149.つよつよ
巨神スリュムとかいうやつに、私の作ったホムンクルスをボコられた。
生産者である私は、このいじめっ子をこらしめることにした。
「ほら、さっさとかかってきなさいよ」
「虫けらの分際で粋がるなよ」
「そっちこそ、粋がるなよ。その程度で」
びきっ、とスリュムの額に血管が浮く。
「手加減はせぬぞ」
一瞬でスリュムが消える。
次の瞬間、私の目の前にやってきて、
「シッ……!」
高速の掌底を放ってきた。
だが、私はそれを華麗に避けて見せた。
「なんだと!?」
「そら、お土産」
私は回避すると同時に、ポーション瓶を投げていた。
空中で化学反応を起こし、強烈な光を発生させる。
「ぐああああああ……!」
目をくらませてる間に、人口精霊を作り上げる。
「やっちゃえ、火精霊」
私の背後に炎の魔人が現れる。
ごりまっちょのこれは、火の人口精霊。
かつて私の弟子をボコった、あれな。
人口精霊は目をくらませてるスリュムに接近。
連打を加える。
どがががががががっ!
「ば、馬鹿な……なんだ……どうして神の速度について行ける!?」
「動体視力を上げるポーション、目に点眼しておいたからね」
錬金術師である私は、ポーションを使った戦闘が主となる。
ポーションにはいろんな種類があって、私は状況、戦闘方法に応じて最適なものを使いわけできるのだ。
「神とかたいそうなこといっといて、その程度?」
「ぐ……! 調子載るなよアマぁ……!」




