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【完結】天才錬金術師は気ままに旅する〜500年後の世界で目覚めた世界最高の元宮廷錬金術師、ポーション作りで聖女さま扱いされる〜  作者: 茨木野


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130.トロル



 私ことセイ・ファートは全国をブラブラ旅してる。

 氷雪の国に物見遊山できたのだけど、途中でガリガリのドワーフと遭遇した。

 

 どうやらドワーフはどこかの街へ行く途中だったらしい。

 厄介ごとの気配を感じた私は、街まで送り届けて、すたこらと逃げるつもりだったのだが……。


「! おねえちゃん! なにか、くるのです!」


 うさ耳ダフネちゃんが、耳を側縦長雷雨。

 トーカちゃんが三つ叉矛をもって、窓の外から様子をうかがう。


「主殿、大きな何かが近づいてくるでござる」

「どれどれ?」


 吹雪の中を、何かが移動している。

 ゆっくり、ゆっくりとだ。


 まるで巨象かとおもったんだけど、二足歩行で歩いてる。

 さぁ……とドワーフの顔から血の気がひいていった。


「お嬢さんがた。ここでいい。わしを降ろしてくれ」

「え?」

「ありがとう!」


 ドワーフが馬車から飛び降りると、一目散に去って行く。


「あ、ちょっと……ん?」


 ドワーフが何かを落としていた。

 それは……。


「ハンマー?」


 どうにも年季の入ったハンマーだった。

 これは相当、大事な物だとわかった。


「シェルジュ。進路変更。さっきのドワーフ追いかけて」


 冷戦状態のシェルジュは無言で馬車の進路を変える。

 逃げていくドワーフよりも、ちーちゃんのほうが足が速い。


「! おねえちゃん! 何かが飛んでくるのです!」

「なんだとぉ……?」


 ごぉおおお、と音を立てて、巨大な塊が飛んできた。


「トーカちゃん」

「承知!」


 投げ飛ばされたのは、巨大な雪の塊だった。

 トーカちゃんが飛び出て、槍を翻す。


 すると雪の塊は粉々になって散った。


「! 主殿! 敵の正体が見えたでござるよ!」


 トーカちゃんが叫ぶ。


「トロルです! 巨人のトロルが、我らに攻撃を加えてきたのでござる!」

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