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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
EX第10章「四獣王ジゲンドン討伐攻略戦」西暦2037年11月10日

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第712話「転・6線時間軸」★

 現実世界、西暦2037年11月16時30分。

 多想世界、最未来歴1年、第1の街ライデン、春の月、晴れ。


「いやー困りましたよ、いきなり最古来歴に飛ばされましたからね」

「全くだよ、NPCやAIは大転移門使えないから自分で時空転移出来ないんだぜ?」

 アセンブラとトレントは、自分じゃどうしようも出来ない出来事に心を安堵していた。

 ちなみに極神速歴で捕まえたペット、眞井は咲の影の中でお昼寝タイムのようだ……子供のワンちゃんらしく可愛らしい。

「くうん……」


《ワールドアナウンス〈虚裏闇歴(きょりあんれき)〉が追加されました。新たに〈6線時間軸〉が形成されました。フィールドに〈天候変化〉が追加されました》


 最未来歴1年、放課後クラブの暦時空艦を回収して、最古来歴に居る仲間達を咲が暦時空艦を運転後、回収。

 一回桃花先生のギルド本部の所に直接報告書を手渡しに来た。

「で、四獣王ジゲンドンの冒険をしてたらこうなったと、自重してないねえ~、調子戻ってきたんじゃない? 姫」

 桃花にはお見通しなので、姫の心の〈中身〉に対して言っている。


「いや~褒めても何も出ないぞ~?」

 大胆不敵に創造の限界まで創作して表現したので満足そうなGM姫、本当に他人の目線を気にして、怯えながら他人の物差しで測り直すクセは、大分落ちて解き解れて来たようだ。


「大真面目に褒めてるんだよ、バカ。ん~なるほどこんな局面か~……」

 桃花は手を顎に添えて考え込む。


「……、吸血鬼大戦とデート戦争の件は咲ちゃんとはほぼ関係ないから別件だし……、まあそろそろ敵さんの巣穴ぐらい見つけたいわね……」


 と、桃花は姫の顔色を伺ったが、何かこう、心境が優れないようだった。桃花はソレを敏感に感じ取る。

「……あともう一件」


「ん? 何じゃ? 理論上完璧だろ? この報告書」

「理論上はね……、でも今の姫の心が昔より弱くなってるのは事実だから、それ用にゲーム調整しないと……、マイナスの暦3つはやりすぎだな。1つでいい」

 美しい形として暦3個の影は妥当だ、だが、その闇を包み込めるほどの大らかさや大胆さ、または責任感・自信や覚悟が強すぎて。今の姫には無理そうだなと、桃花先生は判断した。


今の姫の心の状態じゃ、こんなに闇を抱えるのはとても無理だ。

「姫の心が負けてる、ストレスを感じてる。だからこの図は間違ってると言えるわ」

 3個ではなく1個で調整し直しと先生に言われてしまった。

「闇や悪や影が必要なのは私でも解る、だからってこれはやり過ぎ。やり直し」


「ぐぬう、わ、わかったのだ」

 姫も納得してくれたようで何よりである。

 ゲームマスターのゲームプランに文句や訂正を投げかけた事例は、たぶん桃花先生が始めてだと思って驚いた妹の咲。

 姫の心の弱さを敏感に受け入れて、その上での修正案。完璧だし、長年の関係性からの呼吸具合もバッチリである。平たく言うと相性がいい。


 というわけで、虚裏闇暦がちょっと修正。

 具体的には、虚裏闇暦は今現在歴と連動する翳りの影として修正された。


「話に聞いたけど、最未来歴5年に居たバルバトス・ダイスロールはどうなったの?」

 真城和季が被害の防止を報告する。

「5系統トップも各々やることをやって被害の阻止には成功、潔く引いたってさ」

 どうやら任務は全うしたようである。


「あとは、対バルバトス戦の秘奥義発動前と発動後の対策か……」

 咲は呟く、特に秘奥義発動後に何千年も時間移動させられる状況は最悪だった、復帰も回収もかなり難しかった。


「秘奥義発動後の対策は……しょうがない、不動文」

 真城和季が不動文に指示を出す。


「へいへい解ったよ、これ、この指輪をはめておけ」

 貰ったのは何の変哲も無い赤い指輪、リングだった。


《天上院咲、天上院姫、アセンブラ、トレント・フレンドリーは、〈情報反転術式の赤いリング〉を手に入れた!》


「秘奥義発動後に時間移動させられる結果は避けられないから、術発動時間を基点に意識的じゃなかった時に発動。結果のあとに反転術式を自動発動。例えば100年後に飛ばされたら自動的に100年前に戻る情報反転術式を組み込んだリングだ」

 これにより、もし戦闘で100年後に飛ばされた結果は変わらなくても、その後に発動するリングの効果で一瞬で元の時代に戻れる。

 つまり、一瞬でどっか行ったと思ったら一瞬で帰ってきている結果しか残らなくなるわけだ。

「わお、助かる。やっぱ何でもありだね最果ての軍勢」

 スキルを無効化する秘奥義に、秘奥義が終わった後に発動するスキルなら、どの条件にも接触しない。完璧な帰還方法だった。


「あとは何が起こるかわからないから発動前の対策じゃな」

 姫は話を仕切り直す。スキルを使ったら状況が悪化するから、スキルを使わない戦法を考える必要があった。

「まあ、スキルという技術が使えないとなると。基本体術戦闘になるしか無いんだよなあ~……」

「体術か~」


挿絵(By みてみん)

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名を上げる。ボカロBGM:最終決戦~ファイナルバトル~
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