136.色分け
【★おしらせ】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
ドワーフの国へやってきてる私たち。
スィちゃんの助力もあって、壊れた建物を修復完了。
「続いてけが人の治療にいきまーす」
エルフのゼニスちゃんと、火竜人のトーカちゃんが戻ってくる。
「……けが人の分類わけ、完了しました」
「おっけー。さんきゅー」
するとドワーフのテテロロが首をかしげる。
「分類わけとはなんですか?」
「文字通りよ。けが人を症状別に、分けてもらったの。軽症、重症、死人ってな具合ね」
三色の布をゼニスちゃんにわたし、分類に応じて、布を配ったのだ。
軽症の青、重症の赤、そして死人の黒ってね。
「聖女様の奇跡ならば、全員まとめて治せるのではありませんか?」
聖女じゃないんだが、まあもう訂正もめんどっちいのでほっとく。
「まあ治すのは可能よ。でも、過剰に直しすぎる危険性があるからね」
「というのは?」
私は説明する。
薬には、それに適した効能というものがある。
指を切っただけの軽いけがに、死者すら治すほどの癒しの力は、過剰である。
細胞を壊しかねないからね、逆に。
「お薬は用法容量を守ってだからね」
「そうなのですね! さすが聖女様、博識であられます!」
私はロボメイドに、3つの桶を用意させる。
それぞれ、重症度に応じたポーションだ。
「さ、みんな。このポーションをそれぞれの患者に配って」
「「「おー!」」」
ダフネちゃんたちは手分けして、軽症、重症、そして死人にポーションを配っていく。
すると……。
「すごい! けがが治った!」
「腕が生えてきただと!?」
「え、ええ!? い、生き返ったぁああああああああああああああ!?」
とまあけが人たちがあっという間に元通りになったのだ。
「い、いやいや! 聖女様! 死人! 死人がいたんですが!?」
黒い布を巻かれていた死者たちが、よみがえっている。
ええと。
「だから?」
「な!?」
「死んでお灰になっている人ならともかく、体がまだあって、脳の破壊が始まってない死体くらいだったら、蘇生可能でしょ?」
それくらいならできて当然よね?
蘇生薬なんて、500年前には普通にあったし。
「「「す、すげえええ! 聖女様すげええええええ!」」」
復活した人たちも含めて、私を称賛してくる。
そんなにすごいことかしら。
私にとっては当たり前のことを、当たり前にやっただけなのだ。
歩ける人に歩けて偉いねーって言われてるようで、ちょっとイラっと来る。
そこへどや顔のロボメイド・シェルジュが近づいてきて言う。
「マスター、ここはあなたが元居た500年前の世界とは異なる、未来の世界なのですよ?」
「あー……そういやそうだったわね」
色々衰退してるんだっけ?
どうにも、忘れがちになるのよね。
【★新作の短編、投稿しました!】
タイトルは――
『母親が実はVtuber四天王だったと知らずに、ゲーム配信で無双したら、バズって僕もVtuberになりました~絶縁したパワハラ幼馴染がすり寄ってくるけどもう遅い。ゲームV部の仲間と楽しく活動してます』
ページ下部↓にもリンクを用意してありますので、ぜひぜひ読んでみてください!
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