123.やはり聖女様はすごい(何度目か定期)、そして神キャラ
【★おしらせ】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
セイたちがカイ・パゴスへと向かう一方……。
セイを追いかける冒険者のパーティがいた。
Sランク冒険者のフィライト、そして相棒のボルス。
今はそこに加え、聖騎士のウフコックが加わっている。
長らくセイの足取りがつかめずにいた彼ら。
捜索を一時中断し、今は冒険者としての任務を果たしにきていたのだ。
そこの一帯は、人の住めない炎熱地獄と化していたらしい。
元は肥沃な大地だったが、とある日を境に昼も夜もなく太陽が昇っていて、大地は草一本も生えない荒野になっていた……はずだった。
「こりゃあ……どうなってんだ」
「……どこにも荒野がないな」
元の、肥沃な土地に戻っていたのだ。日焼け対策をしてきたのだが、肌を焼くような痛みを感じない。
「まさか……これは……」
「ええ、そのまさかですわー!」
フィライトがキラキラとした目を、元通りになった沃野に向ける。
「きっと……聖女様がいらしたのですわ! 聖女様が問題を解決してくださったに違いない!」
「んなあほな」
しかし、ボルツは見てきた。今まであの聖女の少女が通りに過ぎていったあとには、数々の奇跡が起きてた。
このあり得ない不可思議な現象を起こせるのは、現状、聖女しかいないように思えた。
と、そのときである。
「……何か来るぞ。気をつけろ」
聖騎士ウフコックが剣を抜いて頭上を見上げる。
そこには、がたいのいい男が、空の上に立っていたのだ。
「! 空に立ってる……飛行魔法か!?」
ボルスが警戒心を高めながら、空中に浮いてる男を見やる。
すぅ……と実になめらかに、地上に着地して見せた。
男は……かなり整った顔つきをしてる。
目の下に竜のうろこのようなものが見えた。
「怪しいものではない。人の子よ。私はカイルーンという」
「カイルーン……?」
人間の言葉は話すようだ。しかし、ただの人であるとは到底思えなかった。
あんな高度な飛行技術を持つのだから。
「人の子らよ。聞きたいことがある。このあたりにセイ・ファートという女性を……」
「聖女様ですか!?」
フィライトは相手への警戒心をとき、一直線に彼に近づく。
ボルツが止める間もなく、カイルーンの手を掴んで尋ねる。
「わたくしらも探しておりますの!」
「なんと! おぬしたちもか!」
「ええ、よければお話聞かせていただけますか?」
「おお、もちろん!」
……フィライトに共感している。ということは、あのカイルーンという男も、聖女信者だろう。
「またか……って、ウフコック? どうした?」
「……もう一人、来る」
まだいるの? とボルスが頭上を見上げる。だがどこにも、さっきのような男はいなかった。
しかし次の瞬間……。
「問。あなたたち、セイ・ファートはご存じですか?」
「!?!?!?」
ボルスの、すぐ目の前に、見知らぬ女が立っていたのだ。
全体的に白い。肌も髪も、人もの色も。
華奢なフォルムに、生気を感じさせない瞳。
そして……天導教会の服。
「大聖女さま……」
「な!? え、大聖女だって!?」
ウフコックが驚く。その目線の先にいたのは……。
現在、世界を牛耳る組織、天導教会のトップ3の聖女。
大聖女であった。
【★新作の短編、投稿しました!】
タイトルは――
『聖剣学園の特待生は真の力を隠してる(と思われてる)~聖剣を持たない無能と家を追放された俺、大賢者に拾われ魔法剣を極める。聖剣を使わない最強剣士として有名になるが、使わないけど舐めプはしてない』
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