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スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜  作者: 櫛田こころ


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第77話『いちごと練乳の蒸しパン』①

お待たせ致しましたー

 ホットケーキミックスが無事に出来上がったので。


 いざ、蒸しパン作り!!



「いちごは水分が多いので……牛乳の量は少し加減して」



 カウルには、刻んだいちごの一部を泡立て器で潰す係。


 ラティストは、いちごを刻む係。


 お師匠さんは、練乳作り。


 練乳の仕込みは、教えたらお師匠さんがハマってしまったらしく……家だとしょっちゅう作っているんだって。デブの素にならなきゃいいんだけど。


 僕は生地の仕込み。


 カウルが潰したいちごを加え、生地がなめらかになったら……分担していた他の材料も入れて。


 紙カップがないので、金属製のマフィンカップ(なんであるんだろう?)に生地を流し込み……簡易蒸し器のお湯が沸いたら、そこにセッティングして蒸していく。


 これに時間操作は使えないので、大体の勘で蒸している間に皆で後片付けをしたら。


 お師匠さんに、少し前にジェイドが来たことを話したんだよね?



「……創始の大精霊を、たらし込んでいないか?」


「人聞きの悪いこと言わないでください……」



 まあ、僕も自覚がないわけじゃないけど。



「だが、創始の大精霊達を虜にしているのは事実だ。わざわざ、大精霊が金を使ってまで買いに来るのだからな?」


「……ケントのパンは美味いからな」


「そうだ。日本でも、有名パン屋に匹敵するくらい美味い」


「お、大袈裟ですよ……」


「自信持ってくだせぇ、兄さん!」



 皆、すっごく褒めてくれるけど……結構照れてしまう。


 はぐらかすのに、ちらっと蒸し器を見て……蒸気の具合を見て蓋を開けてみれば、ほんのりいちごの香りがする、薄ピンク色の蒸しパンが出来上がっていた。


 竹串で刺してみれば……生地がくっつかなかったので大丈夫だ。




【『いちごと練乳の甘々蒸しパン』



 ・裂傷まで完全完治



 ・体力大回復



 ・魔力最大値まで回復




 以上となります



 】




 おっとぉ?


 これは、シェリーさんにも良いアイテムになりそうだ。



「「……美味そうだ」」



 いきなり、耳元でイケボが二つ聞こえたと思ったら。


 お師匠さんとラティストが両サイドに居て、めちゃくちゃびっくりした!?



「驚かせないでください!?」


「「……すまん」」



 イケメンの二人とも、物凄く食いしん坊なのは今更だけど……あのイケメン神様くらい凄い破壊力だから、うっかり惚れかけてしまったじゃないか!!


 ちょっとドキドキしたけど、気持ちを落ち着かせてからミトンで蒸しパンをひとつずつお皿の上に置いた。


 出来立てほかほかだから、まだ湯気はあるけど……ピンクのマーブル模様が可愛い蒸しパンになったね!

次回は17時過ぎ〜

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