04
※本文中に数式が出てきますが、適当に読み飛ばしてもらって大丈夫です。もし読んで頂ける場合は、『^』は、べき乗の意味だと思って下さい。
例) X^Yは、XのY乗
それから私たちはちょっと場所を変えて、開けた場所に移動した。
つまり、さっきまでみたいに周囲に木がたくさん生えていて、地面が落ち葉とか草で埋め尽くされているような場所じゃなくって、見渡す限りに障害物が全くなくなったオープンな場所までやってきたんだ。イメージとしては、野生のライオンとかがいるようなサバンナの草原なんかがこんな感じなのかもしれない。まあ、私は当然そんなところ行ったことないから、完全に予想でしかないんだけど。
って、それはともかく。
これで周囲の地面には、十分すぎるくらいの空きスペースが出来たことになる。つまり、あらかじめ拾ってきておいた棒をペン代わりに使って、地面をホワイトボードみたくして字や数式を書くことが出来るようになったってわけだ。
「アリサ!全部分かったってどういうことだにゃ!?それって、『サラが使ったチートの方法』も分かったってことかにゃ!?だったらそれを、ティオに詳しく教えるにゃ!」
ティオは、私がさっき「全部分かった」って言ったときから、こんな感じで私を問いただしてくる。
「う、うん…いいよ。でも、これからする話は、ティオにはちょっと難しいかもしれないから、しっかりと聞いていてほしいんだけど…」
こんなことを言って、一応私も、「自分が分かったことをティオに説明してあげる」っていう体で話を進めようとしてた。でも実のところは、ティオじゃあこれからの話は分からないだろうなって思ってもいた。だってこれは、さっき彼女が投げ出してしまった「ネズミ算」の応用だったから。
「まず最初に、『私が分かったこと』を教える前の前提として、私たちはこの『亜世界』について見落としていたことがあったんだ。だから、そのことを先に説明するね?」
「うにゃ?ま、まあ、別にいいにゃけど…」
「ティオ、前に私に教えてくれたよね?この『亜世界』のルールだと、『最初は誰もがレベル1からスタートする』……それから、レベルを上げるのに1番効率がいいのは、『自分と同じか、自分よりも高いレベルのモンスターを倒すこと』だって……」
「う、うんだにゃ!確かにティオ、アリサにそんな感じのことを言った気がするにゃ!」
「自分よりも『レベルが高い敵』を倒すっていうのは、実際には私の魔法を使わない限りは不可能だから、これは一旦除外する。それに、自分よりもレベルが低い敵の場合は、その分、数をたくさん倒さないとレベルが上がらないんだよね?そういうことを考慮した上で、分かりやすく簡単なモデルとして考えるために、とりあえず、『自分と同じレベルのモンスターを1匹倒したときだけ、レベルが1つ上がる』っていうルールだってことにするね?そうするとね、……『自分があるレベルになるために、一体何匹のモンスターが必要なのか』っていうのが、計算で出せるようになるんだよ」
それから私は、地面に文字を書き始めた。
LV1 → 0
LV2 → 1
「まず、最初の状態がレベル1からスタートなんだから、『レベル1になるために必要なモンスターの数』は当然0。でも、そこからレベル1の他のモンスターを1匹倒すと、自分はレベル2になるよね?だから、『レベル2になるために必要なモンスターの数』は、1ってことになるよね?」
「んにゃうー?周りくどい言い方だにゃ?要するに、『1匹倒したらレベルが1個上がる』ってことを、別の言葉で言い換えただけだにゃん?」
「そうなんだけど……大事なのは、こっからなの……」
私は地面への文字を更に書き進めていく。
LV3 → 3
この矢印式は、「左辺」のレベルになるために、「右辺」の数のモンスターが必要、っていうことを意味している。
「じゃあ、『レベル3になるために必要なモンスターの数』は?っていうと……まず、自分がレベル1からレベル2になるために、さっき1匹のモンスターが必要だったことがわかっているから、その分の『1』。それから、レベル2からレベル3になるためには、他のレベル2のモンスターを1匹倒さないといけないから、更にその分の『1』。……そして」
「んにゃ?」
ティオはその先は考えていなかったみたいで、不思議そうな顔をする。
「今自分が倒したレベル2のモンスターって、実は自分と同じようにレベル1のモンスターを1匹倒して、レベル1からレベル2になっているわけだよね?だから、『自分が倒したモンスターが今までに倒してきたモンスター』も間接的に自分のレベルアップに必要だって考えるとすると……その分の『1』も、プラスされないといけない。つまり合計で、『レベル3になるために必要なモンスターの数』は、3ってことになるんだ」
「んにゃにゃ?んにゃにゃにゃ?」
既にティオの頭は限界のようだ。私も、さっき思いついたことを自分で考えながら説明しているから、ちょっと説明が分かりにくくなってしまっていることは認める。でも、それでもそのまま話を進めてしまう。
「つまり、今私が言及しているのが、『あるレベルになるために自分が倒さなきゃいけないモンスターの数』じゃなくって、『必要なモンスターの数』ってところが、この話のミソなんだけど…」
更に次の矢印式を地面に書く。
LV4 → 7
「それからレベル4の場合は、『自分がLV3になるまでに必要だったモンスターの数』+『LV3の敵モンスター1匹』+『その敵モンスターがLV3になるまでに必要だったモンスターの数』の合計ってことになる。最初と最後は、さっき計算した通り『3』だし、真ん中は『1』だから、3+1+3で、『LV4になるために必要なモンスターの数』は『7』ってことになって……」
その先は、私はいちいち矢印を書かないで、数学っぽく数式を使って表現した。
f(n)=2×f(n-1)+1
「『f(n)』っていうのが、『レベルnになるために必要なモンスターの数』。それを『f(n-1)』、つまり『レベルn-1になるまでに必要だったモンスターの数』を使って、こういう式で表すことが出来て…」
「?????」
もはやティオは完全に置いてけぼりだ。そりゃ、「掛け算が分からない」って言っている小学生低学年レベルの彼女に、いきなりf(n)とか言ったって意味不明だろう。でも、私は気にしない。だってもはやこれはティオのための「授業」なんかじゃなく、私のとっての「確かめ算」だったんだから。
「この式は、さっき言った『ネズミ算』と同じように等比数列になるんだ。実際には、ちょっとだけそれの変形なんだけどね。じゃあこれから、この式の一般項を求めてみると……」
「ちょ、ちょ、ちょっと待つにゃっ!いい加減にするにゃっ!」
そこで、ついにティオが爆発してしまった。
ぶんぶんと苛立たしそうに両手を振って、私に詰め寄る。
「さっきからアリサ、意味のわかんにゃい呪文みたいなことばかり言って、一体全体何を言ってるにゃっ!?ティオに、サラのチートの秘密を教えてくれるんじゃなかったのかにゃっ!?ふざけてるのかにゃっ!」
「ふざけてなんかないよ……」
そんな彼女に対して、私はいたって冷静に返す。そう、私はふざけてなんていない。
「ティオ、つまり私が何が言いたいのかっていうとね……」
そこでやっと、地面に書いていた数式を見ていた顔を上げて、私はティオの目をしっかりと見つめた。
見通しのいいサバンナに、優しい一陣の風が吹く。私はその気持ちのいい風を感じながら、充分に間を取って、静かに口を開いた。
「この『亜世界』のレベルは、『モンスターの数』に変換することが出来る……言い換えるなら、モンスターが充分にたくさんいれば、レベルなんて好きなだけ上げられるってことなんだよ」
「ん…?にゃ…?」
私の言葉の意味がよく分かっていない様子のティオ。
「そ、それって…どういう…?」
私は彼女にも分かるように、今度は順序を逆にして説明してみることにした。
「いい?例えば今私が、レベル1だったとするね?それで、目の前に同じくレベル1の敵モンスターがいるとする。『たまたま』何かの理由でその敵モンスターは身動きが取れなくって、私が確実にそのモンスターを倒すことが出来るとする。そうすると、私はそのモンスターを倒してレベル2になれるよね?」
「……うん、だにゃ」
少し引っかかるような返事。さっきみたいにまた訳の分からないことを言い出すんじゃないかと、警戒しているんだろう。私は慎重に、言葉を選びながら進める。
「じゃあ今度はレベル2になった私の前に、『レベル1の敵モンスターが2匹』いたとするね?この場合、ティオならどうする?次にどうするのが、1番いいと思う?」
「んにゃあ?」
ティオは少し考えるようなポーズをとってから、「ソイツらの見た目がおいしそうにゃら、倒して食べちゃうにゃ!でも、まずそうなヤツらだったにゃら、そんなザコほっとくにゃ!」と、いつも通りの回答をした。
私は軽く首を振る。
「違うよ、そうじゃない。1番いい方法は、そうじゃなくってね……『その2匹を戦わせる』んだよ。そうすると、その勝負に勝った方はレベルアップしてレベル2になるから、あとからレベル2の私がそのレベルアップした敵を倒しちゃえば、私はレベル3になれるんだよ…」
「にゃ?……にゃにゃ!?」
ティオも、やっと私が言いたいことが分かってきてくれたみたいだ。
「そのあとも同じ…。レベル3になった私の前に『レベル1の敵モンスターが4匹』いた場合、その4匹をトーナメント戦みたいに1対1で戦わせれば、レベル2が2匹になって、最終的に1匹のレベル3のモンスターが出来上がる。そして最後にそいつを私が倒せば、私はレベル4にレベルアップ出来る…。レベル5も、レベル6も、全部その要領で、敵モンスターがいればいるだけ、私はどんどんレベルを上げていくことが出来るってわけなんだよ……」
「そ、そんにゃ……そんにゃレベル上げの方法が、あったにゃんて……」
彼女は、驚きと感心が入り混じるような表情になっていった。
さっき私はこの方法を思いついて、すぐにピンときたことがあった。それは、ナーガの件だ。
あのナーガはなぜか、タルトちゃんの集落を襲って、自分よりもレベルの低いサテュロスを生かしたまま拉致していった。そしてあの住処にしていた洞窟で、食料を与えずに牢屋みたいなところに監禁していた。
あれは、食料を与えずに監禁しておいて、サテュロス同士で殺し合いを始めることを狙っていたんだ。お腹がすいたサテュロスたちを共食いさせて、さっき私が言ってたみたいに、サテュロスたちのレベルを上げさせるために……。
「子供」と「大人」…っていうより、「低レベル群」と「高レベル群」に分けて監禁していたのもそのためだ。なるべく同じくらいのレベル同士を戦わせた方が、勝った人がレベルアップしやすいから。そして、最後まで勝ち抜いていったサテュロス(あのときは、リュミアさんがそうだ)が、もしも自分と同じレベル40にまで到達したら……そのときはすかさず、あのナーガ自身がそのサテュロスを倒してしまって、41にレベルアップをする。それが、あそこでやっていたナーガの作戦だったんだ。
扱うのが自分よりも低レベルモンスターである以上、集落を襲うことも、サテュロスたちをさらうことも、監禁することも、どれも「確実に成功する」。
それからサテュロスがレベル40に達したときも、相手は既に監禁されている状態で、しかも今まで充分に食料を与えられていなかったわけだから、身体的にかなり衰弱もしているハズ。そんな状態の相手なら、たとえ自分と同じレベルだったとしてもそれほど苦なく倒すことが出来るんじゃないだろうか?少なくともこの前のティオとゴブリンちゃんが道端でばったり会ってしまったときみたいな、どっちが勝っても負けてもおかしくないような互角の戦いにはならないだろう。つまり、この方法を使うと、普通に敵モンスターを倒すときよりも、だいぶ安全にレベルを上げることが出来るってことなんだ。
もちろん、レベルを上げ続けるにはかなりの数のサテュロスが必要になってくるわけだから、30匹程度しかいなかったっていう、もともとのタルトちゃんの集落の仲間だけじゃあ、この方法は成立しない。だからきっとナーガは、食料を与えないでサテュロスたちに殺し合いをさせる一方で、その中の何匹かにはどんどん子供を産ませて、レベル1の赤ちゃんサテュロスを量産もしていたんだと思う。たとえレベル1でも、たくさん数がいればそれだけ他のサテュロスのレベルを上げることが出来るから……。
それが、さっき私が言った「レベルはモンスターの数に置き換えることが出来る」っていう意味。そして、「私が見落としていたっていう前提」だ。そして、それを「あり」として考えてみると、更に『もう1つの謎』の方も、うっすらと分かってくるような気がしてきて……。
「じゃ、じゃあ、もしかして……それと同じ方法でサラも、あの日いきなりレベルを60まで上げたのかにゃ…?」
「う、うん…。でも…でもね…」
ティオの言ったことは、ある意味では正解で、ある意味では不正解でもある。
「ティオの予想通り、おそらくサラニアちゃんが1年前に使ったっていう『チート』の方法も、ナーガがやったようなことと、ほとんど同じだったんだと思う。他のモンスターを大量に集めて、それをレベルに『置き換えた』……でもね、ティオ……」
そして私は、また地面の数式に戻る。
「ナーガの方法は、安全性の面では優れていたけど、実は効率の面では、それほどでもなかったんだ…」
しゃべりながら、さっきの数式の続きを仕上げていく。
「だって、さっき私言ったでしょ?このレベル上げの方法は、『モンスターの数がたくさんいれば』、自由にレベルを上げられる、って。サテュロス族がどのくらいの頻度でどれだけ子供を産むのかはタルトちゃんに聞いてないからわからないけど、普通に考えて、多分そこまで多産の種族じゃあないと思う。だってああいうのって一般的に、『体が小さい生き物ほど、たくさん子供を産むもの』だから……」
f(n)=2^(n-1)-1
さっきの式の一般項、つまり、『レベルnになるのに何匹のモンスターが必要なのか』っていう問を解くための式が完成した。私はそれに数字を当てはめて、計算する。
あの日、タルトちゃんはレベル15から、レベル60まで一気にレベルを上げた。だから、単純に考えると、必要な計算は『レベル60になるのに必要なモンスターの数』-『レベル15になるのに必要なモンスターの数』。でも、実はあの時、ティオとサラニアちゃんのお母さんたちが「レベル10のモンスターの死体」を取ってきていたって話だから、それも考慮して、『レベル10までは無条件で上げることが出来る』っていうことにすると……。
計算が終わって出た答えは、約560兆。
つまりあの日、サラニアちゃんは560兆匹のモンスターを捕まえていて、それらを使ってレベルを上げた……なあーんてね。何言ってんの私。そんな数のモンスター、いるわけないじゃん。1晩でそんなに子供を産む種族だっていないだろうし。だから、サラニアちゃんに対する私の仮説は、とんだ大間違いで……って。
1度は、そう思ったんだけど…。
私はあと1つだけ、そんな無茶な仮説を肯定してくれる、別の仮説を立てることが出来たんだ。
「ティオ……」
私はまた彼女の方を見る。
ティオの手には、さっき私と話していたときに食べていた、ドラゴンのお肉が握られている。
そう、私が最初にこの『亜世界』にやってきたときに倒した、あのグリーンドラゴンの生肉が…。
「そのお肉…おいしい?」
「ん、んにゃあっ?」
突然予想外のことを聞かれたティオは、驚いて一瞬言葉を詰まらす。でも、それから自信満々に答えた。
「何を言い出すかと思えば…当ったり前だにゃ!ドラゴンのお肉は、口の中でとろけるくらいに柔らかくて、肉汁がジューシーで、ティオが知ってる中でも最高の食料だにゃ!ティオは、このお肉をいつまでだって食べていられるにゃ!」
「やっぱり……」
その返事を聞いて、私は力なくつぶやいていた。
私はいつも、大事なことに遅れて気づくんだ。
今までだって、ティオはことあるごとにドラゴンのお肉を食べていた。もうドラゴンを倒してからずいぶん時間が経っているっていうのに、とてもおいしそうに、「生肉」を食べ続けていた。
それはつまり、ドラゴンの肉が全然腐ったり傷んだりしていないっていうことだ。こんな、熱帯雨林みたいに「高温多湿」で、「食べ物が腐りやすそうな環境」にも関わらず、あのドラゴンのお肉はいつまでたっても倒した直後みたいに新鮮なままだったってことなんだ。
こんなTVゲームの中みたいな『亜世界』なら、そんなことだってありえる?手に入れた「ドラゴンのお肉」っていうアイテムは、時間がたっても新鮮なまま、いつまでも食べることが出来る状態なんだろうって?……本当に、そうなの?
「ティオ、私の世界にはね……。『微生物』っていう、目に見えないくらいに小さな生き物がいるの…。それは、空気の中とか人間の体の中とかに、何億、何兆っていうものすごい数いてね…体の調子を整えてくれたり、『物を腐らせたり』するの」
「び、せいぶ…つ?」
「普段は誰も、微生物の存在なんて気にしたりしない。むしろ、小さすぎて気に留めることなんて出来ない。でも、たとえ小さくて見えなかったとしてもそれは、確実にいるはずなんだよ……きっと、この『亜世界』にも……。そしてこの『亜世界』にいる生物は、誰もがレベルを持っているんだから…その微生物だって、きっと例外じゃなくて……」
だってこの『亜世界』は、ゲームの中なんかじゃない。普通に、私たちの世界と同じように存在している1つの世界なんだから。
「いや…正確に言うならこの『亜世界』の場合は、『かつては微生物がいた』って言うべきなんだと思う。今は、もうほとんどいない。だからドラゴンのお肉はいつまでたっても腐らない。それはどうしてかっていうと、だって……『小さくて、大量に増殖させることのできる生き物』はレベル上げに『使える』から、その存在に気づいた他のモンスターに見つかり次第、根こそぎ倒されちゃったんだよ!」
私は、もはや自分の仮説を疑っていなかった。
もしかしたら、細かいところでは違うところはあるかもしれない。例えば、実際にサラニアちゃんが使ったのは微生物じゃなくて、正式には細菌とかウイルスって呼ばないといけないものだったのかもしれない。サラニアちゃんが必要としたモンスターの数は、560兆匹じゃなくって、いくらか増減があるのかもしれない。
でも、きっと大枠は違っていないハズだ。
だから私は改めて、宣言するようにそれを言った。
「この『亜世界』は、虫やネズミや微生物みたいな『小さな生き物』が、他のモンスターのレベル上げのためにほとんど絶滅させられてしまった世界なんだ。この『亜世界』の生物は、微生物なしでも普通に生きていけるように進化してきたんだよ。そしてサラニアちゃんはあの晩、何かのきっかけで偶然その希少な『微生物』の生き残りを見つけた。多分、お母さんたちがとってきたっていう、レベル10の死体にくっついていたんだと思う。そして彼女はその『微生物』たちを増殖させて、上手くレベルが上がっていくように『共食い』させていった。『微生物』のレベルが自分のレベルを超えないように。自分と同じレベルになったら、そいつを倒して、自分のレベルを上げて…。そうやって自分のレベルを60まで上げていったんだよ」




