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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第一章 救世主

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第65話 防衛スキル - 火力3倍の【オートスキル】で無双防衛 -

 空を埋め尽くすほどの『幻影』(イリュージョン)モンスターが出現した。恐ろしい数だ。あまりの数に戦慄(せんりつ)した。



「な……なんだあの数!」



 窓から空を見上げれば、そこにはびっしりモンスターが。

 えげつない程の数が群がっていた。えぐっ。


 つーか、一体どこから湧いて出てきたんだ……!!


「大丈夫よ。あれくらいなら『家』はビクともしないし、あと勝手に【オートスキル】で反撃してくれるから」


「ほう? 【オートスキル】とな……って、えぇ!? 【オートスキル】だって!?」


「そ。実はね~『家』を魔改造(・・・)してからというもの、サトル、あんたの【オートスキル】が何故か反映できるようになったの! だから、こうやってモンスターに襲われても防衛できるってワケ。まさに籠城(ろうじょう)よ。ほら、試しにやってみて」



 騙されたと思って、俺は【オートスキル】で『血の煉獄』を発動してみた。まずはお試しだ。



 ――すると、上空が一気に爆発し、炎に包まれた。


 ぼうぼうとモンスターが燃えていく。



 最終戦争のような光景だぞ、こりゃ!



 そうして、モンスターは燃え上がり勝手に全滅(・・)した。



 まぢ??



「あ、ありえんだろ……。だがまあいい。これはラクチンだわ!! てか、スキルの威力がアップしとるように見えるが!?」


「してるのよ。この『家』を通すことによって、火力は3倍(・・)よ」

「む……? どこかで聞いたセリフだな。あ~、それって」


「そ! よく覚えていたわね。

 なんと、この『家』には【オルクス】が永久付与されているの。だから、放たれるスキルは全て火力3倍。どう、凄いでしょ~?」


 確かに凄い。今まで威力は半減していたのだが、今回から『3倍』か! これならば、強いモンスターに襲われても、なんとかなるな!


 下手すりゃ、レイドボスも倒せるんじゃ!


「ナイスだ、メサイア。褒めてやる。ナデナデしてやる。あとハグさせろ!」

「わーい! ありがと、サトル!」


「ところでところで理くん」

「なんだ、ベル」

「ごはんを食べたら、デートしよう」


「…………なっ!? なんだ、藪から棒に、驚いたぞ」

「だって、理くんから中々誘ってくれないから。だから、わたしから誘ってみた。もちろん、みんなも連れてきてもいいよ。デートと言っても、あるフィールドへ行くだけだから」

「なんだ、狩りのお誘いか。――ふむ、食後の運動にはいいか。乗った」


「あら、ベル。私もいいの?」

「うん、いいよ。シアも一緒に行こう」


「それでは、あたしも!」

「わたくしも!」



 リースもフォルもひょこっと顔を出した。


 結局、全員かいっ!



 ◆



 食後、とあるフィールド――


 湖から一時間歩いたところに、その『遺跡』はあった。


 さすがに、一時間徒歩はだるかったが……。



 すっかり闇夜に包まれたフィールドは、不気味で何か出てきそうだ。少なくとも、ゴースト系のモンスターは唐突に出現するかもな。



「それで、ベル。こんな薄気味悪いところでデートか?」

「こらこら、理くん。みんなの前でデートは恥ずかしいじゃないか。まあ、もう皆ついてきてるし、ただのパーティ狩りでいいんじゃないかな」


「まー、そーだけどさ。てか、ここに何がいるって……ん?」


 『遺跡』のど真ん中に誰かいる。


 フードを被った……分からん。幽霊?


「アイツは?」

「紹介するよ。彼女は『ライズ』だ」



「みなさん、ようやく来られましたか。既に、我が同胞の死神『オルクス』『プルート』『モルス』には【聖地・ガウェイン】へ行って戴きました。これは、神・アルクトゥルスの天命でもあります」



 はい!?



「なんだ、その【聖地・カフェイン】って……?」

「兄様、それではコーヒーの成分です! 【聖地・ガウェイン】ですよ」

「あー、それそれ。【聖地・ガウェイン】」


「理くん。【聖地・ガウェイン】は現在、星の王『クラウディオス・プトレマイオス』に支配されているんだ」


「ふむ……は? そんなの聞いてないぞ!?」

「星の王『クラウディオス・プトレマイオス』……ですか!? そ、そんな……」


 リースが珍しく驚いていた。

 てか、顔が真っ青じゃないか……。


「どうした、リース。知り合いか?」

「はい……。その人はエルフの郷【アヴァロン】の長です……」

「まじか!? リースの郷の長だったのか……。ということは、エルフ?」

「はい。プトレマイオス様は偉大な力を持つエルフであり、郷を作った御方です……。ですから、支配だなんて……」



 信じられないと――。



「おい、ベル。リースがこう言っているが」

「うん。その通りだよ。プトレマイオスは、エルフ。それも『聖者』に匹敵するほどの最強のエルフだね。因みに、厄介なことにレイドボスではないんだ」


「なに? 意味が分からんぞ」

「まあ、行ってみれば分かるよ。理くん……『家』はちゃんと持ってきたよね?」

「ああ、万が一も考えて【運搬スキル】でミニチュアサイズで持ってきている。……って、まさか本当にその【聖地・ガウェイン】へ行くのか?」


「行こう。この先に未来(・・)がある」

「未来?」


 ベルは静かに(うなず)く。


「世界は今、闇に包まれ、混沌としているけれど……そんな闇の中にも光はあるんだよ。さあ、いこう皆。この世界の真実(・・)を知る時がきた」


 手を差し出してくるベル。


 俺は――


「メサイア、リース、フォル……ついてきてくれるよな?」


 みんな頷いた。


 だったら、行くしかないよな!




 << The beginning of the end >>

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