206.世界の救いかた
ダフネちゃん達を逃がし、天空城ホールには私、師匠、シェルジュ、リーンフォースの四人が残された。
「さ、どうにかしましょう。シェルジュ、落下まで後どれくらい?」
シェルジュがうなずくと、目を閉じる。
彼女の目の下に光のラインが走る。
この天空城を制御してる術式と接続し、落下予測時間を調べているようだ。
「なにもしなければ、あと1時間で地上と激突し、この星は人が住めなくなりす」
こんだけデカい城が、超高速で落下してるのだ。
星は砕けるだろうし、その粉塵がまいあがり、空を覆うだろう。となると、太陽からの光は途絶え……あとは死の星のできあがりである。
「馬鹿師匠! なつーことしてくれるんだ!」
「死の星となったあと、セイちゃんがあらわれて、この星を救うというプランだったんだよぅ……」
ちっ。
壊れた星の再生となると、かなり時間がかかる。
城が落ちる前にどうにかするのが一番だ。
「爆破するのはどう、ママ?」
「破片がちらばるし、それが星にダメージを与えるからね」
「そっか……」
ぶっ壊して、地上に破片がふりそそがないように、リーンフォースの結界で守る?
いやでも、リーンフォースの結界はこの星全土を包むほどの大きさにできない。
それに、結界の範囲が広がれば広がるほどに、結界の強度は下がる。
壊すのは得策ではない……か。
「よしっ!」
私は皆に言う。
「天空城……ぶっ壊すわよ!!!!!!!」
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