151.守護メイド
巨神王スリュムとかいうアホと戦っている。私の作ったホムンクルス、リーンフォースをいじめたからね。おしおきだべ。
スリュムは自身の体に、特殊な加護を施しているようだった。
それを突破するためには、少しばかり時間がかかる。
その間の守護として、ロボメイドのシェルジュを召喚した次第だ。
「マスターのために、死んでください」
じゃきっ、とシェルジュが両手に重火器を装備。
スリュムめがけて一斉照射する。
ずががががが! と弾丸の雨あられがスリュムに襲いかかる。
だがその全てが、スリュムを避けていく。
「はは! 無駄だぁ……!」
スリュムは私めがけて飛んでくる。
どうやらやつはシェルジュより私の方を脅威だと思ってるのだろう。
まあ、そうだよな。
私は今、魔法の工房を目の前で展開し、新しい魔法薬を調合してる最中だ。
薬の正体はわからないだろうけど、今までの戦いで、私がほっとくとやばいことを理解したのだろう。
だから潰しに来る。
しかし。
がきぃん! とナイフを装備したシェルジュが、スリュムを阻む。
「ナイスばかめいど」
「お褒めいただき光栄の至りっ!」
シェルジュがふがふがと鼻息を荒くしながら言う。
いや、別に褒めてないんだけどね。
近距離から片手に拳銃を装備して、撃つ。
彼女にはストレージという、異空間に保存してる武器を、好きに出し入れできるスキルが備わっているのだ。
さて、ロボメイドが奮闘してくれてる間に、私は敵攻略のためのポーションを作るとしますかね。
強敵を前に私は焦っていない。
だってこんなやつ、馬鹿強い師匠と比べたら、どってことないからだ。




