113.拍子抜け
私の前に立ち塞がる、炎の魔神ドゥルジ。
こいつをぶっ倒して、私はこの天空の城をゲットするのよ!
『消えろ! 下等生物が!』
ドゥルジが右手を掲げる。
出現するのは青い炎。なるほど、なかなかの熱量ね。
『死ねぇえええええええええ!』
圧縮された炎のつぶてが私に向かって飛んでくる。
まともにふれたら一瞬で蒸発することは確実だろう。
けど……なぁんだ。
「そんなもんか、魔神」
私に攻撃が当たる瞬間、炎が消えたのである。
『ば、馬鹿な!? わが魔なる炎が消えただと! あ、あ、ありえん!』
「神とか名前に着いてるのに、現実の世界に存在する法則に則ってくるのね。なんか、拍子抜けだわ」
もっと理不尽な、たとえばどう考えても物理で説明できない攻撃をしてくるとかなら、対処に苦慮したろう。
たとえば、攻撃が最初から無かったことになる、みたいな、師匠の能力とかね。
でもこいつは、燃焼。つまり、酸素を燃やして炎を作ってる。物理現象だ。
なら、対処できる。
酸素を燃やして炎を作るのなら、酸素を無くしてやれば良い。
私はポーションを使って、酸素の分子結合を、無理矢理ひっぺがした。
酸素がなければ炎は燃えない。簡単な理屈である。
「じゃ、次はこっちの番ね」
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