『温かい心』
「はぁ〜幸せ。まさかあのダブルキングの本拠地に招待されるとは。」
喜奈の発する言葉、1つ1つにハートのマークまでついているように聞こえるのは私だけだろうか。
それに本拠地って(笑)
喜奈はたまに推しのことになると表現力がある意味豊かになるのが面白い。
それにしても立花先輩のクラスに行けば大変なことになるのは想像つくし、正直行かないつもりでいたけど…
さっきは助けてもらったし、喜奈も喜んでるから行くしか…ないか。
「ちょっと草華〜!歩くスピードが遅くなってるよ?
はやく向かおうよー!あそこまで言われて行かないは無しだかんね〜!」
ですよね…。おっしゃる通りです、喜奈さん。
「あぁ…もぉ!わかった、行こ!」
「そうこなくちゃ!」
結局私は意を決して、先輩のクラスに行くことにした。
「それで、それで!(ニヤニヤ)結局どういう関係なのよ!」(ボソッ)
「喜奈…。顔がニヤついてる。」
「え、嘘。ニヤついてる!?」
「それに喜奈も聞いてたでしょ。先輩の言う通り友達だよ友達。」
「んまぁ、確かにそう聞こえたけど…友達であそこまで守る?てゆか、草華は好きになったりしないわけ!?」
「うん。」
「ま、まじか…。え、じゃあ立花先輩のことどう思ってるのよ。あ!当たり前だけど友達以外でね!」
「友達以外で…か。」
立花先輩…。
最初は明るすぎてうるさい人だと思った。
ガツガツ踏み込んでくるし、スポーツしてるからか普通に声が大きいし…。
でも段々と関わっていくうちに…
『温かい心』
をもった人だなって思うようになった。
私の話はちゃんと聞いてくれるし、それに対してちゃんと答えてくれる。察してくれたり、すぐ気持ちがバレるっていうのもそうだけど…どこか最後まで言わなくても理解してくれるっていう安心感があるんだよなぁ。
「あ、分かった。夢を追い続けることを応援してくれる人かな?」
「なるほど…。って何で疑問形なのよ!(笑)
てゆかこの感じだと恋までもっていくのに時間がかかりそうなタイプだな…。頑張れ、私。(ボソッ)」
「あ、来た来た!おーい!」
「だから先輩、もう少し声の音量下げてください。」
「あ、わりぃー。てか俺の声をリモコンみたいな扱いするなよ(笑)あ!喜奈さんも来てくれたんだ、ありがとなぁ〜!」
「え、これで恋しないとか…。え、めっちゃ仲良いのに?もはや…両思いなんじゃ…。」(ボソッ)
「ん?どした喜奈さん!ボソボソ何…」
「あ!あぁー!ご、ごめんなさい!え、えっと。
呼んでいただき有難うございます!あ、えと改めて草華の友達で同じクラスの早乙女 喜奈です!」
「よろしくなぁー。俺のクラスはカジノだからいっぱい賭けて遊んでくれよぉ〜(笑)
あ、いた!お〜い、湊!」
【トントン】
「草華、草華」(ボソッ)
「ん?」
「やっぱり恋無しにあの仲の良さはあり得ないって!とにかく、もし恋だとしたら私めちゃめちゃ応援するから!そん時は教えてね!」(ボソッ)
「んな、何言ってるの!」(ボソッ)
「ん?どしたぁ。」
「な、何でも無いです!あ、えっとカジノやったことないけど出来るかなっていう相談してて…。」
「あー、それなら心配無用!俺と奏が教えてしんぜよぉ〜。」
「ダ、ダブルキング…。やばい近くで見れた。え、何これ夢?まじかっこいい…あぁ尊い。え、てか何で草華平然としてられるの…待って草華って何者?うわ、てか本当にかっこ…」(ブツブツブツ…)
「えっと…早乙女さん?」
「すみません、立花先輩。喜奈、推しのこととなると早口になるので(笑)」
「あ、なるほど。
てか俺ら早乙女さんに推されてんだ。(笑)あ、そうだ草華、また色々考えて気を遣うのはダメだかんな。さっきも言った通り俺らは友達だし、友達なら一緒にいたり、遊んだりすんのは普通だろ?いつもより声小さいし、バレバレだぞ。」
げっ。流石に気を遣ってるのバレてたか。
「あはは…。分かりました、有難うございます。」
「もっと元気でいこーぜ、せっかくの学園祭なんだからさ!目一杯楽しんでくれよな!早乙女さんも!」
「はい!有難うございます!もう沢山充電させていただきます!」
喜奈めっちゃノリノリ(笑)
てゆうか、完全にオタクモード入ったな…(笑)




