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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第三章 星屑

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第167話 聖女の栄光 - グロリアスソサエティ-

 大会はついに始まろうとしていた。


『――それではルール説明です!!

 まず、今回の戦闘方式は――バトルロイヤルだァァァ!!!』



「「「「「おおおおおおおおお~~~~!!!」」」」」



 歓声が上がりまくる。

 ――って、まて。バトルロイヤル(・・・・・・・)!?


「うそーん……。決闘要素どこいったよ!?」

「兄様、バトルロイヤルってなんです?」

「まあ、詳しい説明があるだろう」



『一応簡単に説明しますと、バトルロイヤルとは……今回の場合、『300人』が無差別に戦い、生き残った最後の一人が優勝となるわけです!』



「……なるほど。そんなルールなんですね」

 フォルはうんうんと(うなず)いた。



『なお、殺人は一発アウトとなり、超ペナルティを食らいますので注意が必要です! なので、敵を戦闘不能にすればいいだけ! いいですか、重要なことなのでもう一度言いますよ、倒すだけ!

 ちなみに、倒れた者の頭上には【戦闘不能】が表示されますので、分かりやすいかと! なんという親切設計!』


 司会は話を続ける。

 てかテンションたけぇ~。



『さ~て、今回のデュエルフィールドは――魔法の森【ブロセリアンド】で決定だー!!』



 ん……【ブロセリアンド】?

 どこかで聞いたような覚えが……まさかな。



『制限時間は【無制限】。朝、昼、夜が存在し、とくに夜は危険です! 寝込みを襲われやすいので要注意ですよ~! なお、ヤバすぎる怪人モンスター『マグネター』も出現するので、特に注意! ここまでで質問ある人はいるかなー!?』


「はい!」


『では、そこの可愛いシスター服の娘さん、どうぞ』


 って、気づけばフォルが挙手していた。

 注目が一気にこっちに集まる。こっち見んな!


「アイテムは使用可能ですか!?」

『いい質問です。アイテムの持ち込みは厳禁(げんきん)!! ドロップアイテムのみを使用してくださいね。それがルール。星の掟です! 破ったら即退場ですぞ~!』


 なるほどね。


『おーっと忘れていた。今回の優勝賞品ですが~…!! なーんと、毎度お馴染みのエルフだー! ですが、こいつは超重要な秘密を持つとも噂されています! それとな~~~なんと、あの花の都の聖戦士・ハーデンベルギア様も賞品となってくれましたー! なんてこった、今回は超豪華!!』



「「「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」」」」」」」



 かつてないほど歓声が上がった。

 お前らな……。



 で、エルフとベルがステージに現れた。


「あ、ベルさんです! 兄様、あれ」

「分かってる。それと――隣のエルフ……そうか、やっぱりこの星の都にいたんだ」

「あのエルフさんって……もしかして」

「ああ、あの女性エルフは、リースの母さん(・・・)だ……ネモフィラだ」

「あのとてもキレイな方が……どうして、この星の都に」


「詳しい事は分からん。だけど、親父さんは以前『形見(・・)』と言っていた――けど、それは違ったんだ。この星の都にずっと(とら)われていたんだよ。

 きっと、親父さんは何かしらの事情で諦めてしまっていたんだ……。でも、俺は『死神王の邪眼』で偶然視てしまったんだ、リースの母さんが苦しんでいるビジョンを。たぶん『ユニリング』を通じて見せてくれたんだ……」


「兄様、必ず助けましょう!」

「もちろん。そして、貴族共をぶっ潰し、この都の(くさ)った性根も叩き直す」


 そう意気込んでいると――



『ひとつ言い忘れておりました。制限時間はないと言いましたが、フィールドは時間によって『狭まる』ので注意してください~!』


「狭まるってどういうことだよー!」


 どっかの貴族がそう野次(ヤジ)を飛ばした。



『これから向かってもらう森には、特殊な魔法が掛けられています。よって、森フィールドはどんどん縮小してくのです。そこを『レッドゾーン』と言い、ある一定時間滞在していると強制退去となるのです。つまり、追放されてしまうのですね! 分かりましたか、皆さま!

 それでは、いよいよ大会を開催いたします……! 皆さま、舞台へ上がってください!』



 少しすると、『ガコーン』と巨人が通りそうなほどの大きな扉が、自動で開いた。いったい、あんなモンをどうやって作ったんだかね。



「おお……あんなところに巨大扉があったのか」

「兄様、わたくし不安で……」


 ぎゅっとフォルは子供の様にしがみついてくる。


「フォル。お前の聖なる力を貴族共に見せつけてやれ……! そしたらさ、きっとヤツ等ぶったまげて、あのサイネリアですら聖女と認めるはずさ」


 俺はフォルを鼓舞(こぶ)した。

 すると、気合が入ったのか、表情がガラリと変わった。

 いい目つきだ。


「サイネリア……そうでした。わたくしには、倒さなければいけない敵がいたのです。彼女もきっと参加しているはず。ですから、無名と侮辱したことを後悔させて差し上げなければなりません」


「行こう。あの扉の向こうで戦いが始まる」



 そうして、決闘――いや、バトルロイヤルは始まったんだ。



「いくぞおおおお!!」「うおおぉぉぉ!!」「俺が勝つ!!」「ベル様は俺が戴く!!!」「生き残ったもん勝ちだぞー!!」「俺はハレー家直伝のスキルがあるぞ! どいつでも掛ってこい!!」「走れえええ!!」「っしゃあああ!!」



 バタバタと参加者が扉に突っ込んでいく。


 すげぇ勢いだ。


 俺たちも扉に向かって走った――。



 ◆



 【 ブロセリアンド 】



 いきなり上空から始まるとか――やばくね?



「うああああああああああああああああああああ!!! なんだそれえええ!! 真っ逆さまじゃねええかあああああ!!」



 このままでは地面に激突だろうと、ニトロで何とかしようとしたのだが……いきなり、黄色いオーラに包まれた。


「おぉ?」

「兄様!」

「おお、フォル。まさか合流できるとは……てか、このままだと俺たち死ぬんじゃ」

「このオーラがある限り、大丈夫みたいですよ。任意の場所に着地できるらしいです、ほら。あそこの人とか着地していますよ」

「本当だ。そういうことか。うまく出来ているんだなぁ~」


 上空には、まだ数百人以上が自由落下していた。


「よし、フォル。とりあえず、俺と組もう」

「あたりまえじゃないですか♡ わたくしと兄様は一蓮托生(いれんたくしょう)ですよ♡ ――と言いたいところなんですけれどね」


「え、どうした、フォル」


僭越(せんえつ)ながら、わたくし……露払いをさせて戴きます! ほら、あの森の広場に貴族たちが固まっていますよね」


「確かに」


「では、グロリアスソサエティを発動し――失礼します!」



----------------------------------------------------------------

 【スキル】グロリアスソサエティ

 【Max Lv】5

 【効果内容】

  聖女のポテンシャルを最大限に引き出す。

  パーティーメンバーにも影響する。


 [Lv.01]:聖属性魔法攻撃のダメージを

      1000%~3000%上昇させる。

      使用者のみHPの10%を失う。


    (中略)


 [Lv.05]:聖属性魔法攻撃のダメージを

      5000%~7000%上昇させる。

      使用者のみHPの50%を失う。


  SP消費量:300

----------------------------------------------------------------



 それから、『ピューーーン』とフォルは落下速度を上げて……



 華麗に着地、それと同時に、




『秘奥義!! 覇王轟翔波――――――!!』




 ……なぬ!?




『――――――――――!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』




 赤黒い超波動が放たれた。


 すると、一気に【戦闘不能】の文字がバンバン現れ――おおよそ『15人』を打倒した。すげぇぜ、一騎当千だな。


『早くも『16名』が戦闘不能です!! すみやかなご退場を~!』


 ――と、どこからか実況が響いた。

 で、戦闘不能になった者は強制退場させられていた。……消えた。



「~~~~ふぅ」

「フォル! ビックリしたぞ……いきなり猪突猛進(ちょとつもうしん)していくと思ったら」

「ウェーイです!」

「ウ、ウェーイって……まあ、よくやったよ」



『なんと! 開幕からたった五分で『残り259人』となってしまいましたー!! これは波乱の予感かー!?』



 もうそんな減ったのかよ……!

 そりゃま、こんだけ人数いるし少しは減るとは思ったけど、なかなかにガッツリ減ってくれた。大半はフォルの仕事だけどな。


「さて、まさかバトロワとは思わなかったが、楽しくなってきやがった……!」

「兄様、フル支援しますよ! グロリアスブレッシング! グロリアスサームズ! グロリアスバプテスマ――」


 などなど、フォルは全支援スキルを発動してくれた。



 さあ…………はじめようか。

 傲慢(ごうまん)な貴族たちをSearch(サーチ) &(アンド) Destroy(デストロイ)だ。

いつも応援ありがとうございます。

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