第146話「チュートリアル部屋」
〈チュートリアル部屋へようこそ。こちらではゲームを始める前に相手に公開出来る設定欄を埋めて下さい〉
天上院咲、ネット名『ヤエザキ』は久しぶりに新しいゲームを始めるんだな。という気分に感情移入した。
なにもないポリゴンだけの部屋、まさしくチュートリアル部屋という感じだった。
「んで? 何を決めればいいの? コンバートシステムである程度の設定は埋まってると思うけど」
ヤエザキは目の前の画面をスライドさせて、設定画面を見る。
名前:ヤエザキ
二つ名:極限纏う電脳の花騎士
所属ギルド:放課後クラブ
武器1:短剣『ジーラダガー・オーディリー【深い闇】』
武器2:長剣『日本刀型の神器【真≠幻】』
特殊能力:未設定
弱点:未設定
心のエレメンタル:最終決戦
心のMAX値:1000
心の感情値:900
どうやら特殊能力と弱点いうスキルだけが、新しい欄で未設定らしい。
「特殊能力って~……何でもいいの? 何か特殊能力バトルものっぽいわね」
するとナビゲーターは機械的な音声で、新しく更新されたゲームのルールを読む。
〈ルール4:プレイヤーは、自身の特殊能力と弱点を明記し。公の場で公開しなければならなりません〉
「つまり、挨拶代わりに名刺交換をしたときに。相手の特殊能力と弱点も解るような仕組みになってるのね。……ん~馴染み深いから身体強化の『エボリューション』で良いかしら。で、弱点。弱点ねえ~……。最初から全力で行くから、長期戦になるとすぐスタミナ切れになる。……とかでいいかしら?」
〈かしこまりました、設定記入を完了します〉
名前:ヤエザキ
二つ名:極限纏う電脳の花騎士
所属ギルド:放課後クラブ
武器1:短剣『ジーラダガー・オーディリー【深い闇】』
武器2:長剣『日本刀型の神器【真≠幻】』
特殊能力:身体強化
弱点:長期戦になるとすぐスタミナ切れになる
心のエレメンタル:最終決戦
心のMAX値:1000
心の感情値:900
これでヤエザキは決定ボタンを押した。
〈それでは、本ゲームの開始となります。お楽しみ下さいませ〉
というわけで、ヤエザキは。カネトチエ国、アシアー大陸、初心者のための街『電脳の都市ライデン』にログインし、土に足をつけた。
「やっぱチュートリアルってお約束で見飽きちゃったけど、ちゃんと必要なのね~……さてと、街中でクエスト探すか」
クエストの受付まで来たヤエザキは、受付嬢に渡されたクエスト内容を見返す……。
〈灼熱! イフリート戦〉
〈豪華客船ミルヴォワール防衛線〉
〈オセロ型領土抗争〉
どれもこれも見たことのあるものだったが、一つだけ。参加したことがないクエストを見つけて「ん??」となった。
〈紅白頂上戦争〉
そのクエスト内容とは……。




