148.ききませんねえ!
「小娘。何しに来た?」
「あーん?」
小柄で、青い肌の変なやつが玉座に座っている。
こいつが私の作ったホムンクルス、リーンフォースをいじめてやがったのだ。
「別に。こいつを保護しに来ただけよ」
リーンフォースは私にとって子供みたいなもんだ。
ほっとくことはできなかった。
「それと……娘をいじめたこと、今ここで謝罪しろ」
「……なんだと?」
「聞こえてなかったの? 謝罪しろっつってんの。うちの娘いじめやがって」
にんまり、と青い人が笑う。
「人間ごときが、偉そうな口きくじゃないか。わしを誰と心得る?」
「知らん。身体を青で塗りたくった、変な人?」
びきっ、と青い人の額に血管が浮かぶ。
「死ね」
くんっ、と青い人が指を下に向ける。
その途端、私の身体にずんっ、と重さがのしかかる。
そのまま私は地面にたたきつけられて、潰れる。
「お母様!」
「はっはあ! 神にさからうからそうなるのだ! 虫けらは虫けららしく、地を這い、神を見上げるが良い!」
あ、よいしょっと。
「なにぃい!? ば、ばかな……貴様なぜぶじなんだ!?」
「なんでって、身体を強化するポーション飲んでるからね」
じゃなきゃ、女がひとりで、外であるくわけないでしょ。
私はか弱いんだから。
「てか、この程度の攻撃しかできなくて、神? 私の師匠の方がもっと強かったわよ?」
あのヘンタイ、フラメル師匠のほうがね。
「人間の分際で、神を侮辱してどうなるか……思い知らせてやる!」
なんだか知らないけど、向こうはやる気出したようだわ。
私は特に戦う気はないんだけど。
ま、降りかかる火の粉は振り払ってやるか。
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