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フリーロード・エッセイ  作者: 帆ノ風ヒロ / Honoka Hiro


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電子レンジでよく温めるもの

 今回のテーマは、『電子レンジでよく温めるもの』ということです。そうですね。私が一番良く温めるとすれば、『ぬるま湯』で決まりでしょうね。温めてお湯へ変えるわけです。わざわざひとり分のお湯を沸かすのはもったいないということで、レンジを活用しています。


 私、コーヒー党なもので。味にうるさいわけではありませんが、インスタント・コーヒーを一日に三杯は確実に飲みます。もちろん仕事や執筆のお供にもしますし、作品にも出てきます。カフェを題材にした作品が看板作となったお陰で、すべての作品にコーヒーが絡んでいますね。


 ブラックで飲めるようになったのは、ここ十年以内の出来事です。甘党なので、砂糖とミルクは欠かせませんでした。あれ? レンジの話をしていたら、いつの間にかコーヒーの話をしている。レンジ。あんな凄いものが世の中にあるということが、そもそも驚きです。


 私、十八歳で親元を離れてひとり暮らしを経験しましたが、最初はレンジを持っていなかったんですよね。正直、その存在すら頭にありませんでした。コンビニにしか置いていないものと思っていたくらいで、物を温める時はオーブン・トースターに突っ込んでいましたね。


 ひとり暮らしを始めて三年目くらいの頃。ある日、母親が尋ねてきて、「そういえば、この部屋にレンジってないの?」という話になりまして。恥ずかしながら、その時にようやくレンジ購入へ踏み切ったというね。遅すぎだろ、とツッコミを受けても仕方ないくらいです。


 買ったら買ったで、今度は置き場所に困りました。リビングの隅へ折りたたみ式のちゃぶ台を置き、祀るようにレンジを置いていましたね。知ってます? 使ってみたら、物凄く便利なんですよ、あれ。私の食生活が劇的に変わりました。冷凍食品とコンビニ弁当中心に。


 ひとり暮らしの自炊って面倒なわけですよ。それこそ食材の費用を考えたら、お弁当を買っていた方が安上がりだなって。そんな経緯もあり、電子レンジというものには個人的な思い入れが強いんです。眺めていると当時の生活が浮かぶ、愛しい家電のひとつですね。



<ぬくもり>


殺伐とした時代の中で

人々の顔から笑顔が消えた。


口元を隠しているせいじゃない。

生きることすら息苦しいんだ。


不安ばかりの毎日だけれど

前を向いていたい。


この瞳を閉ざしてはならない。

逸してはならない。

何かを変えられるとしたら

それは愛だと思うんだ。


すべてに愛を。

心にぬくもりを。

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― 新着の感想 ―
[一言] 私も白湯にする時は、電子レンジのお世話になっています。自炊が必ずしもコスパが良いわけではないのですよね。トースターだけで三年も、よく頑張られたと思います。 何でも愛で片付けられるとは思いま…
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