表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜  作者: 櫛田こころ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

93/706

第93話 板挟みがしんどい

お待たせ致しましたー

 今日は……数日に一度のスバルのパン屋のお休みの日。


 仕込みも特に何もせず、普通の日常……を僕はカウルとラティストと送るのがいつもなんだけど。


 今日はちょっと、違ったんだよね?



「……シェリーさんとジェフさんですか?」


「……はい」



 今日は、『シリウスの風』の副リーダーであり、レイザーさんの弟さんであるトラディスさんが、単身で僕のところに来たんだ。


 お店はお休みだけど、魔法蝶で『会えませんか?』とお知らせが届いたんで、僕は特に用事もなかったから受けることにした。


 場所は住居スペースの客間。


 カウルはお昼寝。


 ラティストも、何かあればすぐに駆けつけてくれるけど……お疲れ気味だから、こっちもお昼寝してもらっているよ?



「……シェリーさんが、ジェフさんを好きだと言うのは見てわかりますけど」


「……僕もです」


「……逆は?」


「……つい数日前に、自覚されたようなんですけど」


「けど?」



 いいことなのに、と思っても……それだけじゃ、トラディスさんがここまで悩むわけないもんね?



「……無自覚なイチャイチャが居た堪れなくて!!」


「……あー」



 こじれてはいないだろうけど……お互い好き同士だったら、そうなるかな?


 恋愛初心者の僕でさえ、聞いててちょっと恥ずかしいと思っちゃうんだもん。



「四六時中じゃないですけど!! ちょっと目を離していたら、軽いスキンシップがぽんぽんと!! 僕とお兄さんはともかく、周りを牽制しすぎですよ!! だったら、早く告白してくっついて欲しいのに!?」


「お……落ち着いてください、トラディスさん。お茶」


「……すみません」



 温厚なトラディスさんを、ここまで掻き乱すとは……恐るべし、ジェフさん。


 たしかに……そんなしょっちゅうアピールしまくっていたら、外野は歯がゆいだけで済まないだろうなあ?


 トラディスさんには、お茶以外にもカウル特製クッキーを食べてもらうことで、ちょっとだけ落ち着くことが出来たようだ。



『ま、しゃあないやん? ジェフの旦那は旦那で、奥手やし』



 フランスパン魔剣のフランツさんは、今空いている椅子の上に横になってもらってる。


 背負ったままでも良いらしいけど、椅子に座りにくいだろうからとここに置いたわけで。



「……まあ、そうだけど」


『マスターと嬢ちゃんが仲良うしとったら、嫉妬の視線が強い強い』


「そこ! 僕はそんなつもりちっともないのに!!」


「……あ〜、それは辛いですね」



 当て馬じゃないにしても、トラディスさんは板挟み状態が辛いのもあるだろう。だから、さっさとジェフさん達にくっついて欲しいんだろうね?



「……お兄さんが成り行きに任せれば良いって言うんですけど。僕は……早い方がいいと思って」


「どうしてです?」


「ジェフさんは元からですけど、シェリーさん可愛いじゃないですか? だから、狙う人が多くて多くて」


「……本音は?」


「僕を安心させて欲しいんです!!」



 わー! と泣きそうな表情になっちゃうんで……これは、まだシェリーさんが加入して一週間程度だけど、辛いんだろうなあと同情しちゃう。


 とは言え、僕も転生したてで友達はまだエディとかだし。


 ……エディに相談してみるのも良いかな?


 連絡手段は、この間来た時に魔法蝶の連絡先交換したから。

次回はまた明日〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ