表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】天才錬金術師は気ままに旅する〜500年後の世界で目覚めた世界最高の元宮廷錬金術師、ポーション作りで聖女さま扱いされる〜  作者: 茨木野


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

143/215

143.巨神王スリュムについて



《セイSide》


 私ことセイ・ファートは、氷雪の国カイ・パゴスに来ている。

 トロルに虐げられてるドワーフに、かつてブラック宮廷で働いていた頃の気分がフラッシュバック。


 しかたないから、ドワーフたちを助けてやることにしたのだった……。


「ひゃっはー! 汚物は消毒よ……!」


 私とシェルジュは新しい街、【フエフキ】へとやってきていた。

 外でうろついてるトロル連中は、私とシェルジュが爆裂ポーションで撃退。


「皆さんもう大丈夫なのです! お姉ちゃんが居れば、全て解決なのです!」


 私の可愛い妹たちが、ドワーフたちの怪我をなおしたり、ご飯を上げたりする。

 フエフキのトロルどもを全滅させたあと……。

 近くの宿屋にて。


「ありがとうございます! 聖女様!」


 フエフキのドワーフ連中も私のことを、聖女呼ばわりしてくる。

 あー、やめてー。


 私は錬金術師なの~。

 ったく……。


「テテロロ。あと、街は他にある?」


 この国に来て最初に出会ったドワーフ、テテロロに尋ねる。

 彼にこのカイ・パゴスを案内させているのだ。


 テテロロは地図を広げていう。


「今居るフエフキは……カイ・パゴスの中央やや東よりの都市。おれらはぐるんと国を一周してきて、ほとんどの街は救ってきました。あとは、王都のカイの都だけです」

「カイ……そこを攻略すれば、終わりね」

「はい。もう一息です」


 やれやれだ。

 トロルやたらとかずいたなぁ。


「ただ……王都のカイには、やつがおります。巨神王スリュムが」

「巨神王スリュム……?」

「トロルたちを束ねる……邪悪なる神の1柱です」


 邪悪なる神ねえ。

 魔神かしら。


「スリュムがくるまで、トロルたちに統率という言葉はございませんでした。それが、やつが来てから状況が一変したのです」

「ふーん、スリュムがトロルたちをまとめだしたのね。強いの?」

「はい……スリュムはトロルをしのぐ、破壊の力を持っているのです」


 破壊の力ね……。

 ま、どーでもいいわ。


 カイへ行き、そいつを倒して、ミッションはクリアよ。

 私は仕事を終えて帰ってきた妹たちに言う。


「今日は遅いから、一泊して、明日からカイへ……」


 と、そのときだ。


「た、大変だぁ~~~~~~~~!」


 小さな子供ドワーフが、私たちのいる宿屋へと入ってきたのだ。


「ど、どうした!? トトララ!?」


 どうやらこの子供が、トトララって名前らしい。

 トトララは泣きべそかきながら、テテロロに言う。


「綺麗な女の人間が! トロルに連れてかれちまったんだよぅ!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ