133.ひゃっはー!
私は氷雪の国カイ・パゴスって国にきている。
そこではドワーフがトロルに支配されているようだった。
かつてパワハラくそ上司にひどい目に遭わせていた私は、そんなの絶対許せねえ!
……ってことで、かるーくトロルども粉砕してやろうと決意した次第。
ドワーフのテテロロとともに、近くの街へと訪れる。
「ここはニサラキの街です。かなり大きく、なかにはトロルが何人もおりまする
「ほーん、ご大層な外壁があるじゃなーい?」
街をぐるっと囲っているのは、石積みの外壁だ。
ただ、そこには技術を感じさせられる。
ぐらつきもなさそうだし、表面には魔法がコーティングまでされていた。
「トロルの分際で、こんな高度な外壁作れるの?」
「元は我らドワーフが住んでいたのです」
「それをあの馬鹿どもが奪ったってわけか……」
なんてことするのかしらね。
ドワーフたちが積み上げてきたモノを、よこからかっさらうなんて。
「ま、他人のもん奪ったってことは、奪われる覚悟があるってことよね? つーことで……シェルジュ」
ずっと拗ねに拗ねてるロボメイドに、声をかける。
「あんたちょっと、外壁の上から、爆裂ポーションたたき込んできなさい」
「つーん」
……はぁ、もう、めんどくさ。
「いい加減にしなさいよ。どんだけ引きずってんのよ」
「マスターが置いてけぼりにしたのが悪い」
「そりゃ……まあそうかもだけど」
それ以来ずっとこの調子なのだ。
あーもう、うざ。
うざくてたまらん。
いつまでウジウジウジウジとしてるんだか……。
しかたない。
ほんとはいやなんだが……。
「へい、ゼニスちゃんたち。ちょっと後ろ向いてて」
私の可愛い妹たちは、首をかしげつつも、言われたとおりにする。
ったく、この子らはこんなに素直なのに、どーしてロボだけは素直じゃないんだろうか。
「おいロボメイド」
「つーん」
ったくもう、しかたない。
これは仕方ないことなので、別に他意は無い。
チュッ……。
「これで満足?」
私はロボの額にキスしてやった。
多分こいつがここまで拗ねてるのは、仕事させておいて、ねぎらわずに置いてったのがむかついたのだろう。
だから、まあありがとうの、ちゅーってわけだ。
あー、はず……。
「イエス、マイマスター!」
ロボのやつは鼻息荒くそういう。
ああ、これで満足なのね……はいはい。
「とっとと私の作ったポーションぶち込んでこい」
「らじゃー!」
私がぽんぽんと作った爆裂ポーションを、自分のストレージにしまうと、窓から飛び出す。
足からジェット噴射して、外壁を軽々と飛び越えると……。
「ひゃっはー! 汚物は消毒だぁあああああああああああああ!」
シェルジュのあほが、爆裂ポーションを、そりゃあもう景気よくぶち込みまくる。
ずどどどどどどどどおどどおぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!
やれやれ、めんどくさいやつだわ……。
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