表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

15/189

久しぶりにライルさんに会いに行くか。

俺は 早朝:素振り・魔法操作

   午前:Fランクの依頼

   午後:魔法操作・魔法開発


を2週間繰り返した。

剣術に関しては能力に経験が追い付いてきた感じがする、まだ素振り段階だが。

一振り一振り背筋を伸ばし丁寧に振る。

師がいないので全くの我流になるわけだが、

スキルがあるしそこまで酷いことにはならないはず。


魔法については俺としてはあまり芳しくなかった。

簡単な傷を治す治癒魔法は習得できた。

ドラク〇で言えばホイ〇、ファイファ〇で言えばケア〇、テイル〇で言えばファーストエイ〇。

体の細胞の働きを活性化させ傷でできた穴を埋めていくイメージ。

これはそこまで難しくはなかったが、

魔法全般においてイメージ通りの大きさにならなかったり

威力の微調整がうまくいかなかった。

このことは確かにうまくいかなくてイライラさせられたが、

根本的に何かが間違ってるという感じではなく

まだ慣れてないだけだと判断していたので後は訓練の量の問題だと割り切れた。

しかしこれ以上に頭を悩ませたのはMPの問題である。

今の俺のMPの最大値はスキルの補正も合わせて40である。

練習前は38だったので練習すると増えることが分かったのは収穫だが、

如何せんガス欠が早いのである。

火魔法で火の玉サイズを一つ作るだけで3消費し、それの威力や大きさの調整に1使った。

つまり、多くても10回使うと休憩しなければならなかった。

しかもこれをMPが切れるまでできたかというとそうでもないのだ。

MPは消費するにつれ体がダル重になっていく。

1回切れるまでやったがダルすぎて吐いた。

何か緊急の時でないとMPは0にすべきでない、言わば諸刃の剣だと思った。

MPの回復は1時間に約3分の1、つまり13程を回復した。

だから1日に魔法を使えたのはそんなに多い回数ではないのだ。


これが今までモンスターとの戦闘を避けレベルを上げなかった弊害か。

だが訓練する前の俺の魔法ではそもそも戦闘に使えるかどうかすら怪しい。

あれだな、テストとか資格試験なんかではできるんだけど

いざ実際の現場に行ってみると全くできません、ってやつ。

あれが一番怖い。

まして訓練前の俺じゃテスト段階すら厳しかった。

まあ危険を冒してまで効率を取る必要もなかっただろう。


冒険者稼業については進展が見られた。

Fランクの報酬は本当にスズメの涙程度のもので1日に2回依頼を完了できても、

ほとんど稼ぎにならず、その日の宿代やら昼食代やらに消えていった。

だからそろそろどうしようかな、と考えてたところつい先日、

依頼の達成状況をかんがみて、Eランクへの昇格が決定したのだ。

あれ、試験みたいなのあるんじゃ?と疑問に思ってたんだが

昇格試験があるのはDランクへの昇格以降らしい。


Eランクからは実際にモンスターを討伐する依頼も出てくるらしい。

そろそろ戦闘しても大丈夫なくらいの訓練はしてきた。

対相手を想定しての訓練も別に設けた。

相手がいる状況でもそれを出せるか。

実戦と訓練とは全くの別物だとよく言われる。

だから実際にあとは勇気を振り絞って経験していくしかない。

この世界で生きていくならどうせ避けられない道だ。


だが準備するに越したことはない。

俺はまだ、モンスターと1度しか遭遇しておらず、相手を知らない。

あれだ、「彼を知り己を知れば百戦危うからず」、孫子の言葉?だ。

相手を知ることからまず始めよう。

となると、経験者は語る、ではないが実際に知っている人から話を聞こう。

百聞は一見に如かず、という言葉を否定するつもりはないが、

一見の前に得た情報が無駄になるということはないだろう。


よし、そうと決まればこの町で俺の冒険者の中で唯一の知り合いのライルさんに会いに行こう。



俺はライルさんに聞いていた、フルールという酒場はどこか、とターニャに聞いた。

ターニャは俺と会うたびに「カイトさ、あ、すいません間違えました。変態さん。」

とわざと間違えてあの時のことをいじってくる。

くそう、どうせ俺は能面をいじられて内心興奮する変態さんだよ!


酒場 フルールはかなり有名なところらしい。

この町に来て2週間もするのに場所も知らなかったことにひどく驚かれた。

仕方ないじゃん、訓練頑張ってたんだから。


「もう、仕方ない人ですね。」なんて言いつつも

かわいらしい笑顔を向けて俺に場所を教えてくれる。



俺、Eランクの依頼が無事終わったら、ターニャに告白するんだ(遠い目)。


うん、ただ言ってみたかっただけ。もちろんそんなフラグはない。

いや、ここであえて死亡フラグ立てといたら逆に生存フラグっぽくない?



・・・・そんなバカなこと考えるのはやめよう。自分の命がかかってたとしても

善意で俺みたいなやつに優しくしてくれるターニャを利用するなんて

どこまでダメなやつなんだ、俺は!

いや、少しシリアスに考えすぎか?

どちらにしろやりすぎはよくない。

くぅ、ちょっと反省だな。ふざけ過ぎた。


「ありがとう、ターニャ。じゃ行ってくるよ。」

「はい、行ってらっしゃい、カイトさん!」

彼女は少し頬を赤らめながらはにかんで俺を送り出す。

なんか今のやりとり夫婦っぽかったな。

いや、ダメだダメだ。またボケてしまった。彼女は善意で笑顔を送ってくれているだけなんだ、

それを茶化すみたいに「夫婦」だなんて失礼にもほどがある。

彼女がそんなこと考えてるはずもないのに。


今までの平和ボケから脱却しないとここでは生きていけん。

はぁ、もうちょっと思考プロセスに磨きをかけないと。

最近はツッコミよりボケの方が多い気がする。

俺基本ツッコミ担当なのに・・・・。



俺は教えてもらった道をたどり、酒場フルールへと足を踏み入れるのだった。

ちょっとずつ物語が前進してきました。

しかし作者はここでとんでもないミスに気が付いてしまいました。

一人目のヒロインの考えていた生い立ちとこの物語の設定が

見事に矛盾してしまっていたのです。

今更設定をいじると物語そのものが成り立たなくなってしまうので

修正するのは自然、生い立ちの方になります。

ヒロインが一人も登場していない今、このミスはかなり致命的ですので、

作者は今てんやわんやです。

何とかして見せますが、物語と並行して考えておりますため、気が回らず文章が荒々しくなっているかもしれません。

おかしな点を見つけられた方は是非ご指摘の方よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 公式にはファイファンではなく、エフエフ呼称……(今更感
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ