淡い綺麗な赤色
「…考えてみれば本当そうよね…。確かに、草華の言う通りだわ。これは私の人生で草華に押し付けるものじゃなかった。私押し付けすぎたのかもしれない…。分かった。応援するわ、声優。」
「…え?…え、えいいの?」
「草華がなりたいって、目指したいって言ったんだもの。それに普段自分の気持ちなんて言わない草華がちゃんと自分の口で思いを伝えてくれたんだから流石にもう、絶対だめ!なんて言えないわ(苦笑)まぁ今まで言えなかったのは私のせいでもあるのかもしれないけど…(ボソッ)」
「ほ、本当に!?」
「えぇ。でもそのかわり後悔しないでちょうだい。それと大学はちゃんと通って。やっぱり何かあっては遅いか…」
あぁ…よかった。本当によかった。やっとお母さんに…お母さんに応援してもらえるんだ。
「…って聞いてるの?(笑)それにしても、草華がここまで変わるなんて、本当いい人達に出会えたのね。その縁大事にした方がいいわ。」
「わ、分かってるよ…(照)」
「ウフッ、それでその先輩って草華の恋人でしょ?
も〜、最近全然学校のこととか話してくれないんだから、これを機に沢山色んなこと聞かせてもらうからね。それで!恋人なんでしょ?(ニヤニヤ)」
「ち、違うから!立花先輩とはただの友達!」
「へぇ、立花先輩って言うのね〜(ニヤニヤ)」
「も〜(笑)だから立花先…」
立花先輩のことを友達だと説得させるのは、めちゃくちゃめんどくさかったけど…。
でもこうやって普通に話すのはいつぶりだろう。楽しさとどこか懐かしさを感じる。
それにやっとお母さんの顔をしっかり見れた気がした。
お母さんってこんなに笑う人だっけ。
仕事でいつも忙しそうにしてて、私に対してだっていつも厳しく接してて…お母さんの笑顔なんてずっと見てなかった気がした。でもそう考えると、それと同じように私もお母さんに笑顔を見せてなかった気がする。
改めて気持ちを伝えてよかったな…。
何も塗られていないどこか冷たさを感じる真っ白な紙。それがゆっくりと淡い綺麗な赤色に染まっていくかのように…。
お母さんと私のいるこの部屋が…そして私の心が
温かくなっていくのを感じた。




