第715話「承・4手分」★
現実世界、西暦2037年11月14日16時50分。
多想世界、亜空間歴6分00秒、暦時空艦ヘリオ・ソル内部、ゲームセンター。
再びゲーム盤に帰ってきた咲と姫は対戦相手であるイレギュラーの席に座る。
姫は現在の状況の駒を並べ終えて姫自身のターンを終了する。
「ほい4手分だ、4つ選択肢があるぞ」
姫は駒を進めて、イレギュラーの選択肢は4つになった。
1つ、打倒バルバトス・ダイスロール。
2つ、亜空間歴に図書館を作り、記録を移す。
3つ、食糧エネルギー問題について深堀りする。
4つ、ラスボス&裏ボス戦をやる。
「このラスボス&裏ボス戦についての資料は読んじゃっても良いんだな?」
「構わんよ? 判断材料にしてくれれば良い、作っちゃっただけだから」
そこにはラスボスと裏ボスについての詳細な戦闘での立ち回りが書かれていた。どうやらそれらを読んだ上で判断しても問題無いらしい。
今更、ラスボス前にネタバレを食らうなんて日常茶飯事だし、その上での「いいよ」だった。
「確認だがこのラスボス迷宮は、門に入らなければ発生しないんだな?」
「だな、対してバルバトスもジゲンドンも各世界で勝手に悪さをする」
ということは、難易度こそラスボス&裏ボスの方が高いが、危険度は現在、元滅種のバルバトスとジゲンドンの方が高い事を意味していた。
「正直、食糧問題はいまいちピンと来ないから保留で良いんだけど、図書館と元滅種の優先度が解らんな……」
「ほほお、そっちで悩むか……」
「なので、元滅種の巣穴の発見とバルバトスの討伐を先にやる。対策もリングで出来てるしな」
ということで、イレギュラーの次の1手はバルバトス討伐戦とした。
「討伐し終わってから亜空間歴の図書館に〈討伐した〉って書けば良いしな」
「そっかそっか、じゃああとは行く暦だが……アテがなさ過ぎるから、ワシのターン! ダイスロールで決めまーす!」
言って、姫は自分のターンだと言い張って。6線時間軸のどこの暦に敵が居るか、ダイスで決める。ついでに年代も100年代単位でダイスを1回降る。
そして最後に街の場所も6箇所あるのでダイスを振れる。
暦で1回、百年代で1回、街で1回だ。
「ではダイスロール!」
《ダイスロール! ……6! 虚裏闇暦に決まりました!》
《続いてダイスロール! ……6! 600年代になりました!》
《続いてダイスロール! ……2! 第2の街雲の王国ピュリアになりました!》
《姫のターンのダイスロールで、虚裏闇暦600年、第2の街雲の王国ピュリアに元滅種の巣穴とバルバトスが居る事になりました!》
咲と子犬の眞井が嫌そうな眼差しで愚痴を零す。
「お姉ちゃん出目が悪すぎ……」
「きゃいんきゃいん!」
「いやいやいや!? これは本当に運否天賦だから何もしてないぞ……!?」
慌てて言い訳をするが、出目が悪いことには変わりはない……。
「ウボア、いや行きたくねえ~……」
逆に天上院姫がダメージを受けている。
イレギュラーが、場を整えたので再度出発の依頼をする。
「じゃ俺のターン。今度は負けなくて良いから勝ってこいよ、だな。ターンエンド」
姫もイレギュラーも、お互いが同意したうえで納得する。
そんな中、現れたのは湘南桃花先生だった。
「じゃあ姫ちゃん、ギルド本部の1室を亜空間歴と繋げて頂戴。その中で私は受付嬢の作業をするわ」
その手があったか! と関心しながら、姫は桃花の言われるがまま。ギルド本部の1階の1室を亜空間歴を繋げた。
《亜空間歴6分05秒。最未来歴1年のギルド本部1階の桃花の1室を亜空間歴と繋げました!》
と、そのタイミングで咲は報告書を桃花先生へ手渡す。
「先生、第5回の報告書出来ました」
言われて先生は第5回目の報告書を眺める。
「ほうほうなるほどね、流石に6線時間軸の配置した色はまとめたか」
「はい、流石にこれは報告しとかないと後で迷いそうだったので……」
と、報告書を眺めて更に感想を言う。
「ん~、季節と天候の記入忘れがあるけど……まあこのくらいなら問題ないでしょう、細かすぎても何も進まないし」
と、言ってから桃花は咲の報告書をありがたく受け取って、ギルド本部と図書館へ寄付するコピーを作り始めた。
仕切り直して姫は咲に対して激励を浴びせる。
「んじゃ、咲、ラスダンはまた今度で。まずはバルバトス倒すぞ」
「おっけ~い!」
咲は今度こそ! と気合を入れ直し。
6線時間軸も航行可能になった、暦時空艦ヘリオ・ソルに4人は乗り込んで出発した。
おまけ。当分やるの先になりそうだから本能のままに作っちゃったラスボス&裏ボスの設定を公開しますわ~!〈作者〉
地下迷宮第100層ラスボス、VS星明幸=ミュウ=天上院姫
名前◇ゼロワン
希少◇SSR
分類◇根源の夢_純化するラスボス_0から1にする程度の能力
解説◇名付けられる前の全ての自然や道具が持つ純粋な力を執行する。肉体がなく精神のみの存在、故に精神状態の時は何も出来ないが、神官に肉体を憑依させると並列思考で神の力を執行する。3人の神官に1人ずつ憑依して、憑依している状態の時に攻撃すれば攻撃が当たりHPが減る判定となる。この存在は自分で意識した存在に憑依する。
名前◇星明幸
希少◇SR
分類◇神官_現実世界_今現在歴
解説◇このキャラは変化技〈スキル〉でないと攻撃が通らない。普通であれば普通であるほど攻撃が通る。全ての変化技を覚えることが出来る。バフ・デバフ担当。HPはプレイヤーがデバフをかけると減る。肉体はあるのでHPが0になると瀕死状態になり倒れ、ゼロワンの憑依も出来なくなる。
名前◇ミュウ
希少◇SR
分類◇神官_ファンタジー世界_最古来歴
解説◇このキャラは物理技〈スキル〉でないと攻撃が通らない。古ければ古いほど攻撃が通る。全ての物理技を覚えることが出来る。アタッカー担当。HPはプレイヤーが物理攻撃をすると減る。肉体はあるのでHPが0になると瀕死状態になり倒れ、ゼロワンの憑依も出来なくなる。
名前◇天上院姫
希少◇SR
分類◇神官_SF世界_最未来歴
解説◇このキャラは特殊技〈スキル〉でないと攻撃が通らない。新しければ新しいほど攻撃が通る。全ての特殊技を覚えることが出来る。魔法担当。HPはプレイヤーが特殊攻撃をすると減る。肉体はあるのでHPが0になると瀕死状態になり倒れ、ゼロワンの憑依も出来なくなる。
◇
地下迷宮第100層裏ボス戦〈BIG4〉
名前◇天上院咲
希少◇SSR
分類◇放課後クラブ_BIG4_裏ボス
解説◇素早さ、存在優先度担当。彼女はゲームが好きなエンジョイ勢なので楽しむ事が第一のプレイスタイルとなる。ランダム要素や立場や位置が逆転する〈革命〉などを使ってくる。魔法剣士らしく、前衛・後衛両方こなすオールラウンダー。文法型の心氣使い。全体回復能力小。攻撃技・防御技・補助技も豊富。最長文学少女の名に恥じぬ、思考加速世界での動作は世界最速。肉体も早いが、滅茶苦茶早いとは言ってない。
覚醒◇パーティーが全滅し1人になったら発動する。ランダムに1人蘇生させそのものを覚醒状態にさせる。で、2人で戦う。
名前◇真城和季
希少◇SSR
分類◇最果ての軍勢_BIG4_裏ボス
解説◇バフ・デバフ担当。真城が存在するだけで、状態がシークレット表示になるので。秘匿性の高い伏せ字状態になる〈真城は■■■■を放った! よって■■■■になった!〉など、まともにゲームをさせる気がない。さらに陰陽五行論系のトップなので、強化系、賢術系、陰陽系、精神系、未覚系の超能力を、強い覚悟と責任を持って決断執行する。指揮官が前衛に出たら壊滅するので後衛タイプ。自然型の心氣使い。全体回復能力中。
覚醒◇パーティーが全滅し1人になったら発動する。自分と相手の能力スキル効果範囲が現実世界を含めた世界全体・全土に影響する、その中で覚悟と責任という重責を背負って、なお戦えるかが問われる。
名前◇湘南桃花
希少◇SSR
分類◇非理法権天_BIG4_裏ボス
解説◇運命変化・フィールド変化・天候変化担当。地形操作と言う名の〈方位変化〉を得意としながら、様々な環境変化を仕掛けてくる後衛タイプ。環境型の心氣使い。仲間を助ける裏方タイプなので縁の下の力持ち。全体回復能力大。大雨・大日照り・大雪・謎の乱気流など、その場に立っているだけでプレイヤーにとって邪魔になる存在。だが無自覚だ。行動や移動をしながら頭の思考で呪文を唱えるので並列思考のマルチタスク型。素手で攻撃しながら魔法が飛んで来る。
覚醒◇パーティーが全滅し1人になったら発動する。〈反魂の魔法〉を使い、自分以外の3人を例え瀕死じゃなく、死亡してても蘇生・再誕させる。自身は瀕死状態になり倒れる。なおその3人はその後、覚醒状態になれない。
名前◇信条戦空
希少◇SSR
分類◇四重奏_BIG4_裏ボス
解説◇攻撃特化担当。彼は〈俺より強い奴に会いに行く〉というオンリーマンなので、そのパーティーの中で一番強いキャラにヘイトが向き、向かってゆく。ヘイト操作が効かない。典型的な前衛タイプ。全王型の心氣使い。様々なものを繋げる〈繋がる風〉を使い、なおかつ〈謎の乱気流〉も起こすので、広範囲攻撃も単体攻撃も得意な兎に角攻撃しかしてこないタイプ。全体回復能力なし。だからといって一番倒しやすく弱い理由もなく、「神速のインパルス」と呼称される、『0.11秒』の人間における極限の反応速度を持つ。超接近戦に持ち込まれたらまず勝ち目がない。
覚醒◇パーティーが全滅し1人になったら発動する。〈太陽〉と〈風になる〉状態になり、物理技が効かなくなる。更に〈大反響〉を使い、〈全ての人間の想いを込めた一撃〉となる、簡単に言うと元気玉の連打攻撃。




