えっと……
新年明けましておめでとうございます。
私は安定の年賀状はがき・メール媒体の一切を問わず送受信0記録を更新しました。
メールマガジンとかが来て「あれ!?私にも送ってくれるような人が!!」なんて淡い期待を壊させる事態も起きず粛々と新年を送っています。
新年始まって即座に私はイラッとすることがあったのですが皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
今年も更新はあまり安定してできるかは分かりませんが、読んでいただける皆さんに少しでも楽しい時間を過ごしていただけることができるお話を描ければ幸いです。
「ぐすっ……」
アルセスがすすり泣く音だけが会場内を満たす。
他は今起こった事態を呆然となりながら静観していた。
ふぅ……一先ずやることはやったな。
勿論これでこの子が完全に化物扱いされることが無くなる、とまでは言いきれん。
どれだけ理屈をつけて(今回は結論ありきでの後付けだが)それを実証しようと、感情がそれを否定するということは人としては避け得ないことだ。
それは異世界だろうと元の世界だろうと、人間としては当たり前だと言える。
まあ個人的にはアルセスみたいな単なる女の子を化物だなんだと言えてしまう、それを当たり前にしてしまう人の心こそ化物染みていると思うんだが……
うん、俺今カッコいいこと言った!
最近は鎧兜で覆い尽くしてしまってるがなんていうの、こう、俺の美的センスって言うの? あとカリスマ性? それがもうロマンティック張りに止まんない……
……ごめん、調子乗った。
図画工作・美術で『良くできました』『4・5』の評定取ったことない俺がちょっとふざけ過ぎました。
通知表での先生からの一言でも「谷本君はあんまり皆となじめなかったのかな?でも、それが君の良いところでもあると先生は思います。中学生になったらもう少し皆の中に入りこめるようがんばるとなお君の長所がかがやかしいものになるんじゃないでしょうか?そうすれば友達もきっとできると先生は信じています。……がんばってね」って書かれたし。
……何だよ、馴染めないことが長所って。
もうやんわりフォローするどころかまだかさぶたすらできてない俺の傷口どんどん広げちゃってるわ!
あんまし広げ過ぎて俺の日常トラウマ集録ランキングに堂々ランクインしちゃう事態にまで発展してるからね!!
文面からしても俺に友達いないってことまで如実に表しちゃってるわ!
最後の「……がんばってね」もマジのやつだし!!
ふぅ……うっかり自分の暗い記憶を手繰り寄せて悶え苦しむことになったが今回はまだマシな方だな。
ランキング上位になってくると夜中布団の中で頭を抱えて悶死する勢いだし。
……でも、こうやってたまには頭を休める機会を作ってあげないと、難しいことばかりじゃ頭がパンクしてしまう。
何事においても限界と言うものはあるのだ。働き過ぎと言うのは良くない。適度に、が肝要である。
そうだな、何を言いたいかと言うと、だ。
騎士になれることが確定した今だからこそ言おう……
拙者働きたくないでござる!
いわんやブラック反対!!
不当労働には断固戦う所存です!!
ふぅ…………
「……なっ、い、今のは、今のは何ですか!?」
残業手当や有給休暇の申請は積極的にしようと心に誓った折、女性側の試験官、12番隊隊長のミレアが復活したのか、声を荒げてくる。
アルセスよりもレベルが低い分、『獣王の雄叫び』の効果を存分に浴びただろう。
……まっ、能力だとは言ってやらないが。
肩車武装を一旦解除し、アルセスを地上に下ろしてやってから応えてやる。
「ん? 今のって……ああ、俺の大人の余裕だ。言わなかったか?」
そう返してやると、ミレアはさっきまで青ざめていただろう顔を真っ赤にしてドナルドも真っ青な位に怒鳴ってくる。
「そういうことを聴いているんではありませんわ!! 何か、何かしたんではなくって!?」
「何かしたって……そりゃ『何か』はするでしょ。呼吸だってするし、何なら思索に耽ったりもする。何事においても『原因』があるからこそ『結果』があるんだ。当たり前だろう? それ位聴かなくても分かれよ」
「ですから!! ですからそういうことではなく、ですわ!!」
「『そういうこと』とか『そういうことではなく』とか、指示代名詞ばっかり。もっと何を指しているのかはっきりしてくれ」
「ムキーッ!! ですから、何度も言いますようにそういうことではなく……」
「ほらまた使った」
「キィーッ!! わたくしが正しいのに……悔しいですわ、悔しいですわ!!」
そんなテンプレな怒り方しなくても……
文字通り地団駄を踏みながら、あればハンカチでも噛みそうな勢いのミレアをひらりひらりと躱す。
ここまでくると蝶々も『ひらり』の代名詞を俺に献上してくるくらいの『ひらり』ぶり。
もう少し頑張れば『ヒラリークリントン』をも凌ぐやもしれんレベルだ。
「もうよろしいですわ!! ―今から試験を再開します、次の方!!」
おお、簡単に許してくれた。
扱いやすいな。
諦めてくれたミレアは自棄になったのかが知らんが、一時停止していた試験を再び始めるようだ。
さっき何人か帰らされてたけど、今度は……
「……次、ボクだね」
レンはそう言って段上へと上がって行く。
遠目でうっすらと感じることには、試験に臨む真面目さの中に、何やら不満そうな感情が入り混じっている表情で、チラチラとコチラを見てくる。
……何だ。
ヘルムの隙間から作られた視界越しに「何かあるのか?」と訴えかけたが、レンは「何でも無い」と言った様子で頭を横に振る。
……視線だけで会話が成立することについては触れないとして、どうしてあんな様子なのか心当たりがないではない。
挙げるとすると、同年代のアルセスを肩車してやったことに何か思うところがあったのかな、と言う位だが……
別にレンにだって肩車することも吝かではないが、本人は子ども扱いされることをあまり好ましく思ってない。
だから今迄そこは避けてきたんだが……
やはり年頃の女の子は難解だ。
おめぇは厄介な難事件なんだよ!……たとえオレがホームズでも解くのは無理だろうぜ……云々かんぬんと言えてしまう位には難解だな、うん。
「―さて、次の方は……レンさん、ですか。あなた、武器は?」
アホな俺の脳内漫談は勿論スルーされ、ミレアは受験者であるレンを、紙媒体のデータと照らし合わせながら武器について尋ねる。
確かに、受験者は訓練用ではあるが武器を選択できるのにレンは何も持たずにミレアの前まで歩み寄っていた。
普段、レンは俺との訓練では最低でも手ぬぐいを用いて槍の代用としている。
それに今迄の女性側の受験者を見ていてところ、素手で戦ったというのは少数とはいえ確かにいはしたが、それでもリゼル姉のように、彼女達はそれが言わば本職なのだ。
そのことを考えると、今ミレアが何も持たずに上がってきたレンに対して怪訝な様子で尋ねるのも頷ける(勿論訓練時のレンの武器についてミレアが知っているわけでは無いが、一応事前に受験者の職業は水晶での診断を受けている)。
だが、そんな俺達の疑問は何のその、レンは当たり前だと言わんばかりに……
「え? 別にいいよ。素手で」
……何だろう、最近素手で試験官に挑むことでも流行ってるのかな?
いやー、やっぱり俺って流行の最先端行ってるからね、皆マネしたがるんだよ……嘘です、すいません。
「……よろしいのですか? 今迄受けた方にも言ってますが、ハッキリ言って素手はあまりお勧めしませんよ? それなら慣れないながらも武器を使ってもらった方がわたくしとしてもそれなりに評価を……」
「要らないよ。だって人形3体なんて余裕だもん」
「……なん、ですって?」
おおう、女性版耳が遠い人だ(違うか)。
まあ改めて考えればそうだよなぁ……
レンが今迄戦ってきたのは人が操るようなレベルとは一線も二線も画したオートでメタリックなマシーンだ(メタリックってレトリックと似てるなぁ……)。
『守護天使+α』を手に入れた今、レンにとってはハッキリ言ってただの人形と言うのは力不足なんだろう。
ただ、それは義兄としてレンについて知っているからこそ理解できること。
普通に言われた相手としては……
「え~? だから、ボク、負けないから武器はいいよ。なんなら制限するって言ってたけど人形の数、増やしても良いよ?」
「……ここまでわたくしを屈辱にまみれさせたのは先程以来ですわ……」
先程ってかなり直近ですね!!
それにしても……まったく、試験官さんをあんまり困らせたらいけないじゃないか!
そんなことで「ムキーッ!! 試験官への侮辱はいけないんですわ!! 失格ですわ!! 失格にしてやりますわ!!」とかなんなり言われて落とされたりしたら元も子もないぞ。
後でレンにもきつく言っておかないと……
え? 俺?
…………よし、頑張れ、レン!!
応援してるぞ!!
「……良いですわ、その減らず口、一切叩けないようわたくしの全力を持って捻り潰して差し上げますわ!!」
おおう、簡単に乗ってきやがった。
その受け答えも一切捻られてないテンプレ的な怒り方だし。
やっぱり扱いやすい奴。
それにしても、義兄妹とは言えこういうところは似ちゃったのかなぁ……
あははは、コイツ~、人を怒らせるのが上手い妹め☆
火が出るんじゃないかと思う位に顔を真っ赤にし、ミレアは小型アイテムボックスから次々と人形を取り出していく。
……どんどんどんどん出てきます。
凄い数ですよねぇ……幾らだと思いますか!?
何と驚異の16体!!16体!!
3体扱えればもう立派なのに、なんと2桁の16体!!
さっきまでは1体ずつだった巨体の大盾、オーソドックスな剣士、弓使いは4体ずつ。
さらにさらに、セットで……なんと!!
馬に騎乗した騎士スタイルの人形も2体お付けします(※馬も1体として扱います)!!
凄いですよねぇ……これ、一体どれ位すると思います?
……続きは翌日の新聞折り込みチラシで!!
ジャーパ〇ットジャーパネッ〇ー夢のジャパネット高〇~♪
「へ~……一杯いるんだね!」
「ふふふ……これを見た後無事に帰った方は7人しかいらっしゃいませんわ」
そして全ての人形に魔力の糸を繋げ終えたミレアは不敵に笑みを浮かべてそう告げる。
……でも、それって結構多くない?
何でも『しか』って付ければ少ないように聞こえるけど要は言い方だろ。
7人って……そもそも見せた相手の分母にも依るし。
何この子、ちょっと偉そうにしてるけど実はバカなの?
頑張ればリゼル姉とタメ張れそうで怖い……
「……では、行きますよ」
「うん、ボクはいつでもいいよ?」
レンは肩慣らし程度と言わんばかりに足首を回して柔軟をするのみ。
……うーん、自信が無く緊張して本来の実力を発揮できないよりかはこっちの方がまだいいのかな……
まあそう言う部分も父親であるゴウさんから言われてるか。
なら―
「あっ、そうだ!! ―お兄ちゃん」
審判が両者の準備が整っているか確認を取っていたその時、レンがいきなり、凡そ会場の真反対にいる俺の方を向く。
その呼びかけで、会場内の視線全てが俺に集まる。
ようやく泣き止み始めたアルセスからも穢れない、純真無垢な雛鳥が親鳥を見るかのような視線が。
……何だよ、お前等、あんましジロジロ見んな。
鎧姿とは言え多くの目に晒されるというのはいつになっても慣れんのだ。
緊張やら何やらでいつもはかかないような嫌な汗が出てくる。
それで周りに不快な思いをさせたらどうしよう、という精神不安定状態が醸成され、そして更なる汗をかくという悪循環が生まれる。
ただでさえ周りの視線というものを意識する多感なお年頃なのに、今突きつけられている視線全てが女性のもの。
……そして今この場で呼ばれて返事を返せる、「お兄ちゃん」と呼ばれてもおかしくない人物というのは一応一人しかいない訳で……
要するに、だ……
俺に『視姦されることに興奮を覚える』という変な癖がついても知らないゾッ(訳:お前等社会不適合者を視線だけで射殺すつもりか!? アンッ?)!!
「おう、どうした?」
俺の中の脳内『俺会議』に結論を出し、俺に向けられる好奇の目は無視してレンに返事してやる。
すると、レンはさっきまでとは打って変わって何だかモジモジしだして頬を朱に染める。
「あのね、お兄ちゃん……これに勝って合格したら……お兄ちゃんの膝に座ってギュッてして欲しいな、なんて……」
後ろで手を組んで小石を蹴るような素振りでそんなことを言われてしまう。
そんなことをストレートに言われる機会に恵まれてこなかったので不覚にもついドキッとしてしまう。
……そんなこと言われるとこっちが照れるわ。
「あ! いや、別にギュッ、じゃなくて、頭撫で撫ででも……」
予想外のお願いに少々呆けていただけなのだが、レンはそれを否定か何かと思ったのか要求を引き下げてくる。
レンにとっては『ギュッ』よりも『頭撫で撫で』の方が程度が軽いらしい。
どうやらやはりアルセスを肩車したことに多少なりとも対抗意識が芽生えているのだろう。
子ども扱いされることを嫌がっていたのに、膝の上で抱っこして……ってそれは別に普通にやるのかな?
……分からん。
生憎と今迄義妹ができたことも、膝上に抱っこしてギュッとしてあげる経験も無かったからな。
画面から「お兄ちゃん」と呼んでくれる存在はそんな要求はしてこないし、仮に何か要求事があったとしても恥ずかしがって画面からでてこないから肉体的接触はない(一切いやらしい意味は無いよ?)。
まあこれも経験か。
今後レンの地雷を踏まないよう今のうちに経験値貯めてお兄ちゃんレベルとスキルをあげておこう。
「おう!! 撫で撫でだろうとギュッとだろうと任せておけ、何ならレンにも肩車をしてやる、だからささっと終わらせて来い!!」
「……肩車は、いいもん。そんな子供っぽいのは」
おぅ……早速小型地雷踏んだ。
『肩車』はダメなのか。
くそっ、ヒント少なくないか!?
次回予告後のNextコナ〇ズヒントばりに俺には難しいんだけど……
ってか次回見るときはもう既にヒント何だったか忘れてるし。
ん? おお、そうか、あれはこういう時、失敗しないようヒントを忘れるなという訓戒の意味が込められていたのか!
……ごめんなさい、ちょっと茶化した思考が過ぎました。
「試験直前だと言うのに、人とおしゃべりに興じるなんて、随分と余裕で……」
「へへ~ん。お兄ちゃんが勝ったらご褒美くれるもん、ボクもう負ける要素無いよ!!」
「くっ!! わたくしが本気を出すと言うのに……―いいでしょう。直ぐにそんな余裕ぶることができないよう完膚なきまでに叩いてさしあげますわ!!」
「両者準備はよろしいですね……始め!!」
審判役の女性騎士が開始を告げる……
「せやぁあ!!」
と、同時にミレアは10本の指を駆使して16体の人形を一斉に駆動させる。
剣士人形4体が切り掛かり、そこに更に矢が射出される。
レンは先ず剣士たちの攻撃を完全に見切って最小限の動きだけで躱し、飛来する矢を素手で掴み取る。
それを即座に投擲し、剣士の背後より駆けて来た騎士の馬にヒットさせる。
それは見事足の関節部分に命中し、その1体がバランスを崩して倒れた。
それに伴って騎乗していた騎士も落馬する。
「なっ!?」
ミレアは今の一連の動きを見て唖然とし、その動きを一瞬ではあったが止めてしまった。
……それが完全敗北の序章となる。
ディールさんとの訓練で経験したことだが、操る者に異常がない限り、魔力の糸で操られている対象に何かあろうとも大概のことは戦局には影響しない。
だが逆に、操るミレアの動きが止まれば、操られる客体である人形たちの動きが止まるのが道理。
本当に一瞬の隙であり、ミレアは直ぐに立ち直るのだがレンはその一瞬の隙を逃すことすら許さない。
攻撃のモーションを終えて一瞬硬直した4体の剣士一体一体を掌底や拳で吹き飛ばす。
そして発射されていた残りの矢の1本を更に掴み取っては今度はミレア本人に投げつける。
隊列としてレンから遠い順番でミレア、弓矢隊、大盾隊、騎士・馬、剣士の順序で立ち並んでいたので、その矢を防ぐために硬直から立ち直ったミレアは即座に弓矢隊を守るようにして立っていた大盾の1体を自己の正面に移動させる。
大盾がレンとミレアの間に入ったことにより、それはミレアの視界を大いに奪った。
本来そういう事態にも対処できるよう訓練していないと大盾を使うメリットが無い以上他の相手であれば何とかできるんだろうが、レンを相手にしてその視界の隙を作ることは敗北という沼に更に足を踏み入れることになる。
今度はレンは倒れていた騎士自体を拾って、ミレアのいる位置とは反対方向に放り投げる。
「くっ、騎士が―戻りなさい!!」
ミレアと放り投げられた騎士とは、当たり前だが糸で繋がっているので感覚的に騎士が自分から遠ざかって行ったのが分かったのだろう。
ミレアが叫んだとおりの意思を忠実に反映するかのように、伸びた糸がミレアの下に戻って行くために縮まって行く。
……だがその一動作がまた新たな隙を生んでしまう。
その騎士を見捨てて他の人形たちで応戦するかどうかを選択する、ということが視覚的にレンと自分との位置を把握できない以上ミレアはああするしかなかったのだが、その行動はミレア自身が選んだ、と言うより言わばレンに選択させられたと言った方が良いかもしれない。
それはさながらチェスや将棋のように、一手のミスが次の一手の選択の幅を狭め、更にまた次の選択を狭める、ということに繋がってしまった。
レンはその隙にミレアに駆け寄り、残った大盾3体を掻い潜って肉迫する。
ミレアの視界右斜め前方にレンの姿を捉えた時には既にその距離わずか3mかそこらと言ったところ。
またその突然の出現に驚いて体を一瞬硬直させたことで自身に最も近い―矢を防ぐために動かした―大盾を使って防御するための時間を奪われてしまう。
そして今はその大盾とミレアの間にレンがいる、という状況に。
つまり……
「……はい、タッチ」
「……え?」
「だって勝利条件って触る事、だよね? だから、タッチ。―これでボクの勝ち、だよね?」
「…………わたくしの、負け…………」
長い沈黙の後、それだけ呟いて膝から崩れ落ちるミレア。
そして彼女に続くようにして、文字通り糸が切れた人形達も次々とその場にバタバタと倒れていく。
レンは満面の笑みを浮かべて俺を向いてピースサインを送る。
俺もそれに応え、良くやったという気持ちを込めて親指をグッと突き上げ返す。
ふぅ……これで、一応俺達も騎士になって目的のスタート地点に立った、ってところか。
「私は、男の騎士など認めない!!」
……そう満足しかけた俺の期待を裏切るかのように、一つの声が突如として、鎮まった会場内に響いた。




