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毒魔法

久方ぶりのカイト修行パートです。


ヒロイン目当ての方は申し訳ありません。

自殺願望があるわけでもないのに毒を自分から飲む、と言うのは不思議な気分だ。

怖い物見たさにゲテモノを自分からいただく、みたいな気分に近いだろうか。


物語の主人公、殊モテモテリア充の男ならその多くが通る道だろう。

幼馴染の女の子が一所懸命に作った料理、でも見た目グツグツと沸騰するかのように踊るヘドロ。


「べ、別にアンタのために作ったんじゃないんだからね!!こ、こんなの、ただのついでなんだから、食べたくないなら別に食べなくても、い、良いんだからね!!」と言いつついつも見惚れていたその細く綺麗なはずの指には幾つもの絆創膏が。


……男にはやらねばならない時があるという事は否定はしないが命は大切にしないとと思う今日この頃。



さて、何を言いたいかと言えば……



ヤバい、速攻で意識が変な方向に行ってしまった!

走馬灯とまでは行かなかったが、それ位にこれはマズイ!


即座に激痛が体を蝕む、というディールさんの言葉を今身に染みて実感する。


がっ!?


痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!


全身が引き裂かれるような痛みが止むことを知らず俺を襲い続ける。

くっ、こんな、の、魔力、操作どころじゃない!!


俺は即座に近くにあったポーションに手を伸ばそうとするも、自分が着ている鎧の重さを全く考慮に入れていなかったことに気付く。


痛みも相俟って、普段の力が全く……出ない。

腕が……上がらない!?


俺は痛みを必死に堪えながらも鑑定で自分のステータスを覗く。


HPは目紛るしい早さで減少していく。

このままじゃ……普通にアウトだ。


回復魔法を使うのは本当に、本当に死ぬって時だ。

兎に角、今は……この、鎧、を―



何とかしようと懸命に痛みと戦いながら力を込める。

徐々に持ち上がっては来たが、それでも持ち上がるだけ。


ポーションは俺の腕の上では無く先に有るのだ。

くっ、こんの、クソが!!


何に対して当たっているのか自分でも分からないままに八つ当たりをぶちまける。

こうなったら、最後の、悪、足掻きだ……


本当に、最悪の、最悪、回復魔法を使うにしても全部出しきってからじゃないとただの甘えを許す結果となる。


俺は自分を蝕む猛毒で摩耗まもうしきっているはずの体中から力と言う力を根こそぎ引っ張って来て両の腕に集めるイメージを纏める。


痛みに意識が持って行かれそうになる。

そのイメージを作ろうとするだけでも地獄で作業するかのような錯覚すら覚えた。


それでもこうしなければ今やっていること全てが無意味になるんだと言い聞かせてエネルギーを掻き集める。


全部、体中のエネルギー全部だ!!


そうして集まったというイメージを元に、俺は両腕をポーションに向かって突き出す。

っ、らぁ!!


瞬間、本当にイメージしたとおりに力が両腕に漲ってくるかのように感じ、いつもの鎧を着ていない感覚に似たものを覚える。


成功……かどうかを考えることは今は重要じゃない。

今やらなければいけないことをすることに文字通り全力を注ぐ。


右手を伸ばして一番近くにあるポーションを掴みとり左手で栓を抜く。

そしてそれを口へと持って行こうとするとヘルムに引っかかってしまった。


しまった!!忘れてた!!


まだ謎の効果が続いていることを最大限利用し、即座に口の部分を空いている左手でガバッと開けてポーションを一気に放り込む。


放り込む寸前、何かがいきなり両腕にのしかかってきたかのように重圧がかかり、体も気だるさが押し寄せてきたがもうポーションは体の中に入り始めていたので構わず全部流し込んでしまう。



ゴクッゴクッ……ん。はぁ、はぁ、はぁ……



一先ず、ポーションを飲むことには成功したが、何かが劇的に変わったというわけでは無い。

相も変わらずHPは減り続けるし、激痛だって鎮まるところを知らない。


だがこんな何も始まってすらいないところであきらめるなどハッキリ言って論外だ。

何か、何か掴めそうな気がするんだ。


今ここで止めたらその感覚すら忘れてしまうかもしれない。

まだまだ始めたばかりだ。


何が何でも掴んでやる!!




俺はその後、感覚にして気の遠くなるような時間今の繰り返しをひたすら続けた。

それこそ体の全てを破壊してしまうような痛みも、力を振り絞った後の気怠さも全部繰り返された。


タイムリープして同じことを繰り返すって、こんなことなのかな……っとポーション20個目位までは思っていたが、段々エネルギーの使い方、と言うのかな?

それが分かってきてポーションを手に取ることにも余裕が出てきた。


ちょっとずつだが変わってはいるのだ。

俺を蝕むことしか知らない猛毒とは違って。


最近は雑魚の悪役ですら屑っぷりに趣向を凝らす時代だ、猛毒にももう少し穏便に済ませるという事を知って欲しいものだ。


ふぅ、ふぅ……と、そんなバカな思考はさて置き、ようやく修行の内容に入れるのだ。

ここまで来るまでに結構時間を費やしたかもしれない。


俺の周りには無造作に放置された空のビンが幾つもあった。

ポーションとの距離が少し立って歩かなければ届かない程まで伸びてしまったが何mも移動しなければいけないわけでは無いのだ、それだけなら何とかなる。


もうエネルギーの使い方(?)にもそこそこ慣れたし。




魔力操作についてはエフィーのスキルを借りて何度かやったことが有るので感覚的にどうすればいいかは分かっている。

後はそれを反復して自分のものにするだけ……


……のはずなのだが魔力の微細な操作が中々利かない。

エフィーのスキルを使っていないこともそりゃあるのだろうが操作の妨害をしている主犯格は勿論猛毒によりもたらされる全身の痛みだ。


さっきまでのエネルギーの使い方と確かに魔力操作は似ているのだが前者はただ単に区別なく掻き集めればいいという認識で使っていた。そもそも何を集めているかという明確な認識が無かった。

一方で後者は『魔力』という限定されたものを操らなければならない。


大雑把に魔力を体内で操るとあちこちに、というより最早体の隅々にまで異物が広がっているという事自体は把握できる。

でもそれだけだ。

分かっているというだけでどうこうすることはできない。


俺の魔力は言わば海のようなものだ。

あちこちに悪い物質(猛毒)があるということ自体は分かっている。

海水自体の成分や生き物の死骸、糞尿なんかも大量に……


だが分かっているだけで全てをどうにかすることなど到底叶うものでは無い。


俺の魔力自体に異物が混じってしまっているのだ、海なんかと比べるとそりゃ規模は小さくなるがほとんど絶望的だ。


そんなことをポーションを拾っては飲む、の繰り返しの中考えている。


考えていると言ってもその動作の中にはやはり激痛や鎧を動かす際に生じる正体不明の気怠さを伴っているので何なら「もう回復魔法を使ってしまえよ」とか「何も動かずにじっとしていれば楽になれるぞ」という悪魔のささやきが何度も俺の意志を挫こうとした。


……いや、俺を楽にしてくれるんだからその囁きをしてくれたのは天使なのかもしれない。

どっちでもいい、本当にどっちでもいいようなくだらないことを考えてしまう。



解決策が思い浮かばないと思考が変な方に行ってしまう、という言い訳をしてしまっていることに自分自身で気が付く。




……本当はやはりしんどいこと・辛いことと向き合うのが怖いのだ。

この途方もない、ゴールが有るかも分からないものに立ち向かうとしたら、一体どれだけ自分は苦しまなければいけないのか。


そのことが先行してしまって二の足を踏んでいる自分がいる。


現金なものだ、どれだけ始める前に決意したと言ってもこうやって辛いことから逃げたいと必死に俺を甘やかそうとする自分も俺の中に混在しているのだ。


それはこの猛毒と同じように分離することは叶わないだろうか。

自分の外に追いやることはできないのだろうか。




…………いや、違う。

「好きな自分も、嫌いな自分も分けることができないんだから一生それとうまく付き合っていくしかないんだ」という趣旨のことを聞いたことが有る。


それ自体は例え真実だったとしてもそれも猛毒に当てはまるのだとしてしまうと俺は一生猛毒を体に入れたまま生きて行かなければいけないことになる。


そんないつうっかりで俺の命を奪ってしまうやもしれない危険なものはそもそもお呼びでないのだ。

必要になって呼び出した時にちゃんと来てくれればそれ以外の用は無い。


上手くやって行く必要などない。

必要になったら俺が創り出してやるからそれ以外の時は消えてろ!


よし、当たり前だが方針は猛毒を体に飼い馴らしておくのではなく必要な際に魔力でそれを創り出せるようになること。


俺自身についてはうまくやって行くかどうかは今後の自分次第という事で一つ。

嫌いな部分を消そうと努力するのも、それを認めて上手くやって行こうとするのも、どちらも人間の営みとしては有り得ることなのだから。



またポーションを一つ飲み干し、どうするか考え込む。


先ずどうするにしても相手を知らなければどうすることもできない。

今は相手が存在する、という情報しか俺の手元には存在しない。


解毒では相手を制したことにならない。

ただ単に消滅させただけだ。


俺は消滅させるだけでなくそれを生み出せるようにならなければならない。

体に飼って、毒が自分で増殖してくれるわけでは無いのだ。


そうなるとやはり相手を知らねば創るなんてことは本当にただの妄想止まりになってしまう。


ふむ……とすると、どうしよう。

知る、と言ってもそもそも自分の魔力に存在して、手を出せないからこそこうして困っているのだ。

何だか思考が同じところを迷宮のようにぐるぐると彷徨っているかのように思えてくるのだが……


知るためには魔力と毒とをやはり分けねば正確な観察はできないだろう。

分離……俺の理科の知識では濾過ろか・蒸留・再結晶……それ位、か。


そもそも猛毒の性質が分からないから分けて調べようと思ってるのにどの分離法が適切かなんて分かる訳が無い。


どうとっかかりを作ればいいか思い悩んでいるのは確かなので、今迄自分がどういう風に魔法とか色んなことを習得してきたかを思い起こす。


……カノンの『闇魔法』を借りて契約について実体験を通して色々と学んだことがやはり大きかったかな。


魔力で契約の文言・楔等無形ではあるが色んなものを作れた。

作ったと言えばエフィーの『魔力操作』を借りてではあるがディールさんが使っていた魔力の糸もどきも作ったな。あれは一応有形だった……


魔力を駆使すれば有形・無形どちらでも作り上げることができる。




とすると………………そうか、違うわ。

先に猛毒どうこうを考えなくてもいいんだ。


どうこうすればいいのは濾過するために使う“濾紙・・”の方だ!!



理科の実験のせいで濾紙自体を実験中にいじることはできないと先入観があったが魔力で作れるんだから、濾紙の網目の方を調整すればいい。


引っかかるように網目の性質をいじれば、引っかかった時に設定した性質が、猛毒そのものの性質だ。


その考え方を魔力に転用すれば……イケる!!




何とか目途が立ったところでまたポーションを一飲み。

ポーションももう100本は優に超えているだろう。

それでも無くならないポーションの山を見てディールさん出し過ぎじゃ……とも思ったが俺がいつきっかけを掴むとも分からないのだから後片付け以外で多すぎて困るという事はない。


もう100回以上の激痛のループに多少感覚が麻痺してきたのか、そっちに注意を払わなくなってきて、ある程度思考に集中できるようになっている。


今の状況にとっては喜ばしいことなのは確かだ。


ただ、何も感じないというのは一歩間違えれば悲しい結末を迎えるお話も少なくないが、その対処についてはこれが終わってからゆっくり考えればいい。


今はやらなければいけないことをやろう。

何よりディールさんと約束したのだ。


ディールさんも信じて待ってくれているだろうから、その約束を守らなくては。


約束……不意にあの人が優しく笑って俺の名前を呼んでいる顔が浮かんだ。


『―カイト―』


……信じてますから、ライルさん……





俺は勿論体内で起こっていることなので目には見えない、魔力で作った濾過装置を先ず右腕の関節辺りに設置する。


網目の大きさは最初は最大。

設置できたのを確かめ魔力を肩から指先まで流し込む。

確認のために今度は指先へと送り込まれた魔力を逆流するように肩へと向かって動かす。


……そうなるようにしたのだから当たり前だが何も引っかからない。


魔力を動かすと動かした部位に痛みがぶり返してきたが今やっといい調子なのだ、ここで止めるわけにはいかない。


魔力で作る濾過装置なので網目の部分を小さくする作業がとても繊細な技術を要する。

一気に最少の大きさまで縮められればそれに引っかかってくれて、終わりにできるのだが……

少しずつ、地道にやって行くしかない。





それからまた何本ものポーションの栓を開けた。

暗い地下だということもあって時間感覚などもうとうの昔に無くなっている。


だからポーションの本数で大体の時間を図るしかないのだが、途中から本当にちょっとずつだがポーションを飲まなければいけない間隔が長くなっていたからもう70本辺りから放棄した。


そこの“どうして間隔が長く?”の考察はやめておいた。

ただでさえ猛毒の相手に忙しいのだ、俺は疑問が出来たら確かに考えるようにはしているが何でもかんでもその時に考えるわけでは無い。


他の謎など「何でや〇藤!?」とバーローに聞きたがる色黒高校生探偵にでも任せればいいのだ。

……うん、そこは別にバーローの方でもどっちでもいいけど。



成果としては網目の大きさを縮めて行き、魔力を右へ左へと行うにつれ魔力操作が段々精密になってきたのが自分でも分かった。


何回目かはもう数えていないが最初に比べると網目ももう大分細くなった。

……まだ引っかからないが。






……それからまたポーションの山を崩すこと凡そ数回。

もう普通の人が一生の内に飲むだろうポーションの数倍以上の本数を飲んだ気がする。


こんなに飲んだのにお腹はチャポンチャポンにはならない。

これについてはどういうことかの考察も直ぐに終わるだろうがあえてそこに思考を働かせることはしない。


俺の思考経済は有限なのだ、いちいち出てきた疑問に付き合っていたらキリがない。






……そして更に……―!?

魔力を移動させることに伴う猛毒の激痛にも更に慣れてしまった辺りだった。


引っかかった!!

やっと来たか!!


別に俺は大物を狙って釣りをしていたわけでは無い。


今の感覚を忘れないために逆の方から濾過装置を創り出して挟むようにして接近させる。


目には見えないものを扱っているわけだから感覚で理解・把握することが何より重要となってくる。


…………成程。



ようやく、ようやく俺の中を暴れ回っていた不倶戴天の敵を捕まえた。

フッフッフ、今までよくも俺の中を散々蝕んでくれたな、どう料理してくれよう……


とか言いつつ今すぐ消し去ってしまったら折角捕まえたのに創り出す過程に利用できないのでもう少し生かしといてやる、俺の優しさに感謝しろ。


大きさや性質自体は分かった。

後は同じものを創り出してちゃんと俺が同じ痛みに苦しむものができるかどうかだ。


俺は頭の天辺、両のつま先、そして左手の指先全部に魔力の濾過装置を創り出し、それを先ずは心臓、そして右手に集まるように移動させる。


猛毒は通過することはできないので自然、濾過装置は猛毒だけを伴って右手に集中する。


これで、俺の体内にあった猛毒の全てが右手に集まったことになる。


あがっ!?


まるで感じたことのない更なる痛みが右腕を襲う。

今迄の上を行く痛みなど想像もしていなかったので声に出して叫びそうになってしまう。


誰もいないのだから気にせず泣きわめけばいいのだがそれをするのは何だか猛毒に負けた気がして嫌だったので動いて壁を殴りつけ、他の痛みを伴ってでもそれを抑えようとした。


それでもとどまることを知らない痛みに堪らず毒を分散させる。


はぁ、はぁ、はぁ……


今のはミスった。

いきなりやるべきことではなかったな。


これで一気に強い威力の毒魔法を創ろうと思ったんだが……もうここまで来たんだ、これで死んだら本当に死んでも死にきれん…………ゆっくりやろう。



反省して毒魔法の製作を再開する。


感覚自体は把握できるのでさっき深手を負った右手は休め、左手を使って模索する。

完成したら体外で生成して相手に放つことになるのだが、今は体内で、目に見えないまま作ろうと奮闘している。


と言うのも自分の体を使って実験して見なければ本当に毒の性質があって、痛みを伴ったものが生み出せたのか分からないからだ。


もう何回も経験したのだ、今更実験のために何回か痛い想いをしようが構わん。


何回も経験したことによる感覚の麻痺についての懸念もあったが、それを踏まえて実験すればいい。

つまり俺が痛い、と感じれるくらいの毒を創れば普通よりも強い毒を創れたことになる。


後もうちょっとだ、負けるな、頑張れ、俺!!




そうして理不尽にも負けず健気に頑張るOLのような励ましを自分に送り、毒の生成に務めること凡そ100ポーション、何度目か分からない「ディールさん、ポーション出し過ぎじゃね?」という疑問を追いやりつつも、ようやく毒らしい毒を生み出すことに成功した。


今度はちゃんと放つために警戒しつつも両手に分散させてそれを体外へと移行させ合体させる。

そして、先程殴りつけて少しヒビが入ってしまった壁に放つ。


「行っけぇ、蛇の毒ヴナン・ドゥ・セルパン!!」


薄暗い地下の中という事も相俟ってか、俺の手から飛び出した黒の混じった紫の液体状の蛇はうねりながら壁に激突し、ヒビを穿って行った。


壁の物質が何だったのかは知らないが、魔法が収束した後の壁を見ると、大きな穴の周りがドロッと溶けていた。



完成した、か。


ステータスを鑑定し、『魔力操作』と『毒魔法』が追加されていたのを確認して一息つく。


しっかりと自分が与えられた課題を乗り越えられたのは幸いだが、今はもう体中が疲労で悲鳴を上げている。

確かに毒は魔法を放つ際に体外に全て出してやったが、別に体を蝕んでいたのは毒だけではないのだ。


やはり永遠にも思えた長い時間を暗いところで過ごしたという精神的な疲労も溜まっていた。

それはやはり俺の相棒であったポーションでも癒すことはできなかったようだ。


早く……寝たい。


俺はその想いだけで来た道を想いだし、地下を抜けた。



ディールさんの家の中に出ると、ディールさんを初め、修行に出ていたシア達も、そして知らないくノ一姿の女性が1人、本当に皆が待ってくれていた。


窓が目に入ったがもう外は真っ暗だった。

……始めたのは、朝だったのにな……



ディールさんがゆっくりと近づいてきた。

手にはユウさんとシキさんが昨日飲んでいた漢方薬のような薬が。


ディールさんは俺にそれを飲むよう勧め、俺はそれに従う。


そして一言、


「……お疲れ様。本当に良くやったよ、カイト君。後はゆっくり休みなさい」


とだけ言って、俺を優しくハグする。



俺はその暖かいものに包まれている感覚を最後に、意識を手放した。


毒の生成過程は全て私の想像・妄想に基づくものですのでそこはご了承ください。


ヘドロでも作ってもらえる人がいるだけ物語の主人公は恵まれていると思います。

というか爆発しろ、とまで思う位です。


魔法名はカッコいいの思いつきませんでした。

当初はもうちょっとスッとした名前をつけたかったんですがね……


最後のくノ一っぽい女性と言うのは名前は出てきていませんが誰かの修行と関わりを持つ人です。



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