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【完結】天才錬金術師は気ままに旅する〜500年後の世界で目覚めた世界最高の元宮廷錬金術師、ポーション作りで聖女さま扱いされる〜  作者: 茨木野


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91.竜王国へ



 私、セイ・ファートはある日、魔神竜とかぬかすクソでかドラゴンと遭遇。


 パシリ2号(※1号はトリトン)を手に入れたのだった。


 海上。トリトンの上にて。


「わぁ! わぁ! お仲間ができたのですー!」


 うさ耳奴隷ダフネちゃんが、魔神竜ヴィーヴルの周りをぴょんぴょんと飛び跳ねてる。


「ぐわぐわっ! ぐわー!」


 地竜のちーちゃんも、飛び跳ねてる(最近ご無沙汰だったけど、別に別れたわけじゃないわ。ちゃんと連れてきてたから)。


「…………!」


 ぴょんぴょん、と水精霊ウンディーネのスィちゃんも飛び跳ねる。


「なんなんすかこのパーティ。女しかいねーじゃないっすか」

「なんか知らないうちに仲間は女しか……ちょっと待って」


 今聞き捨てならない台詞が聞こえたのだが……。


「え、みんな?」

「はいっす。みなさんっす」

「ロボはまあ一応女として……トリトンは?」

「え、女っすよね?」


 まじぃ?


「そうなのパシリ1号」

『う、うむ……いちおう。生物学上的には……』

「そうだったんだ。えらそうだったから、てっきり男かと」


 見た目もクジラだったし、性別不詳だったのよね。そっかー、パシリ1号は女だったか。


「偉そうなのが男なら、マスターも男なのでは?」

「うるさいわね、スクラップにするわよ」

「ふっ……口ではつんつんですけど、夜のベッドではデレデレ……あ、やめて、溶解液ぶっかけようとしないで」


 私が取り出したポーション瓶を、ぶっかけようとするも、ロボが私の腕をつかんでくる。

 意外と腕力あるなこいつ。ちっ。


「この女子パーティの目的ってなんなんすか?」

「目的? ないわね。奴隷ちゃんズうぃずスィちゃんと、楽しく旅ができたらーって思ってるくらい」


 ダフネちゃん、スィちゃん、そしてちーちゃんを抱き寄せる。

 うわはは、みんな美少女。もっとちこうよれよれ。


「そうだ、パシリ2号」

「それで定着っすか!?」

「どっかいい観光地知らない? ドラゴンなら、色々飛び回ってるんじゃあないの?」

「無視っすか……うう、またこんな不条理な人の元につくなんて……とほほ……」


 またってことは、こいつの前の主人は、そうとう傍若無人なやつだったのね。かわいそうに。


「で、観光地っすか……そうっすね、竜王国スカイ・フォシワとかどっすか?」

「竜王国……スカイ・フォシワ?」

「雲の上にある竜の国っす」


 ほおー……雲の上の国か。


「おもしろそうなのです!」「雲に乗るなんて、楽しそうでござるなぁ!」「……トーカ、雲には乗れないわよ」


 奴隷ちゃんズが乗り気だし、うん、よし。


「じゃ、次なる目的地は竜王国スカイ・フォシワにけってー」

「「「おー!」」」

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― 新着の感想 ―
[一言] ああ、前の主人は大賢者か…
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