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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第十四章 魔人降臨

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第545話 謎の未鑑定アイテム

 メサイアから補助スキル【オルクス】を受け、更にフォルから支援スキル【グロリアスブレッシング】と【グロリアスアジリティ】を受けた。


 オルクスは、あらゆるダメージが三倍。

 グロリアスブレッシングは単純にステータスが五倍アップ。グロリアスアジリティは攻撃速度と移動速度が五倍アップ。

 これだけ補助が掛かれば、俺は最強。


 更に、リースから手を握られ、天使の微笑みで応援されたので、俺のやる気が百倍アップ。


 俺は超覚醒オートスキルを発動して【世界終焉剣エクスカイザー】を生成。武器を召喚して構えた。



「これであのピラニア魚人を倒せるはずだ」

「気をつけて、サトル。あのモンスター、レイドボスに匹敵するから」


 だろうな。アレはもう通常モンスターの域を超えている。つまり、ボス属性モンスターといっても差し支えなし。最初から本気でいくしかない。

 メサイアの忠告を肝に銘じた俺は、安全地帯から離れて一人(ソロ)で突撃。


 直ぐにピラニア魚人がこちらに気づく。一体がこちらに迫ってくる!



【エロンガータ】

【詳細】

 ピラニアの魚人。

 ボス属性を持つ人型モンスター。

 武器の聖剣カリバーンに注意!



 ヤツはエロンガータと言うのか……確か“細長い”って意味だよな。なにが細長いのだろうか? ……ああ、もしかしてあの聖剣のことか!

 レイピア並みに細長い剣。あれが由縁らしい。


 気づけば、その細長い聖剣カリバーンは俺の頬をかすめていた。……え?


 ウソだろ。いつの前に攻撃されていたんだ。まったく気づかなかった。この魚人野郎、なんつう攻撃速度だ!



「…………ぐっ!」



 世界終焉剣エクスカイザーを構え直し、俺は敵の攻撃を防いでいく。そういえば、武器を使っての接近戦なんて久しぶりだからな。そりゃ、腕も鈍るわな。



「兄様!」

「大丈夫だ、フォル。今は久々の剣で慣れてないだけだ」

「で、ですが!」

「心配すんな。勝つ自信がある」


 エロンガータの乱れ突きが俺を襲う。なんつう動きをしやがる! 魚のクセに!

 てか、湖の底にこんな剣使いの魚人がいるとは思わなかったぞ。


 オートスキル【ヒドゥンクレバス】と【ホーリーブレイド】を自動で発動しつつ、俺は精一杯の力を振り絞り――世界終焉剣エクスカイザーで斬撃を飛ばした。


 高さ五メートルを優に超える刃の衝撃。それはエロンガータの体のド真ん中に命中した。斬撃はそのまま貫通していった。



『…………ギョッ!』



 小さな悲鳴を上げるエロンガータは、真っ二つになって……爆発した。って、なんでだよっ!

 ドォンと打ち上げ花火みたいな音と共に、モンスターは消滅したのだが――おいおい、爆発付きとは道連れにする気満々じゃないか。

 なんて厄介な魚人なんだ……。


 なんとか一体を倒せたので、俺は一度安全地帯へ戻った。



「……戻りっ」

「お疲れ様、サトル。よくあの魚人を倒したわね」


 メサイアが驚きながらも、労らってくれた。……煮干しを食べながら。なに食ってんだよ、お前は。つか、煎餅(せんべい)は飽きたのか? ……飽きたんだろうな。


「よかった~! サトルさん、ご無事で!」


 ぴょんと飛び跳ね、抱きついてくるリース。生きていてよかったぜっ。

 そしてそして、フォルも当然抱きついてきた。


「兄様ぁん! おケガはありませんよね!?」

「だからって俺の腹筋をまさぐるなっ」

「えへっ」


 絶対にわざとだろう!


 なんとか撃破できてよかったけどな。それにエロンガータはいくつかアイテムをドロップしたのだ。



【入手アイテム】

・ピラニアの歯×2個

・カリバーンの欠片×1個

・[未鑑定]の帽子×1個

・エクサニウム×1個

・エクサダイト×1個



 地面に並べると、メサイアが興味深そうにアイテムを見つめていた。



「へえ、サトル。それさっき入手したアイテム?」

「そうだ。ヤツが落とした」

「凄いわね。こんなにドロップするんだ」



 通常のモンスターを倒しても、ここまでアイテムを落とさない。強い敵だからこそ、報酬もたくさんあるわけだ。

 経験値も膨大なのだが、残念ながらレベルアップには貢献(こうけん)していない。なぜなら、俺たちはアホみたいに高レベルだからな。ひとつ上げるのにも、何万体も倒さなきゃいけない。 ちなみに、俺はLv.100000でカンストしちゃってるけどね。

 それでもあのモンスターに苦戦するのだから、自身の武具が弱すぎるのかもしれない。考えてみれば、まともに精錬強化もしてないしな。



「メサイアさん、この[未鑑定]の帽子が気になりますね!」


 と、リースは楽しそうにアイテムを拾い上げる。鑑定スキルなんてあったかな。


「鑑定しよっか?」

「鑑定スキルをお持ちなのですね!」

「うん、まあね。私、ヴァールハイトっていう特殊なスキルを持っているの。これ、鑑定もできるみたいよ」


「おぉ~!」


 そや、そんなスキルもあったな。久しぶりに耳にした気がする。

 メサイアはヴァールハイトを使用。アイテムを鑑定した。……すると、それは意外なアイテムだった。

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