特別話 綺麗な淡いピンク
私、早乙女 喜奈は今大変幸運な状況にある。
あの、私が激推ししている蒼乃先輩と2人きりで学園祭を楽しんじゃっているのだ。
私の友達・薄雪 草華によって、学園祭で立花先輩のクラスへのご招待を受けた私。それだけでとてつもなく光栄なことなのに、まさか立花先輩と私、蒼乃先輩と喜奈に分かれてカジノを楽しむことになるなんて…。もう言葉じゃ表せきれない嬉しさを心の中で押さえ込むのに必死だった。
最初は草華と2人で遊んでたけど、
「チーム作って賭けて遊びたい」
そう提案して下さった立花先輩にはもう本当に頭が上がらなかった。
「あ、えっと、2年の早乙女 喜奈です。よ、よろしくお願いします!」
「蒼乃 湊だよ。よろしくね。急に菖がごめんね。お友達の草華さん?菖の友達なんだってね。まぁそれが菖の思い違いとかじゃなきゃいいんだけど(笑)あいつ、結構フレンドリーすぎるとこあるから。」
やばい、私今蒼乃先輩とた、対面で話してる!?
心臓の音がオーケストラ状態だ。
「ら、らしいですね。私も最近草華から聞きました!なので立花先輩の思い違いじゃないと思います(笑)」
「そっか、ならよかった(笑)とりあえず今日はよろしくね、分かんないことあったら遠慮なく聞いて。」
「あ、有難うございます!って早速質問いいですか…?(照)」
「ッフ、いいよ(笑)」
ふわぁぁぁ!やばい、こんな間近で笑顔見れるとか…。ライブの神席当たった感覚…。し、幸せ…。
「か、カジノ私やったことなくて…教えて欲しいです。(照)」
「ッフ、まぁそーだよね。俺もやったことなくて菖から全部教わった(笑)おっけ、じゃあ簡単なやつからやってこっか。」
「はい!お願いします!」
蒼乃先輩は、優しく教えてくれた。教え方とか私がちゃんと分かるように丁寧に説明してくれる。
本当に頭がいいんだなって思った。何でこんなに頭がいいんだろう。すごい努力する人なんだろうな。すごいな…。
新しいゲームを覚えて、慣れたら草華達のグループと戦う。ゲームを通して蒼乃先輩とは仲良くなれてきてるとは…思う。でもやっぱり立花先輩と戦ってる時の蒼乃先輩は本当に仲良しなんだなって思うほどすごく楽しそうで、段々立花先輩が羨ましくもなっていった。
話せてるだけでも奇跡に近いのに、私欲張りだな…。
でも何でだろう。蒼乃先輩と話せば話すほど、心臓の音が増すし、欲張りも増してしまう。
「早乙女さんは、このゲ…」
「あ、あの…も、もし嫌じゃなければ呼び捨てでお願いします(照)あまり、さん付け慣れてなくて…。」
あ、また私…
「ううん、俺こそごめんごめん。初対面で呼び捨ては馴れ馴れしいよなって思ってさ(笑)じゃあ喜奈って呼んでいい?」
「は、はい!」
蒼乃先輩はやっぱり優しい。いやそれはずっと知ってたけど…でも、話せば話すほどその優しさが私の心に染み込んでくる。綺麗な…綺麗な淡いピンクのような色に染まっていく…。
あぁ、私蒼乃先輩に恋ををしてるんだ。
推しという枠を超えてしまったんだ。




