第407話 超防御力特化型・ギガントゴーレムMARK95
魔法剣ニュートリノに反応して【超覚醒オートスキル】が発動。
あらゆるスキルが雪崩となってジークムント・ケッヘルへ飛んでいく。
十、いや百はくだらないスキルが一斉に飛び出して激突。
だが、魔法剣が防御した。
「マジかよ」
「どうした、サトル。お前の力はこの程度か」
余裕顔のジークムント・ケッヘル。俺のオートスキルをモノともしないとは。コイツ、想像以上に強いぞ。
レベルは飾りなんて言ったけど、実際のところは圧倒的な差があった。
けど、それでも俺は諦めたりしない。
「分かったよ。超覚醒・世界終焉剣エクスカイザーでお前を倒す」
「そんな剣でニュートリノを超えられると思うか?」
「やってみなくちゃ分からねえだろ!!」
「そうか、なら試してみるがいい」
挑発されたので俺は問答無用で剣を振るった。
「くらええええええええええ、超覚醒・世界終焉剣エクスカイザー!!!!!!」
ブンッと全力で振りかぶり、膨大な魔力を飛ばした。
超覚醒・世界終焉剣エクスカイザーの刃から高出力の大魔法レーザーが飛び出し、ジークムント・ケッヘルへ襲い掛かる。
「この程度おおおおおおおおお!!」
ニュートリノで防御しやがった。
しかも、振り払い天井へ弾き飛ばした。
エクスカイザーの大魔法レーザーは、城の天井を破壊しながらも宇宙へ飛んでいった。
なんてこった。魔法剣ニュートリノには、そこまでの力があるのか……!
「参ったぜ、皇帝は伊達ではなかったか」
「当然だ。私は神聖国ネポムセイノの第9999代皇帝ジークムント・ケッヘル。そこらの皇帝と一緒にするでない。それにな、まだ本気ではないぞ」
「――!?」
まだ本気ではない!?
これ以上の実力を出せるというのか……!
身構えていると、ジークムント・ケッヘルは呪文を唱え始めていた。詠唱だと! まずい、なにかを召喚するらしい。
妨害してやる!
俺はオートスキルを強制発動させて対抗するが、スキルは全てニュートリノによって弾かれた。くそ、あの魔法剣……厄介すぎるだろッ!
「詠唱は完了した。いでよ、ギガントゴーレムMARK95よ……!!」
ギガントゴーレムMARK95だとぉ!?
まてまて。
以前はギガントゴーレムMARK85だったはず。
バージョンアップしたのかよ!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴ……と、轟音がすると城の端が崩れて、それがゴーレム化した。おいおい、そんなのアリかよ。
それはやがて巨大なゴーレムに変化した。
で、でけぇ……城が崩れてゴーレムになるとか反則だ!
「今までのゴーレムとは少し違うな」
「そうとも、サトル。ギガントゴーレムMARK95は超防御力特化型。そう簡単には沈められんぞ」
「そうか……そうかよ。なら、これでいく!!」
「なに!?」
もう遊んでいる暇はない。
俺の最強スキルでぶっ倒してやる――!
全魔力を集中させ、俺は怒りを放つ!!
「怒りと悲しみのエンデュランス―――――!!!!!!!!」
これならさすがのゴーレムも耐えられまい。
最強の光がギガントゴーレムMARK95に激突。
激しく拮抗するが、やがて俺のエンデュランスが飲み込んでいく。
勝ったか……!?




