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チュートリアルと思ったらチートリアルだった件  作者: へたまろ
第2章:ダンジョンマスターと魔物と人とチーター

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第12話:【洗脳?】カーミラたんハアハア【脳殺?】

ステータスは変化があった時に変化したところだけ載せるようにしようと思います。


 81回目のカーミラ戦。

 おまっ、普通に使えよっていうようなスキル結構持ってた。

 お陰で、耐性が色々と増えてホクホクです。


「うわあ、操られたあ!」

「なっ、お主何をしておる?」


 取りあえず、魅了を使って来たので魅了されたふりをして手をワキワキさせながら近づく。

 カーミラたんに、首をハムハムされたあたりでもしかして18禁の縛りが無いのではないかと思い至ったのだ。

 とはいえ、モニターされてるとは思ってるので、あまりに逸脱した行動は自制してる。

 でもこのくらい良いよね?


「カーミラ様、今日もス・テ・キ!キャッ!」

「いや、お主ちょっと効き過ぎじゃろ?ちょっ、近い近い!なぜそんなに、そのハアハアを止めよ!うわあ、どこを触っておるのじゃ!」


 うーん、染みも黒子も無い肌とか、すげーチートだと思う。

 スベスベだし、ひんやりしてて気持ち良い。


「ワンワン!」

「痛い!」


 カーミラたんの太ももを堪能してたら、ファングに思いっきり体当たりされた。


「ちょっ、おまっ酷い!」

「グルルルル!」

「分かった!分かったから唸るな!」


 鋭い犬歯をちらつかせたファングに威圧されて、思わず後ずさる。


「なんじゃと?今の一撃で妾の魅了を解いたというのか?」


 そのファングの横でカーミラが驚愕の表情を浮かべている。

 いや、ゴメン。

 実は効いて無かったんだ!とは言い出しにくい空気になってしまった。


『……』


 8回目のハムハムの下り辺りから、セーブポイントが冷たい視線を向けてくるようになった。

 まあ、目は無いんだけどな?

 HAHAHA!

 ちょっ、やめれ!

 無駄に猛毒を飲ますな!

 耐性が上がったらどうするんだよ!


「取りあえず、欲しいものはもう全部貰ったからそろそろ反撃行くね?」

「なっ!消えた?じゃと!」


 消えて無いよ?

 普通にセーブポイントの転移機能で、カーミラの背後に移動しただけだから。

 肩をトントンとしてあげる。


「後ろじゃと?なっ……」


 そして腹を押さえて倒れ込むカーミラ。

 普通にギドニーブローを叩き込んだだけだけど、ベチャっていう嫌な音がした。

 やべ、腎臓壊れたかも。

 白目向いて泡噴いて倒れたカーミラたんをツンツンしてみる。


『止めを刺さないのですか?』


 なんか、文字なのに凄く冷気を纏ってる気がするのは気のせいかな?


「いや、こいつってお前の尊敬するダンジョーン様からしたら、俺のお姉たまなんだろ?弟は姉には逆らえないのだ!」

『思いっきり致死性の攻撃叩き込んどいて、よく言いますね?』

「だって、赤の他人だし」


 そうそう、リアルに姉が居る俺からすればこいつを姉と思うのは色々と今後の展開の障害でしか無いからな。

 取りあえず、なんとかしてこの綺麗な姉ちゃんとお近づきになりたいのだが。


「グルルル」

『……』


 こいつら……

 主でマスターをなんだと思ってるんだ?

 そんな事を考えつつも、取りあえずは問題を先送りにする事にした。


「いや、まあリアルな話、こいつの上に居るヴラドって奴と揉めるのは得策じゃ無い気がするんだ」

『どう見ても、言い訳が炸裂しそうな気がしますが、取りあえず聞きましょう。続けろ!』


 とうとう、マスターに命令しやがった。

 こいつ、マジ何様だ。

 叩き割るぞ!

 出来ないけど。


『フッ』


 マジで、性格悪いな!


「いや、人間共をのさばらせると、ダンジョンはどんどんと減らされていくわけだろ?それはダンジョーン様の望むところじゃないはずだ」

『で?』


 イラッ。


「そんな状況で、ダンマス同士が争ってその勢いを加速させるのは、どう考えても愚策だろう?」

『なるほど、素晴らしい考えです!で、本音は?』

「カーミラたんルートを進めたい!」

『ゴー!ファング!』

「アオーン!」

「痛い!」


 アオーンじゃねー!

 お前、俺の忠実な従魔じゃ無かったのかよ!

 というか、地味に痛覚無効を越えてくる攻撃とかどうなってんだよ!


「ワンワン!」

「なになに?迷える主に苦言を呈する事は、忠臣の役目?やかましいわ!」


 取りあえず、可愛いファングを叩くわけにもいかないので、手首のセーブストーンを殴る。

 普通に手首がジンジンするだけだった。


『フッ』


 イラッ!


「まあ、正直な話……」

『正直な話?』

「カーミラたんルートを「アウーン!」

「グハッ!」


 食い気味にファングにギドニータックル喰らった。

 2mの狼のタックルとか、範囲攻撃でしか無いんだけど?

 正直カーミラ御一行が、ファングに勝てたかどうか微妙なラインだと思う。


「まあ、取りあえずカーミラを回収してセーブルームに行こう」

『……』

「……」


 ファングにまで無言で睨まれた。

 シクシク……


 ちなみに、執事とワーウルフは開始直後にファングとスレイプニルに蹂躙させといた。

 その間に、カーミラたんにハムハムして貰えるからな!

 HAHAHAHA!


 あと、ワーウルフがずっと狼だったからカーミラたんに聞いてみたら。


「ふん、何を当たり前な事を。月の光が届かぬダンジョン内で獣人化出来る訳無いだろう」


 何故、連れて来たし。


――――――

「ここは?」

「やっと目が覚めたか?」


 セーブルームで目を覚ましたカーミラを最高の笑顔で出迎える。

 手には、ホットコーヒーを用意してある。

 

「さてと、お前は任務に失敗したわけだが」

「馬鹿め、ここがマスタールームならあの石を壊せば良いだけじゃろ」

「やってみろよ?」


 格好付けて見る。

 むしろ、壊せるなら壊してくれ。

 このままじゃ、現実世界に戻りたくなくなるからな。

 というか、既に経過時間からして戻るのが不安で不安で仕方ない。

 会社に行ったら、机が無いとかマジ笑えん。

 社畜でブラックだけど、無職よりはマシだし。


「なっ、絶対貫通の槍で全力で突いたのに傷一つ付かぬだろ?出鱈目な」

「はあ……」

「何故ガッカリしておるのじゃ!そんな、失礼な視線を向ける出ない!ちょっと、調子が悪かっただけじゃ!」


 何やら喚いているが、予想通りの結末に溜息しか出ない。


「はあ~~~~~」

「ちょっ!溜息長い!」


 取りあえず、こいつはなんとかして手持ちのユニットに加えたいところだ。


――――――

レベル:783

名前:ヨシキ・クラタ

スキル


中級スキル

猛毒耐性レベル:8 ← UP

魅了耐性レベル:6 ← NEW

催眠耐性レベル:6 ← NEW

呪い耐性レベル:5 ← NEW

女性耐性レベル:3 ←NEW


――――――


 女性耐性ってなんぞ?

 俺、童貞ちゃうのに。

 女の子と喋るのだって、そんな苦手じゃ……

 あれ?最後に女の子と、業務以外で話したのいつだっけ?


次は18時投稿予定です。


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