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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第9章「ザ・エンドオブ・アリスストーリー」西暦2034年11月1日

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第194話「2日目」

 さてさて始まってしまいました。

 イベント名『ザ・エンドオブ・アリスストーリー』。

 その30分前。


「マジで初見リアルタイムなのふざけんな、これは神ゲー認定して良いレベル(かっこ嫌味」

 攻略組ガチ勢が陣形組んで待っていた。前のイベントで出会った、ギルド『能筋漢ズ』。プレイヤー名、ジャンプ・マガジン・サンデー・チャンピオンの筋肉細胞が脈動してるのがここからでも解る。

 天上院咲/ヤエザキは最後尾、当たり前のようにルール無用の変則ルール。


 職業も無差別級&行き当たりばったり&リアルタイム&屠殺の即興詩。


 なんかもう、色々めんどくさかった。

 集合してるプレイヤー達を目視で観ても後はギルド『最果ての軍勢』ぐらいしかわからなかった。あと、見知らぬゴーレム? は2人。

 ステータス画面をみて知らない人達のプレイヤーを観ると、周りの人は所々で『プロ』『プロ』『プロ』と5割りぐらい、プロだと解るアイコンが表示されている。エンジョイプレイヤーのヤエザキは割合的に少数派の装備でもう普通に浮いていた。

 唯一ヤエザキの中で輝く武器と言えば。『エレメンタルマスター・オンライン』クリア記念のエンドコンテンツ。【千物語】シリーズの剣を持っているぐらいであった。しかしこれでも浮く。

 何故なら皆、千物語をカスタムしたりしている。具体的には【千物語+改10】とか【千物語+上限解放レベルMAX】とか、他のゲームのエンドコンテンツのアイテムを各々のオリジナリティでアレンジして。上限一杯までカスタマイズしているからだ。

 【ただのエンドコンテンツだけ】を持ってきているのは、ここではヤエザキぐらいしかいない。弱すぎて場違い。そんな雰囲気すら漂っていた。

 ヤエザキがゲームを一つクリアしていようが。ここではクリアレベル1扱い。レベル10とか、レベル30とかレベル80が普通に居る環境。環境社交性がここでは一番集まっている中でランク最下位。

 これでは弱すぎて、息苦しい……。

 

「さて、では始まるぞ。大丈夫大丈夫……最後尾最後尾……!」

 

 3……2……1……!


 ゼロ。


 ――――ピー!!

《『ザ・エンドオブ・アリスストーリー』を開催いたします! 皆様ふるってご参加してください! ご武運を!》

 嫌味にしか聞こえなかった。

 と、その時。ドカン! と遠くの最前線から爆発音が響く。何人か爆風で吹き飛ばされているが、全損した様子は無い。皆キレッキレの動きで各々の戦略で、この場を乗り切ってみせた。

「あー、始まったのね……」

 ここまでは予定調和。

 今回のヤエザキの目的は戦闘ではない、最後まで見届けること。それがゴールへ繋がるのだから。無理に戦う必要はない。

 ヤエザキもその爆発地点まで進むが、デッドラインギリッギリを突き進む。爆発音が反響する。

「大丈夫だ、まだ行ける!」

 危なっかしいが、ダメージを受けながら前へ進むのは十八番オハコだ。

 そしてヤエザキはスキルを発動する。

「危なっかしいけど、スキル《鷹の眼》発動!」

 万全を期すように、前方を上空から見つめる。初見プレイは、中々に危なっかしかった。


 霧の中から現れたのは迷いの森。――瞬間、鷹の眼が緑色の蝶をゆっくりと視認すると同時に……。ギュン! と上空から《不可視の弾丸》が鷹の背中を貫いた。ヤエザキは《鷹の眼》のスキルを解除する。

 流石にノーダメージとはいかず、かすり傷程度の損傷を鷹を通して受けてしまうヤエザキ。だが、観ず知らずのヒーラーが速攻魔法で回復してくれた。ここでは知らない人でも仲間。頼もしかった、だが。お荷物なのも歯がゆく感じた。

 そしてヤエザキは理解する。

「なるほど【ココか!】」 

 導き出された答えは一つ、ここでの攻略法は【地図化マッピング】が居る。ヤエザキにとっては【ココは】なのだが……。

 それを感知した最前線ガチ勢は、各々が作った【地図】を広げる。これも疾風迅雷の速さ。ヤエザキには真似出来なかった。だが彼女は《鷹の眼》を通して、近道ショートカットコースを知った。遠くに有る建物が運良く観えた。

「よし! まずは《温泉旅館》に行こう。たぶんココが中間地点だ!」

 そこで時を稼いで、時間調整をするつもりだ。今日の所はそれで大丈夫だろう。



 迷いの霧森を迷いなく抜けると、そこには温泉旅館があった。観たところ、まだ誰も来てないが。すぐに皆集まってくるだろう。そんなひと時の瞬間だった。そんな中、第1にするべきはこの場所を中心とした地図作りだ。再び《鷹の眼》を上空の更に上空。森を抜け、地平線が見える所まで鷹を飛ばした。そこから見える景色をヤエザキは視認する。

 正直言って地図作りはかなり苦手なヤエザキ。何せ攻略組ガチ勢の地図の方が遥に立派で正確に見えるからだ。簡単に言うと【見栄えが良い】。ついでに言うとかなり広く冒険してるので、更にややこしい。頭をかくヤエザキ。と……そこへ聞きなれた声が耳に届く。


「自分の見たものを真実とすればいいのじゃ」


 霧から現れたのは、ゲームマスター。天上院姫/農林水サンだ。

「……ゲームマスターは参加しないんじゃなかったの?」

「言ったろ。SSSランクは社長の手に負えないって、居たって居なくたって同じなんだよ。だから話し相手ぐらいにはな」

「なるほど……。つまり私の目算が真実になるの? ……自信ないなぁ……」

「自分を信じろサキ。私はサキを信じてる、だからサキは自分を信じろ。それが全てだ」

「……私とお姉ちゃんが信じた地図が《全ての真実》……」

「そう!」

 コクン、と強く頷くサンには期待や希望が滲み出ていた。

「だから、こうやってこうやってこう」

 カキカキカキ……。

「こう?」

「そう」

 そうして出来上がった簡易地図がこちら。


《温泉旅館イイユダナ》……迷いの霧森の中。怪しい樹から西へ徒歩10分・古代地下都市ダンジョンから南へ徒歩30分・『ザ・エンドオブ・アリスストーリー』スタート地点から北へ徒歩15分・赤い短剣のお墓から東へ徒歩5分。


「これが本当に真実なのかなぁ?」

 やっぱり自信が無いヤエザキ、とそこに農林水サンは『ザ・エンドオブ・アリスストーリー』の【公式地図】を手渡した。だが……。

「これは正解だが、真実じゃない。……言ってる意味解るな?」

 今なら、その意味が分かる。数々の経験値を積んだ彼女になら。

「うん、スキル《看破》を使うまでも無い。《私が信じたものが全ての真実》……ッ!」

「うん」

「この谷がここにあって。倒れてる【英雄の像】がここにあって……てことは。地図を横に観るんだ!」

 結論に至った。彼女らしい結論へ。だが、……。

「このあたりに私達が居るってことは……。メインクエストの【アリス】って人もこのあたりに居ないとおかしいんじゃ……」

「そうなるな、だが。アリスを見つけることがメインクエストクリアの条件ではない」

 今持ってる情報だけで、ハッピーエンドへの道筋を見つけなければならない。このクエストは、過去クエストに何かしらのヒントが無いとおかしい。

「そうか、このクエスト。【アリスを助ける人】の後ろに私が居ないといけないんだ! 【英雄の像】に【英雄の剣士】が居る!」

 更に上空へ視野を広げる。《鷹の眼》で【谷】と【英雄の像】と【神社】を見つけた。

「みつけた! 神社だ! 神社に行かないと始まらないんだ!」

 ゲームマスターも、これには覚えがあった。

「あぁこれ。【特定の時間に英雄の剣士を目覚めさせて、またここに戻ってこないといけないんだ。リアルタイムで】」

「時間は特定できる?」

「当りをつけるしかないなぁ……。多分8週間後か10週間後ぐらいじゃないか?」

「日数で言うと?」

「56日前後ぐらいだな……。その時間ピッタリに【神社】に居ないといけない……」

 しかし神社へは遠かった。馬車か飛竜が居ないと無理な、間に合わない距離だった。と悟る農林水サン。

「何が起こるか解らん、徒歩でもギリギリ行けるが。飛竜でフットワークを軽くしないとこの乱戦じゃクリアは無理だ」

「てことは次の目的は……」

「あぁ、《飛竜》探しだ」

 次の目的が決定した。

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名を上げる。ボカロBGM:最終決戦~ファイナルバトル~
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