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えっ、何この娘。めっちゃかわいいんですけど。

やっと、私としましても念願のヒロイン一人目が登場です。


ですがヒロインについての記述が大変不安なものとなっています。

私はどうも人の容姿についてを記述するのは苦手なようでして・・・。


また苦手なうえに私の独断と偏見でヒロインの容姿を記述しています。

ですので、読者の皆様に納得いただけるものであるかと聞かれると

首を傾げざるを得ません。


不平不満は恐らく出てくると私は予想しております。

ですがこれは偏に私の才能の無さが為すことであって

ヒロインには一切責任はないのです。


ヒロインを責めないでやって下さい。


よろしくお願いいたします。

俺たちは今階段を登っている。

女の子は黙って俺の後ろをついてきている。


俺は階段に登りながらステータスを見ていた。


またレベルが1上がった。

お頭レベル的にはボスクラスだったのに経験値あんま

入ってないのかな。

一気に2,3上がると思ってたのに・・・。


ここも盗賊補正がかかってんだろう。


俺はMPとSTRに振っておく。


また、他にもステータス上の変化があった。

といっても何か能力値が上がったわけではない。


身分の冒険者の横に『所有者』という項目が追加されていた。


名前:カイト・タニモト

種族:人族

身分:冒険者 所有者(奴隷:シア)

性別:男

職業:1.戦士 2.魔導師 3.治癒術師

年齢:16歳



Lv.19

HP:80/69(+21)

MP:11/77(+18)

STR(筋力):38(+30)

DEF(防御力):32(+23)

INT(賢さ):36(+17)

AGI(素早さ):36(+22)

LUK(運):1(+5)




ふむ、まず初めて名前を知った。

『シア』というのか、この娘。


奴隷についても、この娘についても色々と考えなければならないことが増えた。

だが今はすべてひっくるめて後回しだ。

今はライルさんと合流して、ここから彼女たちを無事に脱出させることが最優先事項だ。



俺たちは階段を上がり終え、扉を開ける。

うわっ、眩しい!

いきなり暗いところから明るいところに出ると

こうなる。

なんだっけ、暗いと瞳孔が普通より開いてて、

その状態で明るいところに出るから必要以上に光が

入ってくるんでこうなるんだったか?

まぁ知っててもあんま役立たないけどな、今みたいに。

こう明るいとここが洞窟の中ってこと忘れるよな。


「君も大丈夫ですか?暗いところからいきなり・・・」


俺は振り返ってシアを見ると言葉を失った。

その容姿が今まで見たこともないようなものだったためだ。

もちろんいい意味でだ。

今まで暗がりにいたためほとんど彼女の容姿などわからなかったが、

今はハッキリとわかる。


髪は少し長めで腰までは届かないもののきれいに整っている。

一方で前髪は短めになっており横の方は肩まで届くか届かないか位になっている。


頭には俺が見慣れないものもついていた。

そう、耳だ!初見ではないもののやはり珍しさはある。

耳には毛が生えているがどちらかというと

触ると気持ちよさそうな程度。

髪色と同じで青っぽい色をしている。


これら全体を総合すると俺の知る中では『狼』を想起させた。


顔を見ても驚きは止まることを知らない。

まず何と言っても美人なのだ。

俺の知る中で一番の美人おさななじみと比較しても全く引けを取らない。

また、美人なのに可愛さをも兼ね備えている。


目は大きくパッチリしててまつ毛は長い。


唇はつやつやで見るからに柔らかそうだ。


そしてなんといっても体がまたスゴい。

引き締まったボディにあの胸の大きさは反則だ!

もはや凶器といっても過言ではないだろう。


そして彼女が着ている貫頭衣がまた彼女のスタイルの良さを

引き出している。


こんなかわいい娘が俺の奴隷になったの?そりゃお頭も暴走してキャラぶれるわ。


えっ、ここまで来て夢オチとかないよね?



俺は個人的にはこのままでもいいのではとも思うが、

貫頭衣一枚というのはかわいそうだったので着ていたローブをかけてあげた。

そしてジロジロと見てしまったことを詫びる。なんとかどもらずに言えたようだ。

だってこんな美人でかわいい娘相手ってコミュ障の俺にはハードル高いわ!

すると、

「ありがとうございます。奴隷にこのような物を与えて下さって。

大変うれしく思います。

それと、ご主人様なのですから奴隷を見ることは何も問題ありません。」

と返された。


俺はそこで少し不思議に思ったことがあり、尋ねてみた。


「ちょっと聞きたいことがあるんだけどいい?

あっ、まず話し方はこの方がいいかな?それとも丁寧な方がいい?」

「恐れ多いですが、

私のような奴隷相手にそのようにご主人様が遜る(へりくだる)必要はありません。

でないと他の人にご主人様が舐められてしまいます。」

おおぅ、結構はっきり言う娘だな。

となると増々不思議なんだが・・・。

「わかった、じゃあ話し方は君にはこうするよ。

あと一ついい?これは答えたくなければ答えなくていいよ。」

「何でしょう?」

「君はお頭、つまり俺の前の所有者と一方的ではあったけど話してたよね?

その時に殺してって言ってたけど奴隷でいることが辛かったの?

だったら所有者が俺に変わっても状況は一転しないよね。

俺は君たちの話を聞いてたんだけど君は命令されるまで

話すのを拒否していた。つまり主人に対してできる限り抵抗を試みていた。

でも俺とは命令なしでもちゃんと自発的に会話してるよね?

最低限の協力はして欲しいとは言ったけどどうにも腑に落ちないんだよね。

君の目の前でお頭を残虐に殺したんだよ?そんな人間を信用するとも思えない。

むしろ非協力的になってもおかしくないんだよ。

だから、俺は君の考えていることがよくわからないんだ。

よければ教えてくれるかい?」


シアは少し考えて答えだした。

「恐れ多くも申し上げさせていただきます。

私も最初は盗賊に強引に捕えられ

盗賊の奴隷になり、生きることをあきらめました。

ですから盗賊に話しかけられても無視し、

命令されても殺してほしいとしか言いませんでした。

ですが、そこに現れたのがご主人様です。

ご主人様が盗賊を殺した時とても

辛そうなお顔をなさっていましたのを

見たのです。」

「えっ、あの暗がりの中で見えたの?」

「はい、お気づきかもしれませんが私は獣人族の中の狼人に当たります。

中には暗がりでもあまり変わらない一族もいますが、

私の一族は皆夜目が利きます。ですから私からはハッキリとご主人様のお顔が

見えました。」

そうですか、それもびっくりだけど俺そんなに顔に出てたのかな?

能面って言われたりするから

ポーカーフェイスには自信あったんだけど。

何だか意見が割れてて統一されないなぁ。


「この世界では人殺しは罪に問われないことの方が多いです。

ですから人殺しをなんとも思わない人も少なくありません。

そんな中、ご主人様は人を殺めることを苦しんでいらっしゃいました。

ああ、この人はとてもおやさしい方なんだな、と思いました。

最初こそ事の成り行きに戸惑ってしまいましたが、ご主人様の奴隷となったこと

を私は後悔していません、といっても私が選んだことではないのですが・・・。」

と恥ずかしそうに顔を赤らめるシア。




何この娘、めっちゃかわいいんですけど!

いや、容姿のことだけじゃなくてだなぁ。


えっなに、この恥ずかしさ!

自分のことこんなに褒められたことなんて

ライルさん以外ないわ。

こんなかわいい娘の好感度プラススタートとか

マジモテ期きたんじゃねこれ!?




・・・なぁんて甘い話は無いよな。

今までボッチだった俺にライルさんという最高の親友ができただけでも

奇跡に近いのにこんなかわいい娘が俺に好意を持ってくれてるなんて

幻想は持たない方がいいな。

シアは助けてもらうために俺をヨイショしてるだけかもしれん。

お頭みたいに命令されるのを恐れてるんだろうか。


まぁとりあえずは保留だな。

まずはライルさんとの合流が先だ。


「わかった、まぁこれからどうなるかはわからんが

しばらくの間は俺が君の主人になる。

俺はカイト・タニモト。

よろしく。」

俺は右手を差し出す。

「これは?」

シアは俺の右手を見て戸惑っている。

「握手は万国共通だと思ってたんだが。」

「いえ、握手は知っているのですが、私は奴隷です。

奴隷がご主人様と握手など・・・。」

うぅむ、俺のような奴の手は握れないと。


ヤバい、2年の初めに、最初のホームルームで隣の女子と自己紹介して握手しろって

担任に言われて、言われた通りにしたら女子が泣き出して「うぇーん、妊娠した!」

って言われて手を思いっきりスカートで拭かれたの思い出した。

するか!ってツッコみたかったが俺自身かなり傷ついたから

その場で何も言えなかった。


まぁ、奴隷が主人と握手する習慣はないんだろう。

でも俺は握手してもらえないと過去の傷口をほじくり返される。

なんとしてでも握手してもらわんと・・・。

「握手しても妊娠なんてしないし、俺の故郷では握手には身分は関係ないんだ。

だから握手してくれないか?」

「ですが・・・、」

強情な!そんなに俺と握手したくないか。

俺の手はそんなに汚いか!

くそぅ、目から青春の汗が・・・。


「それだと俺とはうまくやっていけないって意味に俺はとるぞ。

君は俺とはうまくやっていく気はないの?」

「いえ、そんなことは・・・。」

「だったらとりあえずは気にせず握手してほしいな。

俺も君とうまくやっていきたいし。」

しばらく俺の右手を見つめ考えるシア。

そして、

「・・・・わかりました。

私はシアと申します。これからよろしくお願いします、

ご主人様。」

と笑顔で手を握ってくれた。




そうやって話していると、ライルさん達の下へ着いたようだ。


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