第147話「恐竜騎士団1」
「お嬢ちゃん、そのクエストはやめておいた方が良いぜ。筋肉が足りない」
〈紅白頂上戦争〉そのクエストを選択しようとしたら。筋肉モリモリの大男に止められたヤエザキ。
「え? でも今回はBランククエスト部屋に行こうとしてましたから。実力差が大幅に空いてるってことは無いと思いますけど……」
筋肉男はボディービルダーのポーズを欠かさず取りながら、「そうじゃない」と説得する。
「ゲームシステムが変わっただろ。そのクエストは30人対30人ぐらいの大規模レイド戦だ、システム確認の【試し殴り】にしては危険度が高すぎる」
確かに、と言わざる終えなかった。最初の街でシステム確認のクエストをするなら。街の外の草原でスライムとか、弱いモンスターと試し斬りをした方がまだ安全だ。そこから徐々に強さを挙げた方が微調整もしやすい。
「モンスターじゃ物足りないってなら、俺がPVP戦相手で筋肉を鍛えなおしてやろう。ついてこい!」
「あの。まだ良いとも言ってないんですけど……まあいいや」
そう言って、はじまりの街の闘技場に移動して。武器を手に取り、戦闘態勢に入った。
「そういえばお名前の方まだ聞いてないんですけど……」
「俺か? では改めて自己紹介しよう。Aランクギルド第5位、恐竜騎士団副リーダー三角筋肉のストロングマンだ!」
「私は。Bランクギルド第3位放課後クラブリーダー極限纏う電脳の花騎士ヤエザキです。よろしくお願いします!」
そう言って新しいルール上。【4つ】プレイヤーは、自身の特殊能力と弱点を明記し。公の場で公開しなければならない。
が、発動した。ヤエザキとストロングマンの前に。対戦相手同士のデータが試合開始前に開示される。もちろんこの情報は観客者にも閲覧できる。
名前:ヤエザキ
武器:片手剣
特殊能力:身体強化
弱点:長期戦になるとすぐスタミナ切れになる。
心のエレメンタル:最終決戦
心の感情値:700
心のMAX値:1000
名前:ストロングマン
武器:素手
特殊能力:身体強化
弱点:魔法使用率ゼロ
心のエレメンタル:真骨頂
心の感情値:1500
心のMAX値:2000
「お、同じ身体強化系の特殊能力……!?」
「へへへ、俄然面白くなりそうだ!」
ヤエザキとストロングマンは臨戦態勢に入る。
3・2・1・0!!
ドン! と土を蹴る音と共に開戦の合図は始まった。




