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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第一章 救世主

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第73話 一撃必殺 - 神罰の雷霆・オーディール -

 プスプスと煙を上げている黒い物体。

 アルラトゥから生み出されたという『ネルガル』の死骸だ。メサイアに長いこと痛めつけられ、ついに絶命したようだ。


「くたばったか……」

「なわけあるか!!」


 ムクっと起き上がるネルガル。

 ボロボロの状態だが、さすが【不死属性】を持つだけある。


 だが――



「これで、トドメだああああああああッ!!!」

「え?」



 俺は、一時間ずっと凝縮していた――ありったけの『オーディール』をネルガルに落とした。



「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」



 ネルガルは消滅した。



「ふぅ……」

「やったわね、サトル。私がヤツを痛めつけている間に、スキルを溜めまくっていたのね!」

「おう。この『オーディール』は、時間をかけて『聖なる光』を溜めると火力が倍増しまくる特殊スキル。時間があったから助かったぜ」



 おかげで、ワンパンでネルガルを倒すことに成功した。



「サトルさ~ん! こちらも終わりました~」


 リースが駆けつけてきた。


「お、スケルトンナイトの掃除は終わったか!」

「はい、魔法で全て処理完了です!」


「兄様ぁ~、こっちもです~」

「理くん。終わったよー」


 気づけば、みんな集合。

 モンスターも全て殲滅完了していた。

 レベルも随分と上がった。



「よし、これで【聖地・アーサー】奪還成功ってところか」



 聖地は、建物こそ崩れ落ちまくってしまったが、内部のモンスターは全て排除した。これで残るは【聖地・パーシヴァル】とアルラトゥの完全支配する【聖地・ランスロット】だけ。


「よし、みんな。この【聖地・アーサー】で数日ゆっくりしたら、次は【聖地・パーシヴァル】へ向かう。いいか?」


「オーケーよ」

「もちろんです~」

「了解です!」

「は~い」


 みんな返事ヨシ。



「――それにしても、人間の気配がまったくしないな」


「うん。もともとは『死の魔王・ゾルタクスゼイアン』に支配されていたし、そのあと、アルラトゥにも攻められ、まともに住める場所じゃなくなっていた。だから、住民たちはどこかに避難しているんだと思う」


 と、ベルが淡々と説明してくれた。

 なるほどね。


 今回で完全に奪還したから、この聖地にも平和が訪れそうかな。……だが、再び攻められる可能性もなくもない。


「理くん。なんだか、とても心配そうな顔をしているね。大丈夫。安心して。この件は、神王様に報告済み。どうやら、花の都・フリージアから数十名の『聖者』を派遣してくれるみたい。しばらくはその人たちに防衛を任せておけってさ」


「それなら、俺たちは次の【聖地・パーシヴァル】へは安心して行けるな」

「そういうこと」



 そうと分かれば、いったん休息を。

 『家』を適当な場所に展開しようとしたのだが――



「サトル! まだモンスターがいたみたい! また数百……それも、Lv.9000以上の!」

「まじか、メサイア!? ああ、そうか……聖地を囲うように配置されていた例のモンスターたちが聖地に侵入してきやがったんだ……まずいぞ」



 ()にいたモンスターは全て倒したが、()の敵はレベルが異様に高く、数も多かった。だから、俺たちは空から飛んで来たワケだが。


 今度はそれが全部こっちへやって来ているらしい……!



 ――で、俺たちは囲まれてしまった……



 『アンノウン Lv.9500』という全身真っ白の人型モンスターに。



 真っ白すぎて不気味だ。

 以前、『幻影』(イリュージョン)とかいうモンスターとも遭遇したが、その気配に近い。たぶんアレの上位モンスターってところだろうか。厄介なのには違いない。


「サトルさん、あ……あれは数が多すぎです! しかも、Lv.9500ですよ!?」

「慌てるなリース。こんな事もあろうかと『トラップ』を設置しまくっておいた!!」


 その瞬間――



 ドドドドドドドドドドドドド~~~~~~~ン!!!



 などと【超猛毒】【超凍傷】【超出血】【超麻痺】【超幻覚】【超爆睡】【超混乱】【超火傷】【超沈黙】【超鈍足】【超忘却】【超石化】【超魅了】【超混沌】【超気絶】【超壊死】のあらゆる異常状態に陥る『アノマリートラップ』が全て発動し、モンスターはジワジワとだが、その数を減らしつつあった。



「あの一時間に、トラップも仕掛けまくっておいてよかったぜ……」

「サトル、あんたいつの間にそんなヤバイ罠も仕掛けていたのよ!?」

「ま、備えあれば何とやらだ。一応で仕掛けまくっておいたが、こうも上手くいくとはな! 外だったら難しかったが、中だからモンスターが分散しないし、纏まってやってくるから、条件は良かったな」



 だがそれでも全部ではない。取りこぼしも多数いる。

 今一度、力を合わせて――いや! その必要もないな。



 これでいく!

いつも応援ありがとうございます。

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