表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/85

第31話



 知らない名前だ。首を横に振る。


「……違う。もう、屋敷の持ち主は変わっているみたい」


 そこでファイランは驚いたように目を見開いた。

 それから彼女の目はどこか真剣なものへと変わった。


「……あなた、元の苗字は分かるかしら?」

「リースト。当時の当主、私の父はゴーシュ・リースト」

「……ゴーシュ・リースト」


 ファイランはその名前を呟くように言った。

 それから彼女は額へ手をやり、小さく息を吐いた。


「知っているの?」


 問いかけると彼女はこくこくと首を縦に振った。


「その人は……爵位を取り上げられたわ。伯爵は爵位を取り上げられたあと、別の貴族に拾われて子爵になったと聞いたわ。今は地方で雇われ領主をやっているはずだわ」

「雇われ領主?」

「まあ、別の貴族に頼まれて領主をやっている感じね」

「……そうなんだ」


 それなら、ティーナ姉さんもそこにいるのかな?


「ルクスがいたあの村。あそこはゴーシュの管轄のようなのよ。今騎士を配置していない理由をレベリス家に問い詰めたら、管理はゴーシュに任せているという返答があってその返事を待っている状況なの。もちろん、領主はレベリス様だから知らない人も多いだろうけどね」

「……そっか」


 結構近かったんだ。

 もう少し旅を続けていればゴーシュが暮らす街についたのかもしれない。


 そうしたら、ティーナ姉さんにも会えたのかも。

 また後で村に訪れたときは、そのままゴーシュが管理を務める街に向かうのもありなのかもしれない。

 ゴーシュには会いたくないけど、ティーナ姉さんがいるなら姉さんにだけは会いたいし。


「リースト家は色々といわくがあってね。呪いによって、家族たちが満足に精霊魔法が使えなくなったとかなんとか……あったのよ」

「え? そうなの?」


 私が首を傾げたとき、近くにいた微精霊が話しかけてきた。


『そうだよ! ルクスのこと受け入れてもらえるようにって家族の人たちに協力していたのに捨てるんだもん!』


 ……そ、そういうことなのね。

 微精霊の言葉に、私は苦笑した。

 よほど信頼関係のない精霊術師ならば、私の微精霊たちで精霊魔法を封じることが可能だ。

 私に付き従う微精霊たちは、わりと偉い立場らしいから。

 

 私がファイランの微精霊を止めようとしても無理だけど、多少の精霊術師ならば魔法を封じるのは簡単だ。

 微精霊たちは、それを私の家族にもしたんだろう。

 逆に、好まれない魔力を持っている子でも、微精霊たちが微精霊を斡旋することも可能だ。


 私が親しかった孤児院の子たちは、このおかげで全員精霊魔法が使える。

 中には、美味しくない魔力の子もいたみたいだけど、「このまずさがたまらん!」という微精霊もいる。

 ゲテモノが好き、というのは人間問わず微精霊にもあるみたい。


 私は改めて元リースト家を見上げた。



面白かった、先が気になる! という方は

・ブックマーク

・評価「☆☆☆☆☆」を「★★★★★」

をしていただきますととても嬉しいです!



短編です、良かったら読んでみてください。


新連載になります。↓ 下のリンクから読んでみてください!



宮廷鍛冶師の幸せな日常 ~どうやら俺は宮廷一の鍛冶師だったようだ。俺を追放した奴らは今さら困り果てているが、もう遅い。俺は隣国で公爵令嬢に溺愛されながらのんびり生きます~

https://book1.adouzi.eu.org/n8836gp/


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ