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【完結】宣誓のその先へ  作者: ねこかもめ
【九話】欲念と自戒。
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(84)次の予言

 ある日の魔特班ミーティング。

お姉ちゃんは「予言」の紙と、王からの指令所、それと地図を並べて言った。


「はい。明日以降の任務よ。まずは王の指令」


王城から近いところに来た魔特班。

俺たちへの王令は、伝令からこうした書面に変化した。

よほど緊急の場合は伝令が来ることもあるようだが。


「明日午前に行われるブラウ海岸での掃討作戦に参加せよ」


 ブラウ海岸は、王都の東側に位置する。

そこに、ストロングホールド近郊の防衛エリアを迂回してきた魔物の群れがあるらしい。

そいつらを殲滅する作戦のようだ。作戦といっても、俺たちは遊撃なんだろうけど。


「それで、王様には申し訳ないけど、こっちがメインね」


「予言」の対応は俺たちにしかできない。


「次はどこだ?」

「次の座標は……あら、インゼル島じゃない」

「ブラウ海岸から船で行けますよね」

「ええ。時間は……明後日の午前中、か」

「午前中にインゼル島ですか……。二日連続でかなり早くに発たないとですね」

「え、つらい……」


体を休める隙が無いのは、なかなか痛い。


「そうよね……」

「それでしたら」


今回は「予言」があるということで

エリナさんもミーティングに参加している。


「明日の任務を終えたら、その足でインゼル島へ行ってしまうのはいかがでしょう? そうすれば時間にも余裕が出るかと思います。明後日は、今の所は休暇のようですし」


なるほど、泊りがけか。


「そうね、それがいいかもしれないわ。異論はない?」

「ない」

「ありません」

「同じく」

「じゃあ決まりね。各自準備を済ませておくこと」

「「「「了解」」」」


 ミーティングは解散になり、各々自室へ向かった。準備といっても大した持ち物はない。

インゼル島に向かう船の中で着る服と、翌日の帰りに着る服くらいか……。


鎧装備品を身に着けたままで居たくないし、かといってインナーで居るのもみすぼらしい。

荷物が増えるが、まあここは我慢だ。アイシャも準備を終えたようだ。今日は早めに休もう。



——ブラウ海岸。


「ふう、この辺のは粗方片づけたかな?」


オオカミ型魔物を仕留め、周囲を見渡す。


うん、今ので最後だ。


時間は……正午過ぎくらいだろうか。

まっすぐに突き刺さる日差しが、眩しいうえに痛い。


「ふあ~、ねむ」


周辺の魔物が居なくなり、気が抜ける。


「いかんいかん」


気の緩みは己の力を鈍らせる。先日それを学んだばかりだ。

パンと自分の頬に喝を入れ、再集合地点へ向かった。



 到着すると、エリナさんが来ていた。


「お疲れ様です」

「お疲れ様です、ご主人様」

「ご……っ、ああ、そうでしたね」


その呼び名は、何度経験しても俺の心臓に矢を放つ。


「ふふっ、またいつでもご一緒させていただきますますからね?」

「え……」


それに、この前の夜の一件がある。

どうも緊張してしまう……というより、意識してしまっている。


凛々しく立っているこの人が、タオル一枚の状態で……。

もちろん、慰めてくれるという目的があっての事——のはず——だが。



 二十分ほどで残りの三人も合流。

司令官に「別の任務がある」といって、魔特班はインゼル島行きの船に乗り込んだ。


 高級な船というわけではなく、更衣室なんて贅沢なものは無い。

仕方ないのでトイレで装備から私服に着替えた。


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