表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チュートリアルと思ったらチートリアルだった件  作者: へたまろ
最終章:チートリアル

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

133/137

最終話:チートリアルと思ったら、チュートリアルだった件

 その後、チジョーンは自分の住んでいたところに戻って行った。

 いや、宮殿もう無いんだけど?


「大丈夫ですよ。地上の事なら、あの方に適う神は居ませんから」

「いや、意味が分からない。何故、大丈夫になる?」

「チジョーン様の魔法で、簡単に直りますし」


 なるほど。

 チジョーンは宮殿や、自然をすぐに創り出せるらしい。

 凄い能力じゃ無いか。


「マスターも使えますよ?」

「えっ?」

「いや、ヴァルハランドでチジョーン様やガイア様含め、多くの方の神気を魔力に還元して吸収したじゃないですか」

「そういえば……それと何か関係が?」

「そこからはわしが「クロノさん、教えて」


 ダンジョーンがどや顔で説明を始めそうだったので、無視してクロノに質問する。

 クロノ曰く、神気は元を辿れば魔力らしい。

 光属性の魔力を昇華させて、神聖属性の魔力に変換し、それをさらに濾過して特化させたものが神気だとか。


 うん、良く分からん。

 でもって、あの場に居た神々の神気を取り込んだことで、それぞれの特性まで手に入れたらしい。

 ここに来て、最強になった気がする。


 今なら、ダンジョーンも……


「なんか、俺の扱い酷く無いか?」

「いや、そもそも俺のダンジョンで勝手に寛ぐな! 話が終わったんだから、とっとと帰れ!

 

 ダンジョーンを追い出そうとするが、勝手に部屋が増えてた。

 

「なんで、部屋作った?」

「いや、俺の家もグチャグチャだからさ……ここにしばらく住もうかと」

「出てけ!」


 取り敢えずクロノの力も使えるようになったみたいなので、ダンジョンの外に転移で送り出す。


 数秒後には、普通に目の前でお茶啜ってたけど。


「凄いな? 受動転移無効を発動させたのに、効かなかったわ」

「たぶん、味方にかけるタイプの転移なので、発動しないことが状態異常と判断されるんじゃないでしょうか?」

「何それ? そんなのまで状態異常にしちゃったら、クラタの攻撃全部当たるってことじゃん。っていうか、結果の強制とか無敵すぎね?」

「まあ、当人の努力の結果です」


 どうやら、俺の転移魔法は誰にも防げそうにないらしい。

 おお、ようやくチートな感じになってきた。


「まあ、これで慣れたと思うから、その身体はここに置いておいて、クラタには次の世界に旅立ってもらうかな?」

「はっ?」


 また、意味の分からないことを言い出した。


「いや、もう神に進化してるからね? そんな身体邪魔になるだけだし、魔力を吸収出来るように、お主からみて右の弁を半分くらい開いてくれ」

「ええ? この身体に愛着があるんだけど?」

「取りあえず、開いてみ」

「はあ……」


 開かざるをえなかったので、弁を開く。

 おお、結構魔力が集まって来るな。


「ひょいっ!」

「えっ?」


 そして、次の瞬間魂だけふっとばされた……はずなのに、実体がある。


「神の魂じゃ。普通に自分の身体くらい作り出せるからな?」

「ああ、もう作り出した」

「呆れた適応力だ。よほど知能も高いと思われる」

「いや、知能は低いですよ?」

「こらっ、クロノ!」


 クロノが勝手なこと言ってる。

 いや、結構高い方だと思うけど?


「じゃあ、この世界で得たノウハウを使って、他の世界のダンジョンを纏めにいってもらおうかな?」

「いや、働くって言って無いんだけど?」

「良いよ、給料もはずむし、面白おかしく生きていきたいでしょ?」

「いや、ここに女が沢山いるんだけど?」

「ハッハッハ、知ってる!」


 どうやら、ダンジョーンは俺がモテるって事を知ってたらしい。

 聞いたかクロノ?

 俺の魅力が分かるやつがここにも居たぞ?


「ヘルと、メイベルとかって人間以外には相手にされてないんだろ?」

「……」


 やっぱ、こいつ殺そう。


「あっ、そこでは俺の代わりに働いてもらうから、ダンジョン生成能力と、体組織改造のスキルを……もう持ってるし。そりゃそうか、俺の魔力全部吸収しちゃったんだから、当たり前だ……」


 どうやら、魔力を溜めるところを操作できるようになったことで、ダンジョーンのスキルまで使えるようになったらしい。


「まあ、ここでやってきたことをチュートリアルだと思って、ダンマスとダンジョン神の仕事両方をやってきてね? クラタの身体があったら、ここはそのうち魔力が枯渇するだろうし」

「そうなる前に、神々が手を出して「来られないよ? だって、しばらく俺がここに居るし」

「えっ? いや、逆でよくね?」

「我はもういっぱい働いた! これからはその方が働いてくれると嬉しい」

「急に偉そうに情けない事を言うな!」


 中途半端に偉そうな言葉遣いで、おねだりされても……

 おっさんだし。

 と思ったら、子供になった。


 黒髪の可愛らしい、ちょっと健康的に日焼けした目のクリっとした男の子。


 を思いっきりぶん殴って、引き倒して馬乗りになってその顔をボコボコにする。

 元の状態を知ってるから、躊躇なんかしない。

 おっさんは、ガキになろうが美女になろうがおっさんだ!

 いや、こいつはくそジジイだったわ。


「お前は、鬼か!」

「ダンジョーン様に決まった身体はありませんから……まあ、今後のマスターも好きな身体を作り出せますよ?」

「そうか……じゃあ、超絶イケメンに……」

「次に行って貰うところは、地球でも有名なタコみたいな知的生命体の居る場所ね」


 ……

 

「じゃあ、行って来て頂戴!」



 強制的に転移で、他の世界に飛ばされたのが分かる。

 周りには、タコのような生き物がたくさん。


「ナンダコイツハ!」

「ワレワレハ、ウチュウジンデアル」


 宇宙人って……

 原住民だろう!


卯接吻人(ウチュウジン)って意味ですよ、マスター? 卵型の頭に、キス顔の生き物って意味です」

「酷くね?」


 本当に、ここで一からやり直し?


「大丈夫ですよ、あっちの世界の従魔は召喚出来ますし。転移でいつでも行き来できますから」

「良かった……じゃあ、戻ってあっちでゆっくり「それは無理です! 向こうにはダンジョーン様がいらっしゃるので、あまりサボってると強制的にこっちに飛ばされますから」


 まあ、それでも無理矢理転移で……地球にも行けるんじゃね?

 取りあえず、長期休暇を申請して、一旦地球に帰って少しのんびりしよう……


「たまには、息抜きも必要ですしね」

「うんうん、じゃあ、ちょっと帰って来る「えっ?」

「いや、一人で少しあっちでゆっくり「はっ?」


 ……

 ……

 ……


「一緒に行くか?」

「はいっ!」


 おお! 

 デレた!


「そんなに、離れるのが寂しかったのか?」

「いえ、あちらの神様にもご挨拶して、ダンジョーン様のやったことを謝っておかないと、地球の管理下の人間を攫ったとなると、それこそ有象無象の神々に物量で滅ぼされかねませんから」

「本音は?」

「私と、マスターの仲の良さをアピールして、溜飲を下げようかと……」

「で?」

「マスターと人型で、2人でゆっくりするのも悪く無いかなと……ほんのちょっとだけ思いました」

「よしっ、じゃあ2人で一ヶ月くらい日本を楽しむか!」

「はいっ!」


 FIN

これにて、一旦完結します。


まだまだ、後日談や閑話が山ほどあるので、長い休暇を頂いてから書き始めようかと。

具体的には、ほぼ最初の作品と呼んでいい「魔王に転生したけど人間に嫌われ過ぎて辛い」を完結

させた後に書き始めようかと。


同時進行で、「邪神の左手 善神の右手」週2投稿ペースを予定して進行していく予定です。


ここまで、お付き合い頂き有難うございましたm(__)m

ちょこちょこ、手直しも加えていきますが、無事完結ということで。


多くの感想、評価有難うございました♪

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ