第四十三話「骨角器」
“骨角器”
動物の骨や牙を加工して作る道具のことで、石器と並ぶ原始人類の使用した代表的な道具の一種である。
蔦で縛られた大腿骨の荷を解き、縦半分に割れた大腿骨の一片を手に取ってじっくりと見つめる。
その色は陶磁器のように白く、真っ直ぐに伸びた骨はずっしりと重い。
これならば、いい武器が作れるだろう。
狩猟道具や装飾品などを作るという選択肢もあるが、今優先すべきは自衛のための武器である。
胡坐を組んで寝床の真ん中に座り、大腿骨の一片を左脇で抱えるようにして固定する。
カンッ カンッ カンッ
石槌を右手に持ち、大腿骨の先端を砕いて尖らせていく。
大腿骨の先端を鋭く尖らせることで、骨の槍を作るのだ。
カンッ カンッ カンッ
石槌で叩かれることで、骨は容易く砕かれてその形を変えて行く。
「ふむふむ。」
鉄を利器とする現代人にとって、骨は使い慣れない材質である。
それ故に、実際に触れることで得られる情報は大きい。
「成形は容易だが、耐久性に難あり・・・と。よし、槍の先は太めにしよう。」
ポキッと折れたら困るのだ。
「よし、できた。」
骨の槍の長さは、おおよそ自分の身長と同じくらいである。
この射程ならば、石槌の届かない間合いでも容易に刺突することができるだろう。
後は、夜が来るのを待つのみである。
【持ち物】
白い布
蔦の命綱
石槌
石ナイフ
大腿骨
木の枝
蔦の紐
骨の槍←NEW
【スキル】
木登りLv.1
崖登りLv.0
火おこしLv.1
【生産】
蔦の命綱
蔦の紐
アカシアのバリケード
格子状のバリケード
石槌
骨の槍←NEW




