第436話「ステータスオープン!!」★
仮想世界、ホーム空間、サキの部屋。
そこには、サキと農林水サンとオーバーリミッツが居た。
サキがナビに向かって叫ぶ。
「セミプロ! 運営権限として全個人情報という名の私のステータスをオープン!!」
《運営権限が執行されました、ステータスをオープンします。》
◆
記載時期◇西暦2037年4月3日
名前◇天上院咲
HN◇サキ
防犯◇指紋認証
誕生日◇西暦2022年3月9日
出身地◇日本国神奈川県
組織◇魔法科学高等学校、1年1組科学部科学科07番。
所属◇放課後クラブ01、世界観探索隊01。
二つ名◇セミプロ、家族の善神、最長文学少女。
遊んだゲーム◇合計8本
踏破領域◇27領域
アバター◇魔法剣士Lv.101、学者Lv.8。
◆
言ってから、サキはオーバーリミッツに対して個人情報を見せつけるような形になってしまった……。
「……、このステータス画面って。個人情報丸わかりだよね……? 赤の他人だったら〈プライバシーの何とか〉でどやされそうな気がするけどな……?」
「て、言うても。この形が一番お姉ちゃん、ゲームマスターのゲーム進行に一番有効なんでしょ……? だよね……?」
困ったことに天上院咲/農林水サンとしてはそうなのだ……。
「うん。世の中がワシの鶴の一声で動いていると解ってしまった以上。もうプライベートも何もかも隠す必要はないからな……、なら、それを知った上でゲーム進行が一番円滑に進む今の形がコレなのじゃ」
つまり必要最小限にして世の中も円滑に廻すとなると、このようになる……。別に正しいことが正義では無いが、世の中というものは十中八九正しさで出来ていて、夢を語るのは御法度だ。夢女子というわけではないが、そんな理想ばかりを語られても相手側は困るので、夢と正しさと本当の事を混ぜておかないと……。それこそ本当に歪みが生じる……。
「つまり、今の一番最高最善のゲーム進行はコレ、って事になるのね」
「そういう事じゃ、他作品の模範の奴隷になる必要はもう無い、ちゃんと理解分解再構築して、自分の血肉として生きる、生かさせて貰おうか! なのじゃ」
言われてサキは……。
「んで? このステータス表を放課後クラブ全員分観るの? 8人ぐらい居なかったっけ……?」
「まあ、それはゆっくり追い追いやるけどな、とりあえずトップバッターはサキじゃよなやっぱり……」
オーバーリミッツが農林水サンに、踏破領域のという専門用語に食いつく。
「この踏破領域ってのは?」
「街やダンジョン単位だと、もはや数えづらいし広さもマチマチだからな。区域・エリア内全域で1領域って意味じゃ。読み方は〈未踏破領域を踏破した数〉つまりダンジョンクリア数だな」
どうやら削りに削った数値と単語でこうなったらしい……。
「あと、アバターに関してはスキルレベル数とかアイテムとか奥義とか多い上にゲーム変わると使い物になるか怪しいから。データコンバートしたときに成る姿の対象……即ち〈見た目〉意外の情報は全部切った」
姫にとっては、情報を極限まで削ぎ落としたと言う意味らしい……。
これならゲームをまたいでも、……例え現実世界だろうと〈使えるステータス〉というコンセプトならこれは正解だろう。何より、姫にとっての「これ以上は削れないし、増やされても邪魔」という絶妙なラインでのステータス采配だった。
「というわけで、新しいステータスが出来たワケじゃ。今後のゲーム、仮想でも現実でも、このステータスは一般公開される体でゲームを進める。いわば、どのゲームでも表示出来るデッカい大枠のステータス表じゃな、GMとして……これが表示されてないと文字通り〈話にならない〉困った事になると言う意味でも……これが良いし、……やっぱ最高最善の選択じゃな」
「今は、でしょ?」
珍しくオーバーリミッツがツッコミを入れる。
「まぁ、今は何じゃけど。これが理想なんじゃからしょうがないじゃろ?」
サキは「そこはしょうがないじゃなくて、これで行きたい! でしょ?」と釘を刺した。
「……、まあそういうことじゃ」
リミッツは一考したから了承する。
「まぁ、別に悪くないし。文面としても絵面としても綺麗だと思うわ、そう思う」
「まあ絵面意識したからな……」
言って……、オーバーリミッツは。
「じゃあ、これからヒメちゃんのゲームをしたいなら。この空白欄は埋めてからじゃ無いとゲームは進められないって事ね」
「うぬ」
「……、ん~別に悪くも無いし善行を積もうと思っての行為だから攻められないけど、セキュリティ〈防犯〉の項目だけ追加してやり直して。不特定多数が個人情報見放題・本人特定は容認出来ないので」
「お、おう。防犯って事はパスワードとか、指紋・顔・二段階認証とかの事じゃろ?」
「それ、お願い」
どうやら3人合意出来たようだ。
とりあえず、これにて大枠の大枠は決まった。




