表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界を救いし聖女は、聖女を止め、普通の村娘になり、普通の生活をし、普通の恋愛をし、普通に生きていく事を望みます!  作者: 光子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

70/82

70







「事実だ!俺は馴れ合うつもりは無い!」

「あんなぁルドはん。こんなド田舎の小さな村に住む以上は、多少なりとも繋がりは大切にせなあかんねん。がっつり関われとは言わんから、最低限挨拶はせなあかん」


本当に初歩的な人との付き合い方を教えられてる…。


「挨拶なんてして何になる?そんなもの、した所で何の役にも立たねぇよ!」


そうですよね…。貴方そう言って、王様や王子にも一切、挨拶しませんでしたよね。他の人がしたら不敬罪で牢獄行きですよ。

城にいた時は、ルドがどんな立ち振る舞いをしようが、それで周りがどれだけ怒っていようが、何も思わなかった。

自由に生きている貴方は、私以外の誰に対しても、そんな態度だから、決して、この村だけを下に見ての発言では無いのでしょう。

でもーーー


「リーシャ、待たせたな」

荷物を手に、こちらに駆け寄るレナルド。

「……」

無言で、そっぽを向く。

「リーシャ?遅くなった…のを、怒っているのか?!それはあいつがーー!!」

「リーシャはん?」

「イマル、お疲れ様でした。思っていたより早く戻ってこれたんですね」

「?おお。掃除任せっきりなのも悪いし、教えなあかんしな」

「イマルは本当に優しいですね」

レナルドを無視し、イマルとは笑顔で会話するリーシャ。

「リ、リーシャ?」

「……」

徹底的に無視する。



「お姉ちゃん……怒ってるね」

そんなリーシャを見たサクヤは、コソッとイマルの方までやって来ると、小声で呟いた。

「せやな。まーでも折角やから、使わせて貰おかな」

「使う?」

意味の分からないサクヤは、首を傾げた。


「ルドはん、時間もボチボチ無くなってくるし、そろそろ掃除始めよか」

何事も無かったように、マスクをつけ、先程買ってきた箒とチリトリを手に持つイマル。

「五月蝿い!今それ所じゃねぇ!」

リーシャに無視されているのが相当堪えているのか、焦っているのが伺える。

「えー何で?リーシャはんに無視されてるだけやん」

「ふざけるな!それがどれだけ辛い苦しみなのか、お前に分かるかーー?!」

「でもルドはん、さっき挨拶なんてしても何の役にも立たんって言っとったやん」

「!それは、リーシャ以外の事でー!!」

「リーシャはんも、ルドはんと話すのなんて何の役にも立たんと思ったんちゃう?」

「なっーー!!!!」

先程、村の人達に対して言った言葉を、そっくりそのまま返されると、レナルドは激しい衝撃を受けたようにその場に崩れ落ちた。

「俺が…無駄…!リーシャが…!」

「おーい、ルドはーん」

声をかけるも、激しいショックを受けているようで、イマルの言葉は全く届いていないようだった。

対して、無視をするリーシャはーーー


(うう…!心が痛い…!)


聖女として正しくあるよう生きてきたのは勿論、元来心優しい性格のリーシャにとって、人を無視するのは初めての事!


(よくこんな……無視なんて出来ますね……逆に胃がキリキリします……!挨拶されているのに無視するなんて……どうゆう心持ちなのでしょう?そう言えば、私も城で1部の侍女達に冷たく無視とかされていましたね……!あの人達も、ある意味強心臓の持ち主なのでしょうか!)


話し掛けられているのにも関わらず無視をする行為自体がリーシャには合わないらしく、必死で思考を張り巡らせ、レナルドの存在を忘れるようにしていた。


「リーシャ!俺が悪かった!挨拶はする!」

「……絶対ですよ」

「分かった!」


直ぐに反省してくれて良かったです。無視は私には合わないみたいですから。



「一件落着で良かったわ。ほな、さっさと掃除初めて行こか」

上手くまとまったのを確認してから、イマルは本題に移った。

リーシャの時は、完全お荷物リーシャをイマルがスパルタで教えながら、一気に進めたが、今日はイマル以外にサクヤもいるし、リーシャも多少なりと掃除が出来るようになった。が、出来るようになったとはいえ、人に教えるまでは出来ないし、サクヤはレナルドを怖がっているので、必然的にイマルが家事初心者のレナルドの指導係になり、順々に掃除を進めて行く。

1人より2人、2人より3人。安定で次々と掃除を進め、家は想像していたよりも早く綺麗になった。



「いやぁ。凄いなルドはん。飲み込み早くて助かるわー」

想定外は、レナルドだった。

リーシャと違い、物覚えが早く、1度教えればすぐに理解し、難無くこなす。

「ふん。こんな簡単な事、出来ない筈が無い」


ルド的には私を馬鹿にしている気は無いのでしょうけど、ズキッと心に来ますね…。


リーシャは未だに掃除が苦手で、今日だけで簡単にレナルドに先を越されてしまった。手際良くて、ピカピカ…。

「お、お姉ちゃんは、人付き合いがルドさんよりもピカイチだよ!」

「ありがとうございます。サクヤ」

リーシャの心情を察し、サクヤは慰めるようにリーシャの長所を述べた。


「ルドはん、料理はーー出来へんよな?」

「出来るか」

一応確認の為に聞いてみたようだが、返答は想像通り。

「リーシャはん達の冒険って一体どんな冒険やったん?ノルゼスはんの負担やばない?」






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ