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【完結】天才錬金術師は気ままに旅する〜500年後の世界で目覚めた世界最高の元宮廷錬金術師、ポーション作りで聖女さま扱いされる〜  作者: 茨木野


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152/215

152.ポンコツメイドがんばる

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挿絵(By みてみん)



《シェルジュSide》


 ロボメイドのシェルジュは、セイ・ファートの師匠、ニコラス・フラメルによって作られた。

 人間に限りなく近い、人工的に生み出された生命だ。


 シェルジュからすれば親であるフラメルのことを、憎く思っている。

 あの女はシェルジュを作って直ぐに興味を失い、自分に構ってくれなかった。


 さみしかった。

 ロボだが、感情が確かにあるのだ。それをわかったうえで、あのフラメルという人物は自分をほっといたのだ。


 さみしい思いをしている自分を、慰めてくれたのはセイであった。

 向こうにその気があったのかは不明だが、セイのおかげで、自分は孤独を癒やすことができた。


 今では大好きな人と一緒に旅ができている。

 このままずっとそばにいたい。


「だから……あなたを排除させてもらいますよ、スリュム」


 じゃきっ、と両手に高火力の機関銃を装備する。

 ストレージ内にはまだまだたくさんの武器が貯蔵されているのだ。


「はっ! 無駄だというのがわからぬのか?」 

「ええ、わかっておりますよ」


 この神とやらに通常の攻撃は当たらない。

 シェルジュがいくら銃弾の雨を降らせても無駄だろう。


 だが、それでいいのだ。


「とどめは女神が直々にくだしてくれますので」

「だれが神だ、神はわしだ!」


 一瞬でスリュムが近づく。

 その動きをシュルジュの高性能カメラ(目)は捕らえている。


 岩をも砕く拳がシェルジュを襲う。

 だがそれを体をひねって、シェルジュが避けた。


「なんだと!?」

「そのパターンは解析済みです」


 至近距離から機関銃を射出する。

 ずがががががががっ!


「あなたの動きはすでに学習済みです」


 セイのおかげだ。

 彼女が戦ってる姿を、自分に共有してくれたからだ。


 そこから敵の攻撃パターン、そしてこちら側の回避パターンを学習したのである。

 

「厄介なぼろ人形だな!」


 スリュムにダメージはない。

 だがそれでいいのだ。


「ぼろ人形ではない。ワタシはシェルジュ、偉大なる錬金術師、セイ・ファートさまの門下がひとり」

【★新作の短編、投稿しました!】


タイトルは――


最強壁役タンクが実は世界最強の剣士だった件〜味方のダメージを全て肩代わりしてたのに、無知な勇者に「壁役は不要」と追い出された俺、剣士に転職し大成する。勇者パーティは優秀な盾を失い崩壊する』


ページ下部↓にもリンクを用意してありますので、ぜひぜひ読んでみてください!



https://book1.adouzi.eu.org/n7459if/


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