番外編33「レベル10の冒険者」★★
少年は駆け出し冒険者「ああああ」は始まりの街『カルテットタウン』でレベル上げをしていた。
そのレベル上げも一段落付いてただいま10レベル。ここらへんで次の街へ出も出かけようと思ったときにふと、思ってしまったのだ。
「あれ? そういえば新しい街も場所も知らない」
というか地図も無いことに気づいた。
新しい街、新しい冒険。それは良いのだが、誰もが好き勝手に動いているので指針が見当たらない……。困り果てた「ああああ」はギルド中央広場の受付嬢の元へと足を運ぶのだった。そこには結構有名な「受付嬢だったらこの人!」と呼ばれる湘南桃花嬢が居て……。親切丁寧に教えてくれる事になった。
「ありゃ? もしかしてその地図。EWO2の地図じゃない。……あちゃ~しまった! 外の世界の最新版作るの忘れてた! とは言えほとんど変わってないから! パパッと最新版作るね!」
生き急いでるようなその風貌は、どこか親近感が湧きそうな面持ちだった。
「んで、あ~君の欲しそうな地図作っといたわ。急いでだけど」
「ありがとうございます!」
地図上だと、ど真ん中にある『カルテットタウン』のちょっと外ぐらいしかでたことが無いあ~君はどこへ行けば良いのか訪ねる。
「まず、注意事項。国境線には行かない方が言い。今のレベルじゃちょっとキツそうだから」
冒険者あ~君と受付嬢桃花の会話が始まった。
「じゃあ、レベルいくつぐらいだったら行っても良いんですか?」
「ん~。まあレベル30ぐらいかなあ~……って言っても、この世界ってあんまりレベルって当てにならないからな~」
「どう、当てにならないんですか?」
「別に数字や数学が嫌いなワケじゃ無いけど。レベルが高くなったら自信が付いた……だと結構痛い目に会うのよね。この世界は……」
「そうなんですか?」
「うん、例えばレベルインフレの波に巻き込まれる。だから結局、私の友達の範囲、エリアではレベルは非表示になってるわけ。信用できるのは頭数、人数とか羅針盤とか日時は裏切らない。あと見た感じ、レベルを経験値と間違えて設定しちゃって。変な数字出して鼻を伸ばす子も沢山居るかな~。まぁ悪くは無いんだけど……結局、長続きしない。長続きするかな? って思って見守ってても、結局、長続きした記憶が無いかな。自然消滅ってやつ?」
「はぁ~……」
(そもそも小説10万文字以上書き切れる子が、あんまり居ないんだよね。人気でなかったり、炎上したりとかで……とは言えないか……)
「ともかく! 〈私の世界〉を冒険するんだったら! レベルを過信するのはいけないって事! これ大事だから、何度だって言うわよ!」
(いまこの人、私の世界って言ったよ……? どういうこと?)
「レベルの過信は危険! ですね! わかりました! でもそれだったらどうやって国境を越えれば良いんです?」
「自分に自信が付いたら挑んでいいよ、そこら辺も含めて自由だしね」
「わかりました」
「んじゃ、危険地帯1『国境線』も言ったし。危険地帯2『迷いの森』も言っておきますか」
受付嬢は、北西の方を長ーく指さす。
「ここも危ない、私はここで2年迷った」
「に! 2年ですか!?」
「ま~、全部を理解するのに時間がかかった、だから何ともね~。おまけにアイテムも天羽々斬ぐらいだし……」
「逆に~……、僕のレベルで良い感じな場所ってどこになりますか?」
「やっぱり、ここから徒歩1時間西に行った。『プレイヤー街』じゃないかしら? 色んな人とお話出来るし。ギルド作るのが当面の目標かもね。ま、〈ソロで遊ぶ〉のもまたいっきょう。無駄な心配せずに済むからソロもオススメだけど、相棒居ないと話し相手居なくて会話が続かないわよ」
「なるほど、気をつけます。では、プレイヤー外へ行ってみます!」
「おう! 達者でなぁ~! 何か解んなくなったらまた来るんだぞお~。あ~君~覚えたぞお~!」
そうして冒険者は旅に出て、受付嬢は次のお客さんとのお仕事に入っていった……。
豆知識
単語◇国境線
分類◇危険地帯_地図_受付嬢
解説◇大体、関所にぶつかって。お金を取られる。で済めばいいものの、敵と敵がにらみ合ってるのには変わりは無い。よって、いつ場外乱闘になってもおかしくない。大きな選択肢を突きつけられる事も度々あり。自分は右側を選ぶとハッピーエンドへ向かい、左側はバットエンドルートが勝手に進行したり。それを横目で見るのも良い気はしない。それが制限時間式の時もある。ポーズで止めても時間は進むので、リアルタイムで選択を迫られる恐怖は、一度味わうと中々後味が悪くなる。国境線なので常に臨戦態勢、緊張感で食事も喉を通らなくなったりする。良いことが何にも無い。PKに出会って奪われるだけ、というのもある。




