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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第15章「ゼロから」西暦2035年7月15日

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第309話「念の修行」

《ようこそヤエザキ様、農林水サン様。EWO2にログインします。》


 西暦2035年7月19日放課後。ギルド中央広場。

 タイムトラベルの経緯をだいたいギルド報告で聞いた、受付嬢湘南桃花は呆れた顔で天上院姉妹を観た後。今までの苦労を半ばあきらめ顔で語る。その上で、今後に繋がるようアドバイスをする。


「あんた達ってさ、ぶっちゃけ〈ぜつ〉しか知らないでしょ? ロクに理解もしないで〈ねん〉は使ってるけどさ」


 予想外からの質問だった。

「? 絶ってあの封絶ふうぜつのこと?」

 封絶は体を〈絶〉状態にするのではなく、空間を〈絶〉状態にする業だ。

「確かに昔からチート技として〈念波〉は使ってるが……特殊能力はイコールでスキルじゃないのか?」

 チートを開発したゲームマスター姫の方がわかってなかった。そしてわかってる桃花が今の実力のもったいなさを論する。

「ぶっちゃけ、ただの良くわからない不思議な特殊能力だと思ってるから。言葉の力や意味を25%ぐらいしか引き出していないわけよ」

 今までの姉妹の様々な本気や、〈エボリューション・極〉などをステータス上はMAXだとしても。25%しか発揮できていないと言っている。


「ハ〇ターハ〇ターで悪いけど、先代や古参が残していった叡智えいち。四大基礎たる〈てん〉〈ぜつ〉〈れん〉〈はつ〉ぐらいは修行し直さないと、この先。生きて行けないわさ」


 それは、核心は無いがなんとなく。自分たちの為に残して行ってくれた技に聞こえた。

「桃花先生は出来るの?」

「知らないけど出来てたんじゃないかしら? 少なくとも吸血鬼大戦の時は……」

 出来てなければおかしいという意味である。

 あれだけ散々『吸血鬼大戦』というワードが出て来ると、流石に過去の書物で調べた咲と姫。その死と再生の螺旋は観るものを圧倒させるだけの力があった。

 あの力を無意識の天然でやってのけてしまうあたり、やっぱり昔の桃花先生は強かったんだな~と。解っていなければいけないのに知らなかったゲームマスター姫。

「ま、私も修行するからさ。3人でやってみましょう」

「四重奏の人達には教えないんですか?」

「あいつらは特別、どうせ勝手に強くなるから。放っておけ放っておけ」

 話がそれたが、修行の始まりである。


 

 ギルド中央広場、闘技場。

「んじゃ、順序良く〈てん〉の修行から始めますか。と、言っても私も今から勉強するんだけどね」


 〈てん

 まとうもの、煩悩のこと。オーラを自身の周囲に留めること。


「……、それだけですか?」

 咲、桃花、姫は考える。

「それだけね。まーつまるところ、スーパーサイヤ人の通常状態ってことね」

「なるほど、『物凄い霊圧だ』とか『凄まじい霊圧だ』とか『桁外れの霊圧だ』……とか。そういうのの通常状態ってことか」

「お姉ちゃんそれブリーチ……」

 話がそれたが。

「つまり、その纏を薄くしたり濃くしたり。量を上げて留めることも出来るってことか」

「目的が『とどめる』だから、逆に微動だにしないオーラの方が優秀ってことじゃないかしら?」

「ま、じゃあとにかくやってみようなのじゃ」

 というわけで、纏の練習に入った。ちなみに皆、スタイルが違う。咲、姫、桃花は気合を入れる。

「えっと~じゃあ。エボリューション!」ボウ!

「えっとー……。神威かむい!」ボウ!

「私は普通にオーラかな。てん!」ボウ!

 しばらくその状態を1分間キープした後……。

「じゃあこの状態で、闘技場の中をぐるっと一周歩いてみましょう」

 まずは安定化を図るのが最優先だ。

「はい!」

「オス!」

 こうして修行が始まった。


 ……、わかったこと。生命エネルギーが結構皆活発に動く。余談だがオーラの量的には精神が通常状態の時。咲が1000・姫が5000・桃花が8000と言った所だろう。あくまで目安なのであまり信じないように。

 ただ見た感じ、街が動いている程度の認識しか視野が捕らえられなかった。本番・本戦では地球規模になることを視野に入れないと修行にならない。ということで、イメージだけでも射程範囲を地球アースまで伸ばす事にした。

 桃花は次の指示を出す。

「ふむ、じゃあ次は地球を包み込むようなイメージで〈てん〉をやってみて。私もだけど、それで25%だった纏を100%にして維持。留めるイメージね」

「え? アークグレンラガン?」

「お姉ちゃんそれ違う……あくまでイメージするだけだからね?」

 そして地球を包み込むようにオーラをイメージ、留める3人。

「それでは〈纏〉の維持! はじめ!」

「「オス!」」

 3つの地球が、生命を活発に動き進め・流れ・廻るようなイメージを持続させ続けた。


 ……、できたこと。桃花の見立てでは、なんとかイメージ通りのは出来たようである。

「ヨシ! やめ! リラックスしていいよ」

「だはあー! 疲れるー! 歩くだけでこんな疲れるなんてー!」

「桃花さん本当にこんなこと、無意識にやってたんですか?」

「いや、無意識だから知らんて……」

 桃花の力は、ある意味とんでもない。致命的な鈍感さである。……とも二人の姉妹は思った。

「んじゃ、今度はあんたたちの大好きな〈ぜつ〉やるわよ」

「……むしろ絶は」

「私達が知らなかっただけなんだよなあ~……」

 〈念〉の修行は続く。

 ――その後、結局。

 てんぜつれんはつ、そして応用技のしゅういんぎょうけんえんこうりゅうは。一個ずつ練習するのはかったるいので、各々知っておくように・頭に入れておくように。ということで解散した。

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