよ。
俺はベッドからゆっくりと出る。
だが、シアを起こしてしまったようだ。
「うみゅ~、ご主人様ぁ?」
「すまん、シア、起こしてしまったか?」
「いえぇ、大丈夫れす~。」
「今日は寝てていいぞ、きついだろ。」
「いえ、本当にご心配あくぅ。」
まだちょっと眠たいようだ。
呂律がちゃんとまわっていない。
シアはそれでも起きようとベッドから抜け出る。
まだ目をこすっている。眠そうだな。
「ご主人様、今日はどうなさるのですか?」
「そうだな、この町を色々回ってとりあえず必要なものをそろえるか。
シアのローブもフードがあるのを買いたいしな。」
「よろしいのですか、もう私は一ついただいているのですが。」
「ああ、また昨日みたいにシアの可愛さを見た輩が近寄ってこないよう
したいしな。」
「ご主人様・・・・、ありがとうございます。」
「ああ、とりあえず着替えて朝飯にしよう。」
「はい!」
その後、一緒に朝食を取り、町に駆り出すことにする。
「ほんとにいいのか、休んでていいんだぞ?」
「はい、大丈夫です。少しでもご主人様のお傍にいたいので。」
と顔を赤らめて言うシア。
うぅむ、そんなかわいいこと言われたら駄目だとは言えん。
「わかった、でも辛かったら言うんだぞ?」
「はい、わかりました。」
それから俺たちは町を回り、必要なものをそろえていった。
中でも必要だと思ったのはシアの剣だ。
ここまで1本で我慢させてしまったが、これでシアは本領を発揮できるというものだ。
もっとも今まで1本でも十分強かったが。
俺達はこの町でおすすめだと言われた武器屋に赴く。
店の店主はぶっきら棒だがそういう昔かたぎの方が信頼を置けるという感覚はわかる。
俺はとりあえず店の中にある剣を一つ一つ見ていった。
シアも一本一本手に取って手に馴染むかどうか試している。
資金についてはリンカの町を出るときにオッサンから貰った分だけで
8万ピンスあった。なのでよっぽど高いやつじゃなければ買ってやれるので
遠慮するなといってある。
俺は剣を見て回るがどれも同じようなものにしか見えん。
今使ってる剣もただ勧められて安かったから買ったに過ぎない。
確かにカッコいいので男の憧れという意味ではどれも素晴らしいと言えるが
違いが分からん。
値段が違う以上性能に差はあるんだろうが、
可視化されてない以上どうやって・・・・、
ああ、そっか、これも鑑定すればいいのか!
うわー、何で今まで気づかなかったんだろ。
ただ使えれば何でもいいや、っていう精神で生きてきたからなぁ。
今後はちゃんと意識しないとな。
俺はとりあえずそこらへんにある物を一本手にとって鑑定してみる。
ルーンの剣:ルーンが刻まれている剣。
STR+18 INT+7
やっぱり鑑定で数値が出た。
ふーん、これSTRだけじゃなくINTも上がんだな。
鑑定してけば掘り出し物が見つかるかもしれん。
どんどん鑑定してこう!
鉄の剣:鉄で作られた剣。
STR+12 AGI-3
サーベル:湾曲している片刃の刀。
STR+15 AGI-1
疾風の剣:風の加護を施した剣。
STR+11 AGI+3
ふむ、いろんなものがあるんだな。
こうして見ると比較ができてどれが良いとか悪いとかがわかる。
でも最終的にはやっぱり使いやすさだよな。
俺はそうして鑑定をしていくと2本の剣に目が留まった。
魔法剣:魔法を吸収させることで性質を変える剣。
STR+10
ほう、見た目はボロっちいからただの売れ残りかと思ったんだけどな。
こいつはもしかしたら・・・・
「シア、この剣どうだろう?」
「えっ、これですか?」
「ああ、ちょっと振ってみてくれないか?」
「はい。」
ブン、ブン
「はい、結構手に馴染みますね。これで大丈夫です。」
「そうか、わかった。これにしよう。」
そう言って俺はその剣を店主の下に持っていく。
「店主、これは1本いくらでしょう?」
「・・・・、それは売れ残ってる奴だ。
今後も売れるかどうかわからんやつだし1本1500ピンスでいい。」
やっぱり売れ残りなのか。
「わかりました。これをいただきます。」
俺は代金を払って、シアと共に店を出る。
「後で試したいことができた。町を見回った後にでも試そうと思う。」
と言って、剣をシアに渡す。
「はい、かしこまりました。」
それから、シアのローブ等必要品を買って、宿に戻り、そのまま庭に出て実験を始めることにする。
「シア、その剣を少し貸してくれるか?」
「はい。」
俺は受け取った剣にまず、火魔法を込める。
すると、炎がみるみる剣に吸い込まれていく。
そして、吸い込まれた後、刀身は赤みを帯びて輝いた。
「わぁー、すごいです、綺麗ですね、ご主人様!」
シアも喜んでいる様子。
鑑定してみると、
魔法剣(火):火の魔法を吸い込んだ魔法剣。
火の属性が付加され、攻撃力が上がる。
STR+22 AGI-2 属性:火
おおぅ、結構な上昇幅だ。
でもこれ一回込めたらずっとこのままなのか?
俺は込めた魔法の発動を念じてみる。
すると、俺が込めた火の魔法が剣から放出される。
「おおー、発動もできるのか!便利だな。」
発動された後は剣は元のボロに戻った。
その後も俺の今使える魔法、水、土、風、そして治癒を全部試したが、一応全部
ちゃんと属性が付加された。
魔法剣(水):水の魔法を吸い込んだ魔法剣。
水の属性が付加され、賢さが上がる。
STR+13 INT+9 AGI-1 属性:水
魔法剣(土):土の魔法を吸い込んだ魔法剣。
土の属性が付加され、防御力が上がる。
STR+14 DEF+8 AGI-1 属性:土
魔法剣(風):風の魔法を吸い込んだ魔法剣。
風の属性が付加され、素早さが上がる。
STR+15 AGI+7 属性:風
魔法剣(治癒):治癒の魔法を吸い込んだ魔法剣。
STR+10 INT+3 属性:治癒
という結果になった。
シアにも使ってもらったが、シアも魔法の放出はできるらしい。
魔法を込める人は別でもいいのか。
それなら俺が毎回込めてやれる。
普段はシアの意向で火と風の属性を付与した魔法剣を使ってもらい、
他に必要が出ればその時に応じて変更するという方針で決まった。
なんかシアの方がチート染みてきた。
俺たちは次の日からはこの町のギルドで依頼をこなして
お金を貯めよう、ということで方針を固めてその日は床に就いた。




