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14少女漂流記  作者: shiori


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第十一章後編「夏色ホームパーティー」1

 上位種のゴースト、リリスを巡る事件が終息し、徐々にごく普通の舞原市の姿へと戻りつつあるようだった。

 アンナマリーの凶弾によって殺害された爆弾犯も警察により発見され、一連の事件の犯人として世間に広まっていく事になった。

 私刑となった爆弾犯の男が死亡したことでスクールバスをは運行を通常通り再開されていく運びとなっている。

 警察は爆弾犯を殺害した人物の捜査を続けているが、背後に用意周到だった守代蓮が付いていることもあり、アンナマリーが犯人として捕まることはなかなか難しいだろう。


 私は今回、彼らが協力者として尽力してくれたこともあり、この件に触れることをやめ、アンナマリーの犯行を黙殺することとした。

 全てを吐き出してしまえばすっきりするのかもしれないが、ゴーストに対抗する貴重な魔法使いを一人失うことになる。そう考えると、アンナマリーが爆弾犯を殺す必要まではなかったと思ったが、罪を償ってもらうため警察に拘束させる手助けまでする気には最後までなれなかった。



 時が経ち、期末試験期間も終えたことで学生たちが一段落したところで娘の凛音の提案もあり、私の家に社会調査研究部のメンバーを呼んでホームパーティーを開くことになった。

 娘の凛音はあれからも社会調査研究部の部室に頻繁に入り浸っており、茜たちとすっかり親しくなってしまったようで、夜な夜な彼女たちと私が一緒に出掛けていることも知って、今回、期末試験が終わったタイミングで労いたいということらしい。

 

 私は凛音にゴーストとの戦いについて詳しく話したことはないが、大体の事情は気づけば知ってしまっているようだ。私としては由々しく事態に他ならないので問い詰めて余計なことに首を突っ込まないよう釘を刺したいところだったのだが、凛音も上手に私をはぐらかして来るので、私も諦めムードに入っていた。


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